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現代の音楽

いわゆるクラシック音楽の有名作曲家が生まれたのは…
J.S.バッハは1685年 
モーツァルト1756年
ショパン1810年
ドビュッシー1862年
この方達皆さん
ヨーロッパ、江戸時代(1600〜1868)に生まれる。
(江戸時代って長いのね)

現在2022年。
生活様式が全く違う。
その中で育まれる感覚も
全く別物と想像がつく。
そこで作られた音楽が
時を超えて繰り返し演奏され、
今なお色褪せず世界の人の心を打つとは、
何と素晴らしいのでしょう!

私は同時に、私達の時代、現在を
生きて表現している人の音楽にも興味がある。
現代音楽は弾くのも聴くのも難し過ぎる、
と避けられる傾向があり、
演奏できる機会がとても少ないけれど…。

偉大な芸術家は生前貧困に喘ぎ、
死後ようやく価値を認められる
というのはある話。
芸術家の感覚は時代の先を行っており、
ついていけない程だからこそ
偉大なのかもしれない。

とはいえ
同じ時代の空気を吸っている者同士として
理解できる面白さ、
共感できる魅力が
沢山あるはず。
生まれてきたものを提示し続けることで、
自ら新しい時代を作る一端を担えると思うのです。

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それを初めて体験したのは、中学生の時、
作曲家だった音楽科の先生の合唱曲。
手書きだったり、臨時記号だらけだったり、
リズムも難しく、
これまで学んできたものとは違うのに
意外にスンナリと受け止められ、
新しさと身近さを誇らしく思った記憶がある。

新しい曲を演奏する意義を考えたのは、
パリの学校にいた時。
学内試験の課題曲には
出来たての新曲が含まれていた。
他は一つずつの曲を掘り下げ
1年かけて準備するが、
準備期間が3週間ほどしかない課題曲には、
自前の基本的なテクニックや解釈力が
そのまま凝縮され現れる。
そのスピード感のコントラストが
とても面白かった。

フランスでふと周りを見渡すと、
古い宮殿だったルーヴル美術館の中に
突如存在するガラスのピラミッドに
象徴されるように、
古き良きものに新しいオリジナルを加え、
更に魅力を高めて自分達のものにする
という試みがあちこちにある。

夜のルーヴル美術館前広場


成功例ばかりではなかったとしても、
そういう精神が現在を作り、
未来の繁栄に繋がることを体感させられる。

パリのシンボルエッフェル塔も、
当初は醜悪だと非難轟々だった



こうした新陳代謝に積極的になることは、
過去から積み上げられた知恵と進化を
ただ伝えるだけでなく、
古さと新しさの両方を知る
私達の生命の価値を信頼させ
成熟させる。
日本のクラシック音楽界も
ヨーロッパからの借り物ばかりではない、
より豊かな世界を拡げていけるのではないでしょうか?

音楽は心を潤わせます。あなたが受け取ったものを、世界に循環させていくためのサポートをいただけましたら嬉しいです。