クリニカルイナーシャによる副作用出現リスク等を鑑み転院先への情報提供としてトレーシングレポートを活用した症例1

過去、私のツイートやトレーシングレポートを読んで下さっている方はよーくご存知かと思いますが・・・
となりの糖尿病患者さんへのファーストチョイスはSUなので、低血糖や2次無効のリスクが高く、そのうえ採血も半年以上放置(患者さんが言わないとしてくれなかったり、薬局側から言うとわざとしてくれなかったり)のケースもあって、ご想像の通り糖尿専門医への転院ケースは多い。その際もちろん、トレーシングレポートで転院先受診前に原疾患や直近の採血データなど添付して情報提供している。
今回のnoteでは、あえて糖尿病ではない患者さんのケースを紹介しますね。
あんまり・・・参考になるとは思わないけど~
暇なら読んで頂いて、こんなんでええのか!って思っていただけたら。
まず、1例目は~
となりに受診以前は別のクリニックに通院されていたのだが、ご自宅から離れており通院困難との事で、自宅から近いという理由だけでとなりに転院されたご高齢の患者さん。
薬の服用もれがあるものの、一包化(日付記載)しておけば、なんとか飲めていた。
通院はご本人お独りで可能な状態。ただ、服用忘れがあると受診が遅れる事があったので、受診予定日には必ずご連絡していた。残薬も持参してくださっていた。それが・・・
ある時から、急に連絡取れず・・・ 
結局3ヶ月受診されなかったのだ。3ヶ月後に来局された時はヘルパーさん同行。認知機能低下が進展し、ご本人は薬局の事を忘れていらっしゃる様子だった。
この時に、ヘルパーさんと連絡がとれるように連絡先を確認。
それまで、事業所の確認をしていなかったため、状況把握ができなかった。ホントに反省。
3ヶ月受診できなかったのは、認知機能低下進展により、内服を全く飲めず残薬があり(ヘルパーさん達はその残薬をどのタイミングで飲ませるべきかわからずそのまま放置となってしまった)、って理由だった。
ここで、問題点は実際の服用タイミングをどうするかを決めてなかった事。朝食後服用だから、ヘルパーさん達は朝に服用でないといけないと思っていたため、訪問する昼に薬が残ってたとしてもそのままになってしまっていたのだ。
私の失態だ・・・ 
薬局に相談できるような関係性を築けていなかった。
その失敗をふまえ、ヘルパーさんの訪問曜日と時刻を確認し、ヘルパーさんの目の前で服用して頂く事とした。その結果アドヒアランスは改善するも、約半年後自宅で転倒し臀部を4針縫う事に~
血圧は診察時しか測らず、診察時血圧は130/72mmHgと毎回同じだったので怪しかった。家庭血圧は測っていなかったため不明。血圧コントロールにも問題あった可能性もあり・・・ そのため自宅でも血圧を測って頂く様ヘルパーさんにお願いしたところ、やはり収縮期血圧が100mmHg未満の事もあったのだ。食欲低下があり体重が減っていたためなのだろう。いったん降圧薬(ARB)は中止して頂いて経過観てもらうよう促した。
ヘルパーさんから、診察の際に血圧が低下している旨をとなりに報告してもらったが・・・結果は想像通り。そんなん下がるわけないと言われ・・・
薬の変更はもちろん無い。
さあ~どうするか・・・ 
今後在宅の事も考えないといけないと個人的には思っていたが、となりに通院のままだと無理。血圧コントロールさえできない。認知機能低下も心配だし、認知機能低下を進展させるような薬も中止したいし、転倒リスク高くなるような薬も飲ませたくなかったし・・・
転院しかないが・・・ 
そう考えてたら、ヘルパーさんから転院させたいけどって相談をうけて・・
速やかに転院して頂くために~ 
となりの休診日に病状悪化し他のクリニックに受診したっていうストーリーを作って~ 転院してもらう事にした!
でもって~ トレーシングレポートを書いたの巻き。

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