研修から新規就農までトータルサポート!「別海町酪農研修牧場」
北海道根室振興局です。
令和4年5月、鈴木知事は根室管内別海町にある「別海町酪農研修牧場」を訪問しました。
今回は、酪農王国北海道の中でも屈指の酪農地域である別海町で「酪農を志す」方を対象に、研修から新規就農までサポートする「別海町酪農研修牧場」の取組についてご紹介します。
別海町の目指す酪農の姿
別海町の人口約14,300人に対し、牛の飼養頭数(乳用牛・肉用牛)は約118,000頭です。別海町に住んでいる人の約8倍の牛が飼養されており、日本一の生乳生産量を誇ります。
そんな基幹産業でもある酪農を志す様々な人が全国から別海町を訪れます。様々な境遇の人たちの思いを受け止める多様性が、別海町酪農の目指す姿です。
別海町で酪農家になる
本研修施設は、新たに酪農経営を目指す方を対象に、必要な知識と技術を身につけるための実践的な研修施設として、全国に先駆けて平成8年12月に設立されました。
設立に至る背景としては、平成5年頃、別海町には、1000戸程の農家があり、このままだと酪農が衰退するという現状に対しできることはないかと当時の町長らは考え、全国の農業人フェアなどにも積極的に参加しました。
すると、後継者ではなくとも酪農をしてみたいという声が多く耳に入り、そのような人たちに酪農に就労してもらうためにはどうしたら良いかという話をしたところ「素人である上、生き物を扱う職業のため、簡単にはいかない。どこかでその技術を研修してもらう必要がある」という発想となり、この施設を作りました。
酪農をやりたいという情熱だけでは経営はできないので、このような研修施設で、酪農の担い手を育成するため、道内外から酪農家を目指す新規就農希望者を受け入れ、研修から独立までをサポートする取組を行っています。
また、別海町では農協と連携し、就農後のアドバイスや、交流会によるサポート、地域ごとに保育園を開設するなど様々な支援を行い、新規就農者が働きやすい環境整備にも力を入れています。
今後の展開
別海町酪農研修牧場では、令和5年4月現在、5組10人(道内1人、道外9人)の研修生が新規就農に向けて日々の研修を進めています。慣れない作業や体力勝負といった内容もありますが、研修生一人一人に寄り添った研修を心がけ、運営を行っているところです。
また、研修を修了した82組が別海町や隣接する市町で新規就農していることから、今後においても新規就農者が果たす地域コミュニティを維持する役割は大きいものと認識しているところですので、研修機能の維持や新規就農者の確保に努めていきたいと考えています。
北海道では、鈴木知事が地域の創意工夫ある取組を直接お聞きし、広く発信していく「なおみちカフェ」を実施しています。
今回ご紹介した別海町でのなおみちカフェの様子は、以下のリンクからご覧いただけます。
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