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補助金を取り巻く環境について

 2022年も明けて約1か月になろうとしています。本年も宜しくお願いいたします。さて、本日1月26日は結婚15周年の日でもあります(だからどうした!)。在宅勤務ですし、夜も打ち合わせがあるので、前日のうちに色々買い物しておこうと思っています。
 今回は、中小企業等が色々な支援金や補助金を今まで以上に活用されるようになりましたが、その補助金活用を取り巻く現状を簡単にお伝えします。

1 賃上げ企業優遇策への対応

 以前の政権でも少しは取り上げられてはいましたが、岸田政権になりその色がさらに濃くなっています。業績が堅調な企業には大胆な賃上げを促し、税金の軽減化を強化しています。また、設備投資でも賃上げ企業を優先するようなものが目立つようになりました。さらに、税制の効果が出にくい、赤字の中小企業の賃上げを支援するため、ものづくり補助金や持続化補助金において、赤字でも賃上げした中小企業への補助率を引き上げる特別枠が設けられます。賃上げに関する意識を知っておくと良いと思われます。

2 グリーン、デジタルに関する枠の増大

 最近はDXやカーボンニュートラルという言葉を聞かない日がないほど、世の中で何事もないように使われています。
 例えば、事業再構築補助金では、「中小企業グリーン・デジタル投資加速化パッケージ」として、新たにグリーン成長枠を設け、売上高減少要件を撤廃するとともに、補助上限を最大1.5億円に引き上げるなどの対応が見込まれています。研究開発・技術開発または人材育成を行いながらグリーン成長戦略の課題解決に取り組みます。
 さらに、ものづくり補助金でも「中小企業グリーン・デジタル投資加速化パッケージ」として、新たにデジタル枠・グリーン枠も設け、補助率や上限枠を引き上げる予定になっています。

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3 適格請求書(インボイス)対応

 持続化補助金では、インボイス枠として、適格請求書(インボイス)発行事業者に転換する場合の環境変化への対応を支援する特別枠を設け、上限枠100万円と引き上げになっています。
 IT導入補助金ではインボイスの保存方式への対応も見据えた会計ソフト等のITツール導入をこれまで以上に促進するため、補助率の引き上げ、クラウド利用料2年分の補助、PC等のハードウェア購入補助なども出ています。
 持続化補助金は開発案件も可能ですが、IT導入補助金は製品が決まっているので重複しない場合もあります。しかし、どちらにするか迷う方もいるかもしれません。

4 補助金獲得後の落とし穴

   補助金活用の中でHP(ホームページ)作成、ECサイトやWebシステムの構築、SNS連携などのマーケティングツールに関するものが多くなりました。それらの施策については問題ないのですが、中小企業側の思いだけが先行し、IT業者等の納期・利益先行の発想、情報の非対称化から法外な価格設定や思っていたシステムが作れなかった例が今まで以上に増えています。炎上してからご相談を頂くこともありますので、事前にセカンドオピニオンを活用して妥当性確認もされることをお勧めします。

5 まとめ

 補助金申請に大事なことは、申請を期限までに行うことではありません。時間をかけてきちんと事業計画を立てることだと思います。役員の方だけの検討ではなく、様々な方の意見を参考にすると良いと思います。また、自社で対応が難しいものは、専門家に依頼することは必要なことです。しかし、ご自身でも少しノウハウをためたり、セカンドオピニオンを活用して妥当性を確認しながら、高い効果が出せるようにしたいものです。

#中小企業診断士 #企業内診断士 #DX   #カーボンニュートラル #インボイス #補助金

 


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