「睡眠の質を高める生活習慣について(2/2)」 -認知症とともによりよく生きる -

 認知症の人と家族の会福岡県支部の月刊広報誌「たんぽぽ」に「認知症とともによりよく生きる」という連載を行っています。今回、許可をいただいてnoteにも転載することとしました。 
 こちらの記事は、2020年7月号に掲載されたものです。

 睡眠の質を高める生活習慣として、前回は「起きる時間を固定すること」と「寝る時間にこだわらず眠くなったら床につくこと」を挙げました。今回はさらに、細かな点についてお伝えします。

 人間は、ほどよく疲れて、体内時計を利用することで眠っています。睡眠の質を高めるためには、日中に十分活動することが重要です。一日中床の上で過ごしているようでは、満足した睡眠を取る事は困難です。床に入ると眠るということを脳にインプットさせるためにも、日中は床を離れるようにしましょう。体内時計を整えるためには、朝起きたらカーテンを開けて日の光を浴びるようにします。逆に夜眠る時間が近くなったら部屋の明るさを抑えるようにしましょう。また、寝る前にテレビや携帯電話の画面を長時間みるとブルーライトの影響で脳が覚醒し寝付きが悪くなるため注意が必要です。

 メディアではよく、「健康のためにはX時間眠る必要があります!」などと取り上げられていることがありますが、必要な睡眠時間は個人差が大きく、同じ人でも加齢にともなって必要な睡眠時間は短くなっていきます。日中に眠気で困らなければ睡眠時間は十分だと考えましょう。

 最近、昼寝をすることによって午後の仕事の効率がアップすることが注目されており、福岡市も「福岡100」の一環として昼寝を勧める#PowerNapというプロジェクトを行っています。しかし、長すぎる昼寝は夜の寝つきを悪くします。30分以内にしましょう。

 次にアルコールに関して。寝酒といって眠るために飲むという方がいらっしゃいますが、お勧めしません。飲酒の睡眠に対する効果は、眠くなることと睡眠を浅くすることです。飲酒は睡眠の質を下げます。

 最後に、これまで挙げた生活習慣を実践しても十分な睡眠が取れない方や、長時間眠っても日中に眠気が残る方、いびきや寝言がひどい方は、専門医を受診することをお勧めします。


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