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~6月18日まで限定公開の『ドン・キホーテ』など

ミュンヘン・オペラ・ハウスは早くから無観客で上演、放映していますが、何ともう9回目!

今回は『ドン・キホーテ』の1幕目のソロと、パ・ド・ドゥ(男女二人が踊る場面)が公開されています。(続く四重奏に独唱も是非。有名すぎるモーツァルトの『アイネクライネナハトムジーク』も聞くことができます。)

通常の上演の際の客席を背景としているのはあまりないシチュエーション。大変美しくはあるのですが、観客が入る日を夢見ずにはいられません。

https://www.youtube.com/watch?v=catnNrUlEHQ

ミュンヘンにあるバイエルン国立バレエ団による上演です。この劇場、バレエ・リュス・ド・モンテカルロの『コレアルティウム』の再現上演を見に行った劇場として覚えています。

華やかなオペラ・ハウスであるのは他国と同じですが、劇場内のバーエリアの食べ物がとても充実。(ドイツはそういう傾向があるように思いますがどうでしょうか)

アイスクリームの赤いフルーツソース掛けというデザートが気に入って何回も食べました。

話が飛びましたが、この『ドン・キホーテ』、友人に聞かれてそういえば…と思ったことがあります。「バレエで『ドン・キホーテ』ってそんなに有名なの?」と言われたのです。

そう言われてみたら全部は見切れていませんし、追いきれていないのですが多い印象です。

一番有名なバレエと言われたらとても多くの人が『白鳥の湖』を挙げるのではないでしょうか。それにも関わらず、何故? おそらく、ですが今回どこの劇場もバレエ団もこれまでバレエにあまりなじみがなかった人にも見て欲しいと考えているでしょう。

そうした場合、『白鳥の湖』は(私はその場面をみてほっとして、うっとりしますが)白鳥が次々出てくる場面は飽きてしまう人も多いよう。『ドン・キホーテ』ならば物語がわかりやすく、華やかで、やはり元気を失いがちな今にぴったりと多くの劇場、バレエ団も考えたのではないかと思います。

実際くるくるまわって沢山跳ぶ、というバレエのパブリックイメージ、期待に応える場面が沢山あります。(「白いチュチュ」の場面もありますし)

もっとも一番元気が出そうな『ドン・キホーテ』は?と言われたら「古典」らしくないともいえるところもありますが、カルロス・アコスタ版かもしれませんけれど。ライブ・ビューイングでも日本公開されていますし、来日もしていましたね。

ちなみに、もちろんセルバンテスの小説『ドン・キホーテ』がベースですが、彼は主人公ではありません。小説の19~21章の部分のバジルとキトリという恋人二人が主人公。でもドン・キホーテが風車を敵と勘違いして突進する場面もあります。

最後が結婚式で華々しく終わるのも楽しい雰囲気でこんな時代に見たい作品なのかもしれません。





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