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新しき夜空に

そこにはコミュニケーションしかなかった
ぼやけた動画もその一部だった
カタカタカタと鍵を鳴らして
ガリガリガリと箱を鳴らして
いつでも世界に繋がっていく
輝く危ない私たちの巣
疲れ果てた故たどり着きゆく
脆く暖かい私たちの巣

狭い場所から夜空を見上げた
私は世界がわからなかった
カタカタカタと鍵を鳴らして
びゅんびゅん言葉を投げ合い続けた
私は狭い夜空の中から
いっそ飛び出せればいいのにと言った
すると数多の言葉が殴った
見ようとしなけりゃ見えないものだと
そうした数多はこうも続けた
無からは何も救えないのだと

一層明るい夜なのだろうか
私は確かめなければならない
最後の草むらを踏みしめ進んだ
瞼を閉じると熱くこぼれた

泣き叫ぶように走り抜けながら
星々のような数多を想った

あれから私は飛び出したまま
小箱を片手にここに日々暮らす
夜空はあの日と少し変わった
ただただ楽しい音が鳴る
仕事で車を転がすどころか
ついには電車も要らなくなった
あの巣はとっくに消えてしまった
それでも星々の繋がりは消えない

#あの会話をきっかけに

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