見出し画像

口径50cmの天体望遠鏡から繋がる星の縁(新篠津村)

 北海道石狩振興局です。
 今回は、令和5年11月に、鈴木知事が訪問した「しんしのつ天文台」(新篠津村)に深い関わりをもつ同村地域おこし協力隊の山本さんについてご紹介します。


道内初のフルオープン式天文台

 新篠津村は、札幌から車で約50分という距離でありながら、周囲に山や高い建物が無く全天を見渡すことができ、空も暗いので都会に比べ約10倍もの星が見られる星座観測には最高の立地。

 2021年にはふれあい公園内に星座観測スポットを設置し、星空ウォッチングイベントを行っていました。そこで講師として繋がりのあった山本さん(当時江別市)から望遠鏡の寄贈を受け、2023年8月に着工、11月3日にグランドオープンとなりました。

 元々個人で所有していた天体望遠鏡ながら、道内自治体の中では6番目の大きさで、建物ごと動いて望遠鏡が現れるフルオープン式天文台は全国的にも珍しく、道内では初めてです。

快晴の中行われた天文台落成式

新篠津の星空が紡いだ縁

 山本さんは、奈良県の高校で地学教諭を務め定年退職後、北海道の大自然に憧れ「ドーム型の天文台のある家に住みたい」という夢を叶えるため、北海道へやってきました。

 江別市内の高校で非常勤講師を務めながら適地を探している中で縁があったのが「空のまち」新篠津村です。星空ウォッチングイベントに講師として関わる中で、「長く活用してもらえるならば」ということで望遠鏡を村に託すことを決めました。

 村は、寄贈を受けた望遠鏡の有効活用に向けて天文台を整備。交流人口や関係人口拡大の目玉として、今後へ大きな期待を寄せています。

口径50cmの天体望遠鏡からは冥王星まで覗ける

地域おこし協力隊として天文台に関わる

 縁はこれだけでは終わりません。天文台の運営にも関わりたいと思っていたところ、村が地域おこし協力隊の募集をしていることを知り、迷わず応募。念願叶って2023年4月からは協力隊として、天文台の管理や運営、星空観測会などの企画運営を担っています。

 冬は積雪があることから天文台は閉鎖。それでも「(教諭が前職ということもあり)その間は小中学校をまわって出前授業をやっていきたい。また、道内だけではなくて、道外の方にも来てもらえるような宣伝にも力を入れていきたい。SNSはまだ全然出来ないけれども今勉強中です。」

 山本さんはこれからの挑戦を前向きに語っています。

軽妙な関西弁で想いを語る山本さん

天文台は2024年春から本格稼働

 長い冬が明けた2024年春以降、村では天文台周辺に芝を敷く予定としています。芝生に寝転びながら満天の星空を眺め、大望遠鏡で遠くの星に想いを馳せる。

 札幌から1時間足らずの地で、そんな夢のような天体観測が実現し、天体望遠鏡から繋がった縁が新たな交流を生み、星座のように輝きながら繋がりを増していきます。


 北海道では、鈴木知事が地域の創意工夫ある取組を直接お聞きし、道の施策に反映するとともに、広く発信していく「なおみちカフェ」を実施しています。
 今回ご紹介した新篠津村でのなおみちカフェの様子は、以下のリンクからご覧いただけます。

Facebook

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?