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ドラマと原作付きの関係、不適切にも程がある

ドラマ化作家 紅林直です。
こんにちわ。

セクシー田中さんのドラマが
原作者の納得いかない物だったとして
最終話の2話分が脚本家の素人の漫画家さんによって
書き換えられた件ですが

まあ良くあるトラブルで

権利意識の違いがあり

揉めポイントなんです。


ドラゴンボールのゲームを丸々作り直させたことがある
元集英社役員、

現在白泉社の会長 鳥嶋さん。

マシリトで有名な方です。

「こんなクソゲー、鳥山さん悲しむじゃん。
あの人年に5億とか稼ぐんだよ
こんなゲームの版権料いらねーよ。」

現代では不適切にも程がある発言で
バンダイにもう完成間近のゲームを戻させて作り直しさせたことがある人です。
というか集英社は基本的にそういう会社として
業界に知られています。

というのも
作家がまず差し戻すからです。

脚本がクソすぎて
作家がおかんむりになってる。
その前に編集者さん達が差し戻すこともある。

映画化できない
ドラマ化できない
舞台化の許可が降りない

版権を預かっている出版社としては
作家の意見をいうわけです。
ゲーム会社やアニメ会社や、TV局に

版権というのは
印刷する権利のことです。

コピーライトと聞いたことあると思いますが
コピーを売る権利(ライツ、rights)です。

つまり出版社は
作家さんから預かった作品のコピーを売る会社ですから


ふざけた商品作るなよこの野郎!を


仕事ですから。やるわけです。
本当は映画会社や玩具屋さんと上手くやって行きたくても
金額が合わないってことや
商品レベルが低いってのは元の作品ブランドも落としてしまいますから

2次版権の会社に修正を言えるわけです。


2次版権を取得した会社というのは
権利をお借りしたので

そのガワだけ使わせてください!

というのも多いのです。

タレントを売りたい事務所と
ドラマを制作して制作費を稼ぎたい制作会社の観点から言うと
原作物は企画に通りやすい商品なのです。

だから原作を尊重する気は最初からありません。
ほとんどの作品の場合です。

アニメ会社も
アニメの制作費の捻出は出版社からしていないので
なんで金出さない原作者の話聞かなきゃいけないの?
アニメにしてやってんじゃん。っていうのが本音の所だと思います。

金の出所が違うために

齟齬が起こっているわけです。

作家や出版社としては
「作品かしているのに、、、、」と言うことです。

例えにすると有名な会社に
ジブリという会社があります

原作通りの作品なんか作ったことありません。

・魔女の宅急便
原作者「映画はまったく違う話です。」

・ハウルの動く城
原作者「映画は全く違う話ですが、素晴らしいです。」

・ゲド戦記
宮崎駿「息子が変なもの作ってごめんなさい」
原作者「いいよ。気にすんな。」

原作準拠の方が良いと言う風潮がありますが

例えば
ロードオブザリングは
ピータージャクソンが演出を徹底して
原作に表現されていないような意味を上書きした作品です。

勿論そこにはリスペクトがあるわけですが。

ハリーポッターは
ほぼ映画陣と一緒に制作した原作であり。

映画の撮影中だったスネイプ先生の役者さんに
原作者は話のあらすじを前もって教え
初期の段階からスネイプをただの悪役に演じないよう
お願いしていました。

王立演劇学校出身で
シュークスピアカンパニーのアラン・リックマン(スネイプ)は
見事に複雑な役どころを
原作者のアドバイスを受け演じきったのでした。

また

ゲームオブスローンは
ドラマが原作に追いついてしまい
半分後半はドラマ陣が作った世界です。


というわけで
原作準拠でなくても原作準拠でも

作品が素晴らしくなることはあるのです。


海外で有名なトラブルは
キューブリックとキングの「シャイニング」です。

キング「あれは私の書いたシャイニングと違う!」
キューブリック「映画は私の物、あと日本語吹き替え版なんかさせない」

映画のシャイニングも素晴らしいですよね。
ホラーの名作。


で、、、僕の嬢王の話ですが

韓国で嬢王のドラマがあるみたいですが
あれはドラマの2次版権が貸し出された
ドラマ版の嬢王2次版権で

直接的にいうと3次版権なんです。

漫画(版権)→日本TV(2次)→韓国TV(3次)
漫画(版権)→パチンコ(2次)
漫画(版権)→携帯ゲーム(2次)

とそういう感じで嬢王は展開したわけです。

ちなみに嬢王ゲームとか
嬢王なんちゃらとか全部
勝手に販売されている商品です。

タイトルには著作権がつけられないことを利用した商法なんです。

ちなみに
嬢王は担当編集者がつけた物です。


シリーズ3まで続いた嬢王ですが

流石に脚本お差し戻しをせざるを得なくなります。

ヒロインを障害者にさせるという脚本だったからです。


大映ドラマのような路線を狙ったのはわかりますが
ふざけた脚本の極致です。

著作者人格権というのは
著者を怒らせない事や傷つけない事に当たります。


主人公、ヒロインを障害者にするといった脚本が
著作権者を怒らせないわけがないわけです。

当時のTV局員(15年前)は分からなかったと思いますが
今はもう重々承知している常識レベルの事です。

「著作権人格権があるから慎重に」が
原作付き制作の合言葉になっているそうです。

有名な所だと
「海猿」が映画は大ヒットさせましたが原作者を怒らせて
2度とシリーズ化はありません。


「人格権」を発動されたというわけです。

現在
TBSで放送中の
「不適切にもほどがある」はクドカン脚本で
めちゃくちゃ面白いです。

吉田羊と息子の会話
「昭和がここまでひどいなんて!
地上波でおっぱい流してるのよ!!」

息子「僕はこの時代がいい!!
地上波でおっぱいが見たいんだ!!!
地上波おっぱいが見たいんだ!!」
で爆笑させてくれます

嬢王も
地上波でおっぱい流してましたw。

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