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昭和生まれの弱点~パワハラをパワハラと気づけない、セクハラをセクハラと気づけない~

先日、社長と「私を含め、昭和生まれは、セクハラ・パワハラの世界観が当たり前すぎて”パワハラをパワハラと気がづかない” ”セクハラをセクハラと気づけない” というのが弱点ですよね~(あれこれ略)~お互いに気を付けましょう」という雑談をしていました。


私はいま43歳ですが、私たちの学生時代は、体罰を当たり前のようにする親・先生がちらほらいました。そういえば私も親からビンタをされていました。また、社会に出たら職場で下ネタはあたりまえ、接待や飲み会の場では目上の人の隣に若い女性社員が配置され、その方へのお酌をするのが女性社員の役目という環境でした。(もっと昔は職場でヌード写真カレンダーやら、女性社員は尻触られたりと、もっとひどかった様ですが!いまのパワハラ・セクハラNGの風潮は、沢山の人の犠牲の上に成り立っている!)


幸い、私自身は、ひどいパワハラやセクハラを経験したことはありませんが、人材エージェントという仕事柄、様々な職場の話をきく機会があり、パワハラ・セクハラが原因の転職希望は絶えません。


少し前は、元五輪組織委員の森さん、最近だと野球解説者の張本さんが女性蔑視発言でメディアを賑わせていましたが、ご本人らは、それが当たり前の昭和の世界観で生きてきた方で、これまでのメディアもそれを助長するような放送を当たり前にしていたので、正直「何がいけなかったのか?」とわからないまま、とりあえず謝罪しているのではないかと想像しています。


ただ、私自身も森さんや張本さんを笑ってはいられなくて、抑圧的で弱い者イジメであるパワハラ・セクハラ・蔑視があたりまえの世界観で生きてきたので、問題が問題であることに気が付かない可能性があるからです。むしろ、それを本人の成長のためなどと、良かれと思ってすすめてしまう可能性すらあるのです。


そんなこんなで、最近は、そのへんの書物を熱心に読み漁っており、感性をしっかり時代にあわせて刷新していかねば、と思いました。私の場合は「もし、自分の子どもがこんなことを言われたら?こんなことされたら?」と考えると、頭に血がのぼってきますので、その感覚が正しい感覚として見直せるなと思いました。また、負の連鎖をたちきるべく、2人の息子たちには母親としてしっかり伝えていかねばと誓ったところです。


仕事では、多様性を推進すべく、外国人材エージェントをやっていますが、多様性の前に、受け入れる風土がパワハラ・セクハラ当たり前の組織だと、それこそ日本人も定着もしないでしょうし、マイノリティーである外国人はトリプルで蔑視され差別を受ける可能性があるわけです。


課題おおき、日本社会・組織ではありますが、まずは自分ができることから1つずつ。

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★セクハラ・パワハラ/ジェンダー問題で勉強になった本★
「え、これがパワハラ・セクハラとどう関係ある?」と思われるような本のセレクションですが、すべて繋がっているので是非よんでみてください。

①『捨てられる男たち』 パワハラ・セクハラに対して意識高めの管理職が、反対にパワハラ・セクハラで訴えられるという恐怖事案多数。10年単位で追跡取材で書き上げられた本です。一方的な思い込みの激しさがパワハラ・セクハラを生む原因だなぁ・・・

②『フェミニズムに出会って長生きしたくなった』女性軽視・セクハラ・ジェンダー問題などのワードについて、楽しく学べる本です。女性は「それ!」と共感しながら読めますし、男性も「そういうことだったのか!」と理解がよりすすむのではないでしょうか。とにかく、文章が面白すぎて笑いをこらえながら読みました。

③『これからの男の子たちへ』男の子にかぎらず女の子の親は読んでいただきたい一冊。ハラスメントに気が付きづらい昭和世代の親の価値観をそのまま子どもに伝承すると負の連鎖が…。未来の子供たちのためにも親世代が情報を刷新しなければならないと痛感した本でした。

④『愛という名の支配』若いころ、田島先生といえば舛添要一氏とTVでよく喧嘩しているおばさん、というイメージだったのですが、ジェンダー問題を知りこの本を読んで、田島先生のような方が戦ってくれたから今があるのだと思うと足を向けて寝られません。抑圧の連鎖=パワハラの構造についても学べます。この本を読んで、田島陽子先生が大好きになりました。先生ラブ!

⑤『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください』フェミニズムといえば上野先生ですが、女性に限らず男性にも読んでいただきたい本です。男性社会で生きづらさを感じている方、体育会系・ド根性組織が苦手な方は、共感できるのではないでしょうか。

では!

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