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第1話 The Saga of Joe Rogan ジョー・ローガンの物語

(“The Daily” by The New York Times. 2022年2月11日より)

こんにちは。なおきです。

第1話でございますので、なぜPodcast紹介をこのブログの主なネタ元に選んだノカっていうテーマでお伝えします。

Podcast

Podcastは、5年ぐらい前にとある友人に勧められて聴き始めました。僕自身、日本の報道では触れられていない色々な情報が得られる、っていうのと、英語の勉強にもなるため、いろんなPodcastを毎日聴くようになりました。プログラムが兎に角たくさんあって、なんだか面白いけど、アメリカ人はなぜPodcastがそんなに好きなん?っと、ずっと引っかかっていました。


今回のネタ元は、ニューヨーク・タイムズという新聞社が運営している、The DailyというPodcastから。このThe Dailyは、僕が最初にハマったPodcastです。今後も、何回もネタ元として登場するんじゃないかなと思います。その、The Dailyの最近のエピソードで、ちょうど、Podcastの力というか影響力を説明するのに良いネタがありましたので紹介します。

今回のメインキャラクター。ジョー・ローガン。

日本ではあんまり有名ではないと思いますが、彼はYouTubeの他、いろんなプラットフォームで活躍している芸能人(?)なんだそう。日本でもニュースとして取り上げられたテスラのCEO(イーロン・マスク)が、番組中にマリファナを吸ったあの番組のホストとして出演しています。

ジョー・ローガンは、もともとテコンドーのアメリカチャンピオンから、フィア・ファクター(Fear Factor)という人気テレビバラエティ番組のホストになり、その後、マーシャル・アーツ(主にUFC)のコメンテーターとして、人気を不動のものにしたそうです。

PodcastとYouTube

その後、2003年に、自分自身の会話(相手は、UFC関係者だったりエンターテインメント業界で活躍している人であったり・・・)を録音して、Podcastの番組を始めました。彼のテレビ番組の視聴者を中心に、Podcastのリスナーを少しずつ獲得していったということです。

2013年には、YouTubeへとその活動範囲を広げていきました。ジョー・ローガン・エクスペリエンスというその番組は、主に有名人と彼の会話を録画してそのまま放映するという内容で、平均で2−3時間、時には4時間以上にもなり、基本的に、そのまま流すので、編集とかをほとんど行わないものだそうです。

2015年には、1,100万人のビューワーを獲得して、ビューワーが増えたので、ゲストもどんどん豪華になっていったというわけです。イーロン・マスクのように滅多にインタビューに応じないような人も、番組に登場するようになりました。イーロン・マスク登場の回のビューワーは1,500万人以上!ということで、YouTubeとPodcastのスターに駆け上がっていきます。

1億ドル!って100億円以上!

ジョー・ローガンは、昔風に言えば、視聴率のとれる一流芸能人!っということで、音楽配信からPodcastへとビジネスを広げているSpotifyが彼と1億ドル以上の独占契約を結んだ、というニュースで、更に有名になりました。

なんでアメリカ人はPodcastが好きか?っていうことに正確には答えられないんですが(ラジオ文化を引き継いでいるっていうのが僕の仮説ですが)、1人のPodcast番組の契約金が1億ドル以上の価値があるっていうのは、相当に大切なプラットフォームということですね。

ジョー・ローガンをPodcastで聴くためには、Spotifyの会員にならなければならないわけで、この辺りは、Netflixの競合が、Apple TV+、Amazon Prime Video、Disney Channel、Hulu, HBO, Peacock、そしてParamount+などなど、ひしめきあっている(ムッチャいっぱいありますね!)動画配信と同じような状況ですね。お客さまを獲得するには、人気のある番組を独占配信!というわけでございます。

大きな批判そして謝罪

さてさて、そんな順調なジョー・ローガンのキャリアですが、自身のPodcastで、コロナワクチンに対する虚偽情報を流したということで、彼およびSpotifyに対しての大きな批判が湧きます。

批判はまず、Spotifyに対して、往年の大御所歌手たち(ニール・ヤングとかジョニ・ミッチェル)が、自身の作品をSpotifyのストリーミングから撤退させることから始まりました。

報道等での大非難や社内から彼の番組続行反対の声があったにもかかわらず、結局、Spotifyは、彼のショーを続けることになります。ジョー・ローガン>(ニール・ヤング+ジョニ・ミッチェル)。

Spotify社としては、人気のある独占配信番組だし、1億ドル以上払ってるし、往年の歌手たちがSpotifyを去ろうとも、正直、ビジネスにそんなに大きな影響もなく、それよりもジョー・ローガンの視聴者を失いたくない、ということだったというわけです。もっとも、Spotifyのこの対応はさらに糾弾を浴び、ジョー・ローガンは過去の番組を一部削除、Spotifyは、Podcastの番組の事実関係について疑義がある場合は警告を冒頭に流すなどの修正を余儀なくされました。

さらに、その後、彼は、自身のPodcastのあるエピソードで、アメリカ人が決して口にしてはいけないアフリカ系アメリカ人に対する差別用語を、共演者が何回も使うことを許容していたことが分り、さらに問題はエスカレートしました。そして、ジョー・ローガンも謝罪、Spotifyも謝罪・・・と、収束には一定の時間がかかるのではと考えられています。

それでも、最近も毎日のように投稿!!

2/27にも彼は元気に、2時間以上のジョー・ローガン・エクスペリエンスをアップロードしてました。。。このあたりの感覚は僕にはよくわかりませんが、最新エピソードは、第1785話!!です。

*ジョー・ローガンは、この他にも、陰謀論というアメリカの今のダークサイドを象徴する事象に大きな影響を与えており、その辺のところは、「なおきnote」で今後取り上げる予定です。

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