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ミュージカルとバレエ

新国立劇場『コッペリア』、全配役配信はCOVID19禍の中の嬉しい出来事でした。初日だけどうしても用事が重なって見られませんでしたが、3配役は無事見る事ができました。

きっと沢山の感想がSNS上含めたWeb空間に上がることと思います。
書き出すととても長くなりそうなので、少しだけプティ版の事とミュージカルとの関係など。

今回上演されたのはローラン・プティという振付家による振付。
彼はフランスのパリ・オペラ座バレエ学校で教育を受けた後(バレエ・リュスの最後のスターだったセルジュ・リファールに学んでいます)、オペラ座に入団するものの、もっと新しいことがしたい!と4年でそこを飛び出して自分のカンパニーを作ったという経歴をもっています。

最初につくったバレエ団はバレエ・リュスを率いたセルジュ・ディアギレフの大変有能な秘書だったボリス・コフノと共にバレエ・デ・シャンゼリゼでした。

タイトルのミュージカルは?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。

少し後ですが、1970~1975年にかけてプティは妻ジジ・ジャンメールのために「カジノ・ド・パリ」を所有し、演出も手掛けていました。
あまり語られませんが、実は数カ月だけパリ・オペラ座の芸術監督もつとめています。

プティの振付には今回無料放映された『コッペリア』をご覧になれた方にも伝わったかな、と思いますが、コケティッシュで ”パリのエスプリ” としか言いようのない独特の魅力があります。
”パリのエスプリ" をもう少しかみ砕くと、チャーミングでエロティックでもセクシーすぎないとでも言えばいいのでしょうか。

そんな振付が得意だったことに加え、妻ジジ・ジャンメールのもっていたそうしたコケティッシュな魅力を引き出すためにも磨かれたところがあったのでしょう。

日本ではK Balletさんがプティの『カルメン』、『若者と死』、『アルルの女』を上演しています。

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『カルメン』を踊るローラン・プティとジジ・ジャンメール

COVID19で実現しませんでしたが、牧阿佐美バレエ団が昨年「ローラン・プティの夕べ」として『アルルの女』『デューク・エリントン・バレエ』を上演予定でした。今回『コッペリア』を見てこの雰囲気好きだなと思われた方は是非上演が決まったらご覧になられると違ったプティの魅力も見えてくると思います。

『若者と死』は個人的に、ジャン・コクトーの美術もとても好きで『コッペリア』を見ていたら見たくなった作品ですが現在上演予定はありません。

話がふわふわ広がってしまいましたが、プティの振付のコケティッシュさにはミュージカルやミュージックホールでの経験が大きく影響を与えていることをお伝えしたいなと思って書き始めたのでした。

ミュージカルとバレエというと日本ではちょっと遠く感じられてしまう部分もあるかもしれませんが、生まれた当時はバレエの振付家が多数ミュージカルを手掛けていました。

ミュージカル誕生は1927年の『ショウ・ボート』からと言われます。この年代、まだバレエ・リュスが存在していました(~1929年まで)。そして、バレエ・リュスの最後の振付家の一人ジョルジュ(ジョージ)・バランシンは『オン・ユア・トゥズ』を振付ていますし、彼と仕事をしていたジェローム・ロビンスはバレエの振付家として知られる一方、今新しいバージョンの振付が進んでいる『ウェストサイド物語』の振付も手掛けるなど、バレエとミュージカルは地続きでした。

近年はミュージカル専門と言う方も増えてきましたが、昨年多くの公演が残念ながら中止になってしまった『パリのアメリカ人』(劇団四季)の振付はクリストファー・ウィールドンという英国ロイヤル・バレエ団初演『不思議の国のアリス』で知られるバレエ振付家が手掛けています。

再びバレエとミュージカルがつながるのかな、と思ったところにCOVID19で今後の流れは見通せなくなりましたが、元々近い存在なのですから観客ももう少し両方見る方がでてきたらいいなぁと思っています。

そんなことを配信を見て思いました。

今日はこれから先日お勧めされた『夢千鳥』が18:30から。
家にいるのに沢山みられるのはなかなか贅沢ですね。(もちろん劇場に行ってみたい!!とは思いますが…)

明日は先日「バレエ・リュス学術協力」した宝塚作品『ホテルスヴィッツラハウス』を巡るお話し。「バレエ・リュスで振り返る『ホテルスヴィッツラハウス』」のトークを14:30~・19:30~の2回開催です。

14:30~のお申込みはこちらから。

19:30~のお申込みはこちらから。

19:30からを設定したところ、私の見落としで『ロミオとジュリエット』の配信と重なる!とのご指摘をうけ14:30も追加しましたので『ロミオとジュリエット』ご覧になる方もご参加いただけます!

皆様のご参加お待ちしております。

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Naoko_Haga

ありがとうございます。 欲しかった本やプログラムを購入し、Ballet Collectionの充実に励みたいと思います!

ありがとうございます! バレエ・リュスもよろしくお願いします。
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芳賀直子/舞踊史研究家  HP https://naokohaga.com/ バレエ・スエドワは2020年100周年を迎えました。展覧会以外のイヴェントは中止になりましたが、今年も引き続きバレエ・スエドワとバレエ・リュスの魅力をお伝え出来たら!と思っています。