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日本人の幸福度を上げる方法

「日本人の幸福度が低い」「フィンランドは幸福度1位」ということは、多くの人が聞いたことはあるのではないでしょうか。

「そもそも幸福度って何?」「なぜ、日本人の幸福度が低いの?」など、ちょっと気になることを調べて、考えたことを綴ってみたいと思います。


そもそも幸福度って何?


正式には「世界幸福度ランキング」と言います。2012年から毎年発表されており、今年で10年目になります。国連が定めた3月20日「国際幸福デー」に合わせて発表されます。

「世界幸福度ランキング」は、「世界幸福度報告(World Happiness Report)」にて発表されています。この報告は、国連が設立した非営利団体である「持続可能開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」が、世界各国に住む人々の幸福度を聞き取り調査してまとめたものです。聞き取り調査の際には、様々な角度からの項目について、10段階で評価してもらい、数値化しているそうです。


幸福度の調査項目は?


具体的には、次の7項目です。

・一人当たりの国内総生産(GDP)
・社会的支援(Social Support)
・健康寿命(healthy life expectancy)
・社会的自由(freedom to make life choices)
・寛容さ(Generosity)
・汚職のなさ・頻度(Perceptions of corruption)
・ディストピア(人生評価/主観満足度)+残余値
 (Dystopia(2.43)+ Residual)


日本の順位は?


2022年の日本の順位は54位です。2020年は62位、2021年は56位だそうなので、これでも上がってきています。

正直言って、私はこれはちょっと意外でした。

ネットニュースなどを見ていると、コロナ渦において、日本の貧困度が高まっているイメージがあり、経済的に困窮したり、将来への不安が高まっている印象があったからです。

そうは言っても、低いことには変わりないのですが・・・

もちろんもっと低い国もありますが、政情不安で日常生活が普通に遅れていない国もあるので、日本の環境を見る限り、もっと高くてもよいのでは、というのが率直な感想です。

でも、ちょっとずつでも上がってきているというのは、なんだかうれしいですね。

幸福度と直接関係があるかどうかは分かりませんが、昭和で当たり前だったことが今は当たり前ではない!ということを感じることはよくあります。

例えば、中学校や高校での先輩・後輩の関係。

もちろん、報道にあるように、一部ひどいいじめの実態などもありますが、全体としては、かなりゆるやかになっている気がします。

バスケ部の息子たちも「○○先輩」とは呼びませんし、呼ばれていません。

名字や下の名前の呼び捨てが多い感じがしています。

褒められても、「いやいや」と謙遜するよりも、「おれ、すごい!」などと言い合って笑っている様子もよく見かけます。

昭和世代の私は、ついつい照れくさくて、「そんなことないよ。だって○○だし。」などと、悪いところを頑張って見付けてしまったりするのですが・・・


日本人の幸福度が低い原因


上の7つの項目の中で、高いものがGDPと健康寿命、低めのものが社会的支援と汚職のなさ、そして、目立って低いのが社会的自由、寛容さ、主観満足度だそうです。

目立って低い3つの項目を見ると、詳しくは分からなくても、なんとなく納得です。

でも、逆に言えば、この3つは自分たちの気持ち次第で変えられるものなのかなとも思います。だって、健康寿命が低い国が、健康寿命を延ばそうといっても、そう簡単には実現できませんよね。

だけど、例えば、寛容さとか主観的な満足度とか、そういうものは今この瞬間から変えることができるのではないかと思うのです。

社会的自由も、今は比較的自分の意識次第で変えられる環境なのではないかと思います。

できるだけ偏差値の高い学校に行き、新卒で有名な会社に入って、定年まで働く、という「幸せモデル」が崩壊した今だからこそ、社会的自由をもとめて動こうという人も既に増えている感じがします。


日本人の幸福度をあげるのは意外と簡単!?


日本人の幸福度を上げるには、

  • 社会的自由

  • 寛容さ

  • 主観的な満足度

を上げるといい、ということになります。

この3つは、密接につながっているような気がしませんか?

1つが上がれば、他の2つも自動的に上がっていくのではないかなと思うのです。

そもそも、主観満足度は、主観的なものだから、気持ち次第で上げることが可能。

とすると、なぜ満足度が低いのかを考えていく必要があります。

私は、閉塞感、これ以上がんばってもよくならないのではないか、という気持ちが、一番の理由なのではないかと感じています。

漠然とした不安感、このままでいいのか心配、でも、どうすればいいのかわからない、なんとなく息苦しいけど、毎日がんばらないといけない。でも、がんばってもどうにもならないのではないか、ずっと苦しいまま、むしろ、この先もっと悪くなっていくのかもしれない。こんな風にしかできない自分が嫌だ。周りで楽しそうな人がうらやましい・・・

こんな気持ちでいたら、今の生活に対する満足度はどんどん下がる一方ですよね。

今の状況がたとえ苦しくても、これから頑張ればどんどんよくなる!自分次第でなんでもできる!これから、どうしていこう。どうなれるだろう。

こんな風に感じられたら、同じ経済状況、健康状況、家族の状況であっても、未来を見て、幸せな気持ちで頑張れるのではないかと思うのです。


大人が変われば、未来は変わる


部活の件で書いたように、子供たちは意外と柔軟に変わってきている。

でも、大人が、特に昭和に教育を受けた私たちは、「ちゃんとする」とか「~べき」とか、そんな価値観にどっぷり浸かっています。

日本のいわゆる『普通』の学校の中では、今でもやっぱり昭和的な価値観で評価される部分が大きいです。

例えば、
・朝は早く登校して、元気に挨拶ができる。
・宿題は丁寧にきちんとやってくる。
・提出物は期限を守って提出する。
・いつも笑顔で穏やか。
・どんな友達とも仲良くできる。
・忘れものをしない。
・チャイム着席ができる。
・授業中は無駄話をせずに、先生や友達の話をよく聞く。
・黙って手を挙げて、当てられたらはきはきと答える。
・行事には(先生が想定できる範囲で)積極的に取り組む。

きりがないので、この辺で止めますが、教員歴20年の私は、まだまだいくらでも書けます!!

当然、テストの点数もこれに加わりますし・・・

一つ一つの項目を読むと、どれも悪いことではない。というか、いいことではありますよね。

問題は、それらができる子がいい子、できない子が悪い子、という価値観が学校の中で作られていくことだと思うのです。

学校は変わる必要がある、先生も変わる必要がある。そして、親も変わる必要がある。

もっと多様な価値観を本当はみんなもっているはず。

大人が昭和的な価値観で子供を評価(順位づけ)しなければ、日本人の幸福感は大きく変わって、もっともっと幸せな国になれるのではないかと思っています。





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