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ドラマ 誰にもいえない

 TVerを観てると、昔のドラマ特集があり「誰にもいえない」が放送されていた。冬彦さんで一世を風靡した「ずっとあなたが好きだった」の続編っぽいドラマで、賀来千香子、佐野史郎、野際陽子が引き続き出演している。
 二十年以上昔のドラマなので、不適切にもほどがある、があちこち散りばめられているのが面白い。まず、驚いたのは日帰りのキャンプでお昼から生モルツを飲み、夕方には飲酒運転して帰っていたことだ。おいおい、飲酒運転の概念はないのかな?また、仕事で外に出た彼女をつかまえて、強引にタクシーで連れだし東京タワーでプロポーズする。えっ、仕事は?!営業妨害にもほどがある!また、結婚したら妻は専業主婦が当たり前という流れで、白いフリフリしたエプロン(今どきはなかなか無い!)をつけた妻がパートに出たいとお願いすると「俺はお前に家にいてほしい」などと言って却下される。
 でも、なんといっても一番面白いのは佐野史郎の怪演かもしれない。まりお(佐野史郎)とかなこ(賀来千香子)は恋人同士だった。しかし、まりおは社長令嬢と結婚するため、かなこを捨てた。しかし、子どもをおろしたと、留守電で聞いたまりおは、かなこを忘れられない。そして三年後、とうとう新婚のかなこのマンションの隣に引っ越してくるのだ。(ストーカーという言葉がまだ無かった気がする)人の目がないところで腕を掴んだり、愛してる(鼻を指でこする)のサインをしたり、ドアから半分顔を出して舐め回すような視線を送る姿は、かなこの可憐さと相まってゾクゾクするのだ。数あるドラマの中で「ずっとあなたが好きだった」と「誰にもいえない」がすごく記憶に残っているのは、若い頃観たドラマだったからかもしれない。リアルタイムで毎週楽しみにしていた時代が懐かしい。再び見ることができるのがすごく嬉しい!と吠える五十代後半女の独り言だ。
 
 


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