変わらぬ分断:連邦議会襲撃事件の公聴会中継より
米国時間木曜夜、昨年1月6日に発生した連邦議会議事堂襲撃事件に関する公聴会がプライムタイムに開かれました。施政方針演説や大統領選討論会は視聴率が高い夜に開催されますが、公聴会がこの時間に開かれるのはアメリカの長い歴史においても極めて異例と言えます。今日は各TVメディアの状況を少しご紹介します。
地上波はABC、CBS、NBCで中継した他、NEXTTVによるとFoxでも多くの系列局で中継していたようです。スペイン語放送のUnivisionとTelemundoは放送していなかった様子。
ケーブルニュースはCNNそしてMSNBCなどは生中継で伝えた一方、Fox News Channel (FNC)やOANNは放送しませんでした。Fox系列ではFNCの代わりにFox Business Networkで中継されました。
極右チャンネルのNewsmaxで中継していたのは意外でした。もっとも、論調としては相変わらずのようでしたが。
Fox News ChannelのNo.1ホスト、タッカー・カールソンの公聴会が始まった時の様子です。
カールソンは公聴会を「プロパガンダ」と呼び、Foxが放映しないことを決定したことを喜んでいました。また彼は「彼らは嘘をついており、我々はそれを手助けするつもりはない」とも発言。
その後のショーン・ハニティやローラ・イングラハムも公聴会を痛烈に批判していました。
一方CNNやMSNBC、さらにNewsNationなどは公聴会終了後も当然この話題を取り上げていました。
尚、公聴会の中ではFoxのショーン・ハニティと当時のホワイトハウス報道官だったケイリー・マケナニーのやりとりも紹介されていましたが、その瞬間FNCは各局の中継を一斉に表示して読めないようにしていました。
メディアニュースサイト、MediaITEの編集長はFoxを激しく批判。
The Dispatchのシニアエディター、デビッド・フレンチのツイートがより正しいアメリカの現実を表しているように思いました。
余談ですが、公聴会が行われる前に、ちょっと気になる記事を目にしました。NYタイムズが、この公聴会に際して元ABCニュースのトップであるジェームス・ゴールドストンを雇い、公聴会をドラマ仕立てにしようという計画があるという報道をしていたのです。
個人的には、公聴会自体がドラマチックかと言われてもそんな気はしませんでした。一方で今回初めて公開された映像はショッキングでした。下記が今回初めて公表された映像です。不適切な言葉と共にショッキングな映像が流れます。
この公聴会は今後は昼間に行われ、現地6月23日の最終回は再び東部時間夜8時から開かれます。
最後にCNNのジム・シュートのツイートをご紹介します。
果たしてこのアメリカの分断は、いつか解決することができるのでしょうか。
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