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どうする家康 

 大河ドラマ『どうする家康』を見ている。主人公の家康役は、ジャニーズの松本潤さん。
 一話目は、松平元康(後の家康)は瀬名姫(有村架純)と恋に落ち結婚、子どもも授かり幸せを噛みしめる。しかし、戦が始まり出陣することになる。〈桶狭間の戦い〉で、主君の今川義元を失い、さあ、どうする?!となる。
 二話目は、織田軍に包囲された元康軍は、大樹寺に逃げ込む。元康は自害を考えるも、思いとどまり、織田軍に寝返った松平昌久(東京03の角田晃広)を蹴散らして岡崎城へ入る。

 今回は三話目で、今川軍の援軍が来ない中、織田軍と戦うも、松平軍は全く刃が立たない。とうとう、松平家が生き残るために、今川を裏切って、織田軍と通じて欲しいと家臣らが願い出る。しかし、今川家には瀬名姫や子どもが残っているので、元康は踏みきれない。そんな中、幼い頃生き別れた元康の母(松嶋菜々子)が、織田方の叔父に連れられてやって来る。貴方は織田に敵わない、松平家のためなら、妻や子どもを失くすことくらい容易いこと、と母は告げるのだった。

  通常、大河ドラマの後に放映される、紀行巡礼を〈紀行潤礼〉と表記して放送されている。それは、松潤さん自身が、家康と縁があった場所を巡礼しているからだ。主人公自らその地に行くなんて、面白い試みである。『鎌倉殿の13人』がすこぶる面白かったから、負けてはいられないのだろう。
 出演者も豪華で、大樹寺の住職を里見浩太朗さん、一話で亡くなる今川義元を野村萬斎さん、武田信玄を阿部寛さんなど、主演級の役者さんらが数多く出られている。

 個人的に、二話目でしか出ない、東京03の角田さんの演じる松平昌久が、似合いすぎて好きである。元康軍に従うと見せかけてからの裏切り、からの狡猾な笑い。しかし、最後には目の前を強行突破されて、腰を抜かしてしまう間抜けさ。そういう、ちょっと憎めない小狡い人役が似合うんだなぁ。
 
 さらに、元康の家臣、鳥居元忠役の音尾琢磨さんも見逃せない。音尾さんは、『鎌倉殿の13人』で源頼朝役だった大泉洋さんが所属している劇団、チームナックスのメンバーで、その演技力の評価は高いのだ。今日も今川家を裏切る事はできないと怒り泣く表情に、グッときた。もっと観たい、もっと出番を多くして欲しいと、切に願う。

 そして、信長役の岡田准一さんは、まさにぴったり。(『軍師官兵衛』以来の大河ドラマになるのかな?それも面白くて毎回見ていたものだ)
 元康は幼い頃、織田に人質として捕らえられていた。元康は小さくて色白だったため、信長にうさぎ呼ばわりされ、イジメ抜かれていた。信長は桶狭間の戦いで、元康率いる松平軍に向かうとき『待ってろよ、俺の白うさぎ』と冷徹な目で笑っていた。こわっ、怖すぎる。
 信長が、何本もある藁の柱を、刀でバッサッ、バッサッと斬るシーンが今回あったのだけど、はまりすぎて、かっこよくて。時代劇を身体で表現する、稀有な役者としての岡田准一さんが楽しみである。

 『鎌倉殿の13人』ロスで、打ちひしがれた時期もあったけれど、失うものもあれば、得るものもあって。それは出会いなんだね。欲しいものは、自分で見つけに行かなくちゃね。

…といっても、チャンネルを合わせるだけだけど(笑)


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