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『担当番組はゼロ!仕事は待っていても来ない!ワイドショーの名物プロデューサーに 教えて貰ったこと。』

月曜から金曜まで
午後2時ちょっと前から放送されている
『ミヤネ屋』。

この時間帯は長い間、読売テレビの放送枠で、
その昔は
『2時のワイドショー』が制作されていました。

ミヤコ蝶々さんや栢木寛照さんの
人生相談「夫婦110番」や
神田川俊郎さんによる「神田川料理道場」。
心霊写真特集や浜村淳さんの映画紹介。
「豪邸訪問」などなど…
数々の名物コーナーが誕生した
『2時のワイドショー』。

いくつもの人気コーナーの影には
松井守さんと言う名物プロデューサーがいらっしゃって、
この私も!
松井さんには色々なことを教えて頂いたのです。

読売テレビの
女性アナウンサー第一号として入社した私。

聞こえは良いのですが!
実態は…

テレビ局には
毎年アナウンサーがやる“定番”の仕事があります。
バラエティ番組や
夕方のニュース番組の司会などなど。

大概は先輩アナウンサーが担当していた仕事を
後輩が受け継いで行くのです。

ところが!
読売テレビ初の女性アナウンサーですから、
先輩の女性アナはいません。
つまり、
入社したての私には“定番”の仕事がなかったのです。
担当番組はゼロ!!

研修が終わったら、どうしよう…
不安がつのります。

これはなんとかして、
自分で仕事を作るしかありません。

どうやったら担当番組が出来るのか?
読売テレビの中でも
自分を知っている人も居ない…
初めての就職で、
会社というものも良く分かりません。

そんな時、
色々考えて出した結論が!
“とりあえず動く”ことでした。

当時、研修以外に
新人アナに出来ることは“番組見学”くらいです。
先輩の羽川英樹アナウンサーからも
時間があったら番組の見学に行ってみては?
と教えて頂きました。

そこで!
『2時のワイドショー』を
学生時代から観ていて大好きだった私は、
研修の合間に、
アナウンス部長の許可を得て、
何度も生放送のスタジオに見学に行ったのです。

すると…
敏腕プロデューサーだった松井さんに
顔と名前を覚えて貰うことが出来ました。

それまで何人ものアナアンサーが入社しましたが、
研修の合間に
何度も見学に来る新人はいなかったのです。
自分の番組のファンである新人アナを
喜んで歓迎してくれました。

ある日、
たまたま東京のレポーターが
新幹線が台風で遅れて、
タレントさんのインタビューの時間に
間に合わないことがありました。

大阪のスタジオで待つタレントさん。
誰か代役はいないか…

そうだ、何度も見学に来ている新人!
彼女ならいつも番組を観ているから
内容も分かるし、雰囲気も知っている。

と、急遽、私がピンチヒッターに選ばれ、
インタビューに行くことになりました。

そんなこんなで、
スタッフにも覚えてもらい、
少しずつ仕事が増えて行き…
最終的には
『2時のワイドショー』のあとの番組、
『ザ・ワイド』の金曜日担当の
司会とリポーターを任せられることになったのです。

それまでは、
タレントさんがやっていたワイドショーの司会。
そこに女性アナウンサーの実績を
残すことが出来ました。

松井さんには
タレントさんとの接し方など
色々教えて貰いましたが、
一番、心に残っているのは“挨拶の仕方”です。

松井さんは
『2時のワイドショー』の生放送が終わると
毎日、一人一人、ゲストやMCを
テレビ局の玄関までお見送りに行きます。

そして、
タレントさんが乗った車が見えなくなるまで
深々と頭を下げ続けるのです。

番組のために遥々やって来て、
番組を盛り上げて下さった皆さんに
感謝の気持ちを表したい。

松井さんの気持ちが伝わって来るようでした。

ある日、
一緒に挨拶をしていたディレクターが
途中で挨拶をやめて
玄関から去って行こうとしました。

その時、松井さんが
『途中で挨拶をやめるくらいなら、
 最初からしなくても同じだと思いませんか?
 車からタレントさんが振り返って
 早々に挨拶をやめる姿を見たらどう思います?
 挨拶をするならタレントさんが見えなくなるまで。
 それでこそ感謝の気持ちが伝わるんです。』

おーーーっ!
仕事と言うのはそう言うものだ。
して頂いたことに感謝して、それを表す。
そして感謝が伝わってこそ、また次に繋がる。

松井さんからは
本当に大切なことを教えて頂きました。

そして、
先日、そんな松井プロデューサーとともに
『ザ・ワイド』の金曜担当の司会をさせて頂いた
羽川英樹さんから
KBS京都のラジオ番組にゲストに呼んで頂きました。

そして、
その帰り!!

な、な、なんとー(o^^o)
スタッフ総出で
エレベーターの前までお見送り頂いたのですー!!

思わず、
松井ファミリーの仕事哲学は
脈々と!
羽川さんから伝わり
KBS京都の若いスタッフさんまで
行き渡っているんだと…

胸がジーーーンとする瞬間でした( ^ω^ )
KBS京都の皆さん、
本当にお世話になりました!!

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