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僕が編集者さんなら

僕が編集者なら今の状況が非常に嫌だなあと思います。

<僕が編集者さんなら>


理解力が低く社会性が無い漫画家さんに何も話せなくなります。


逆に

すぐにブチ切れないで
「話を聞いてくれる漫画家さん」には事情を全部伝えられます。


「2次版権」は「商売の許可を与えた二次創作」です。


ここから考えると分かると思いますが
同人誌のお金を払っていない原作者さんが
自分の同人誌の赤チェックを全部するとなり
セリフまで変えたら
その同人誌もう作りません。僕ならです。
他の緩やかな先生の作品にします。

という人いませんか?



ドラマやアニメはそういうわけにはいかないので
対立関係に持ち込まないで

うまく調整しなければいけません。

「伝え方」です。



集英社の僕の過去担当者がこう言いました。

「僕たちは漫画描けません。でも言葉が使えます。
(それなりに高学歴なので)
言葉を尽くして伝えろと教わりました。そうしようとしてます。」


ヤングジャンプで
何度か雑誌が粗相をしました。
ガンツの作者の奥先生の「メーテルの気持ち」が
前後編を間違えて掲載するというトラブルでした。

当時、本部長だった現集英社会長の堀内丸恵さんが

「漫画にもっと愛を持てよ!!」と編集部に喝を入れたそうです。



ドラゴンボールのハリウッド版でひどい目があった時
当時、専務だった鳥嶋さん(マシリト)が

「ハリウッドぶっ潰してやる!」とお怒りだったそうです。
もう時効ですからいいですよね?


制作費が高いハリウッド映画は
プロデューサーの権利が一番でかいのです。
何十億も掛ける制作費を一人の人間が受けちゃうのがハリウッド。
人生を賭けた賭けですね。もはや。

最初のスターウォーズはジョージルーカスが
自分で追加出資を25億円して制作したので
映画会社より大きい権利を得ました。
玩具屋やその他全ての2次版権使用料が
ジョージ・ルーカスの元に入る仕組みを作ったのです。
それがルーカスフィルムです。



製作中、お金の心配で何度も倒れそうになったそうです。

世界的な主流の版権の所有者は
「一番金を出した人」です。


ですから小説も主流は版権の買取なんです。

キングは処女作キャリーを600万円でエージェントに売ってます。
だから原作とついていても
権利はエージェントなんです。
キャリーが売れたため
次作が3000万円になったと言います。

日本の再販制度の印税ではなく買取だったんですね。


ですから
トップガンの小説原作者も
権利を買取されているので
トップガンマーベリックのトム・クルーズに
映画「トップガン」の所有権利が発生するのです。

日本の再販制は維持されるでしょうか?
近い将来見直しがされるのでは?という未来もあるとおもいます。
つまり
海外同様、版権の買取に進む場合もあるわけです。



大友克洋さんがアニメ界で一目置かれているのは
類まれな創作の才能だけでなく
彼がスタジオを作り

自分のお金でアニメを制作しているからでしょう。
映画制作のためにときには自宅を担保にしているそうです。


やはり、それくらいの作品を守ろうとする気概は必要ですね。

「ああ、この人は作品の味方だ!」て思えますからね。
金出さないのに権利だけ主張する人は

制作側から見れば邪魔なだけでしょうね。


日本は著作権が強いので原作者が
法律上は強いですが

現実的には海外の考え方に間違いなくスライドしていきます。
それはですね
いずれ
日本のIPが世界中でトラブルからです。


日本の国内法では著作権が強く
世界の常識的な著作権より強い

これが今、世界中で注目されている
日本のコンテンツが
海外制作になったときに
日本の国内法の著作権を振りかざされたときに
必ず衝突が起きるからです。

海外は「金出した人が強い」
日本は「原作が強い(法律上)」


これはジャンケンとして成立しないですよね。


多くの作家は編集者に
「あっちに伝えるけど、難しいと思います。」と
メディアミックスの時言われると思います。



「その難しい部分を、レクチャーして下さい。」という
質問の仕方ができれば


きっと、
・お金の問題(出版社がお金を出していないので意見が言いづらい)
・アニメーターの質(天才アニメーターが慎重にあつかわなければいけない問題)やスケジュール。
・芸能プロダクションが先にキャスティングする事
・脚本家はプロデューサーの意見を聞く事
・スポンサーの要求

などの複雑な人間関係を教えていただくことができ
解決が難しい事も見てくる筈です。


原作者が嫌われずに
2次版権の権利を取得するためには


大友克洋さんや
ジョージルーカスのように
自分でお金を出すという常識が
日本にも時代の流れとしてくる予感がしています。



一つの側面では無く
色んな事情が絡んでいるということを
小学館叩き、脚本家叩きをしている人には考えてもらいたいです。

絵空事では無く
原因はもっと現実的な問題なんです。

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