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『ベルフェイス式 マネジメント6原則』のご紹介

まず初めに断言します。この6原則を徹底しているマネージャーは間違いなく強い組織を創ることができます!(自分のことは一旦棚に上げておきます)
4月から管理職へ昇格される方も多いと思いますが、恐らく思った通りにいかず、「自分はマネジメント向きではないんじゃないか?」と思い悩むことも1度や2度では済まないはずです。

私はうまくいかない時に必ずこの6原則を思い出し、今の動きに何が欠けているのか?を確認する習慣があります。そして例外なく、どれかを疎かにしたことが原因であることに気付き、その度に軌道修正を繰り返してきました。
私自身も道半ばではりますが、皆さんにとっても思い悩んだ際の、現状打破のきっかけとなるような投稿になれば幸いです。

① 最も重要なミッションは “ハイパフォーマー採用”

弊社では、「採用はマネージャー責任」と位置付けており、これが実現できない人材はマネージャーの資質がない、とまで言い切っています。それだけに、この6原則の中で最も重要なミッションであることを、それぞれが認識しています。

ハイパフォーマーの定義は会社によって様々ですが、弊社では会社が掲げる「6Values」を体現していることを前提として、

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このように定義しております。
マネジメント職を経験したことがある方ならよく分かるかと思いますが、常に一定の気持ちを保ちながら安定的に成果をあげられる人材がチームにいると、何より自分の仕事が楽になります。このような人材を採用できるか否かは言うまでもなく、マネージャー次第です。

部長はマネージャーを、マネージャーはプレイヤーを自分自身で採用し、躊躇なく権限を移譲していく。これにより健全な新陳代謝が促され、組織内に好循環が生まれ始めます。ですので、例えば「何年も管理職が変わっていない組織」はマネジメント機能に大きな欠陥があると考えるべきです。自身よりも優秀な人材を採用することを恐れてはいけません。

弊社のビジネスサイドでは、2018年度末まで代表の中島と私でマネージャーを兼任し、会社経営の傍らかなりの現場実務を同時に担っていました。これでは早々に組織が行き詰まると感じ、2019年4月に思い切って一気に6名のハイパフォーマーをマネージャーへ抜擢しました。

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尚、弊社では予算の範囲内であれば採用の手法は問いません。部門専任のリクルーターと連携し、エージェントやダイレクトリクルーティングツールを活用して採用を進めていきます。しかし組織を自ら創っていく意識が強いマネージャーほどリファラル採用にセルフコミットし、自らハイパフォーマーを巻き込んでいきます。

私自身も常に率先垂範を意識して、これまで11名のメンバーを自らのリファラルで採用してきました。私が意識しているポイントは、

◆ むやみやたらに声をかけない。こちらから声をかけるのは、本当に一緒に働きたいと思える人だけ。
◆ 声をかけてもらうために、絶えず社外へ情報を発信し続ける。
◆ 急がない。今すぐの採用にならなくとも、来るべきタイミングで声をかけてもらえるような関係を中長期で築いていく。

などが挙げられます。参考までに。

② チームメンバーの強みを活かす

強みを活かしたマネジメントを行う上でのポイントは次の3点です。

◆ メンバー全員の強みを正確に把握できているか?
◆ それぞれの強みが最大限活かせる人員配置になっているか?
◆ それは「チームの成果を最大化させる」という根本目的に根ざしたものになっているか?

ストレングスファインダーの活用
どんなにその人のことを深く理解しているつもりでも、直接的にコミュニケーションを取っている以上は100%客観的にその人の強みを判断することはできません。そこで弊社ではストレングスファインダーを活用しています。

この手のツールは「やって終わり」となってしまうケースが多く、結局受けっぱなしで日頃のコミュニケーションに活かされないことが多いかと思います。これは私個人の活用方法ですが、以下のように「メンバーの強みを殺さないようにするための個別の接し方』を取り纏めて、時折見返すようにしています。
(本人もこの記事を読むと思うのでネタバラシになりますが、減るものでもないので公開しておきます 笑)

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もちろん強みを把握するだけでは意味がありません。その能力を活かすも殺すも、どのような役割を与えるかによってそれは大きく変わってきます。

以下は、カスタマーサクセスチームに入社したメンバーの適性を考慮して、入社早々に配置転換を行った事例です。チームを異動すればするほどに成果が上がっていき、最終的には2018年度の年間MVPを獲得するに至りました。

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現在はエンタープライズグループのアカウントエグゼクティブとして活躍しており、4月にマネージャーへ昇格することが決まっています。
もし強みを活かすことを意識して入社時に配置転換を行なっていなければ、恐らくここまでのパフォーマンスは発揮できていなかったと思います。

『ベルフェイスのトップセールス直伝!今日から実践できる営業術~トップを走り続けるためのスキルとスタンス~』

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③ 適切なKGI/KPIを設定する

マネージャーの力量を測る最も分かりやすい指標の1つは「適切なKGI/KPIを設定する力」にあるのではないでしょうか。
弊社では以下4つのポイントを重視しております。

◆ 期限を設けているか?(月/クォーター/年間)
◆ 「結果マネジメント」(KGI)ではなく「プロセスマネジメント」(KPI)になっているか?(評価はあくまでもKGI)
◆ ストレッチした、ギリギリ達成可能な目標を設定できているか?(楽々達成可能な目標はNG。しかしどう考えても達成不可能な目標はもっとNG)
◆ 目標設定の意図/意義/根拠を伝えているか?

代表の中島が目標設定に関する記事を書いていたのでシェアします。

『「低い目標を設定する」ことが実は大事だと思う』

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「低い目標を設定する」というのは極端な言い方ですが、お伝えしたい内容は以下に要約されているかと思います。

目の前の目標をクリアしているから、会社の雰囲気も良くなり、投資家も我々の話を信じてくれるようになり、社員は未来の話も信じられるようになります。千里の道も一歩から。目の前の目標を達成することの波及効果は本当にデカイです。(言うまでもなく、低すぎるハードルは意味なし)

「売上は全てを癒す」というのは(営業部門において)まさにその通りで、しっかりと目標達成を繰り返すことが、何よりも一番の仕事の活力になることは間違いありません。
もしメンバーの半数以上が目標を達成できていない場合には、勇気を持って今一度KPI/KGIを見直すことをオススメします。

④ 頻繁なフィードバックを行う

目の前の業務に忙殺され、日々のコミュニケーションで意外と疎かにされがちなのが「フィードバック」です。結局半期に一度の査定のタイミングでのみそれらしいフィードバックを行っているとすれば、その関係は黄色信号です。弊社では、フィードバックは頻繁に行ってこそ価値があると考えます。それだけ改善の速度が上がり、また相互認識のズレを常に微修正できるからです。

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特に個人的に重要であると考えるのが「単刀直入」であることです。近年では「エンゲージメント向上」や「心理的安全性」の名の下に、メンバーの顔色を伺って奥歯にモノが挟まったような言い方ばかりするマネージャーが増えている気がするのは私だけでしょうか?

もちろん、使う言葉や相手の立場になって考えることは大切ですが、伝えたいことの真意が伝わらなければ何の意味もありません。目的を履き違えず、単刀直入なフィードバックを意識する必要があります。

一方で、やっていけない3原則は以下です。

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心当たりがある方は多いのではないでしょうか。ご安心ください、かつての私も3大特技と言って良いほどに、この3つを繰り返していました(笑)

このNG行動を取ってしまう状況というのは、大抵が感情的になっている時です。そうなった瞬間に、メンバーからは「この人は感情に任せて指示を出す類の人間だ」と思われていることを認識すべきです。前述の繰り返しになりますが、伝えたいことの真意が伝わらなければ何の意味もありません。決してこのような行動は取らないよう意識していきましょう。自戒を込めて。

⑤ 最も成果をあげているタイミングで次の仕事を任せる

ハイパフォーマーであればあるほど、「今ある能力で回せる」、つまり成長実感がなくなった瞬間に次のステージを意識し始めます。気付いた時には転職先が決まっており既に手遅れ、というのはよくある話です。

この回避策は2つあります。最も成果を上げているタイミングで、

① 今よりワンランク上の仕事を任せる
② 今とは全く違った仕事を任せる

この2点です。
目の前のミッションにおいて成果を出し続けているので、マネージャーはついそのことに甘えて、今の役割にプラスαを与えることに躊躇いがちです。
大げさな言い方ですが、この躊躇いが命取りになります。

最も成果を上げているタイミングで、今よりもワンランク上の仕事を与えることで更なる成長への期待感が生まれます。この「ワンランク上の仕事」の内容は、その人の適性やレベル感によって大きく異なってきますので、誰に対しどこまでを要望するのか?この設定は非常に重要です。

私個人としては、周りを見渡すと優秀なマネージャーほど要望値が高い、という経験則があるので、「流石にそこまでは、、」と思われるギリギリのラインまで仕事を任せ、要望することを意識しています。
(頭ごなしの要望はNG。背景や意義を丁寧に伝える。「期待と要望はセット」「腰は低く、要望は高く」)

また、全く異なるミッションを与えることも効果的です。タイトルの通り「最も成果を上げているタイミング」でミッションを変更することになるので、この決断には「ワンランク上の仕事を任せる」以上に勇気が必要です。

また任せる新たなミッションも、当然何でも良いわけではありません。これまでの経験を活かすことができて、中長期で考えた際にその人の市場価値が向上していくようなミッションであることが理想です。

弊社では常にこの点を意識しており、積極的にジョブローテーションを行ってきました。以下はセールスから人事広報へジョブチェンジした小正の記事です。

『【異動秘話】なぜベルフェイスのトップセールスを人事広報に!?』

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その他にも、

◆ テクニカルサポート → プロダクトマネージャー
◆ セールス → カスタマーサクセス
◆ インサイドセールス → マーケティング
◆ カスタマーサクセス → 組織開発

など大胆に配置転換を行ってきました。これまでのところは全員が元のミッション以上の活躍をしてくれているので、今後も会社の良き文化の1つとして継続していく考えです。

⑥ チームと会社全体のハブとなり、情報を流通させる

これまでは担当部門内でのマネジメントの要諦について纏めてきましたが、最後は会社全体を見渡した時のマネージャーの役割とは?という視点となります。

会社が一定の規模となった際に、自部門の取り組みが他へ行き渡っていない、もしくは他部門の動きを自部門のメンバーが理解していないとすれば、それはマネージャーの責任です。

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社内SNSなどを活用し、自部門の取り組みを積極的に社内へ発信し、活躍するメンバーに光を当てる、あるいは抱えている課題に対する客観的なアドバイスを他部門にも求めるべきです。

同様に、他部門が現在どのような動きをしており、それに対し自分達の取り組みとの乖離は生まれていないか?軌道修正は必要か?また何か自分達で役に立てることはないか?この動きがメンバーの「全体最適」の視点を養い、次のマネージャー候補を生み出す契機となっていきます。

マネージャーとして、強烈なミッションコミットメントにより高い成果を上げているとしても、この視点に欠けている場合は、その上のポジションを任せるには心許ないです。えてしてそのような場合は、会社や組織、そしてメンバーのためではなく、「自分のためにのみ」仕事をしているからです。

日々の仕事に忙殺され、ついつい近視眼的になりがちですが、そんな時こそ会社全体を見渡す心の余裕をもち、「社内の情報を流通させる」ことを意識してみると良いかもしれません。

さいごに

最後におさらいとして、これまでの内容を取り纏めます。

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上記の内容を踏まえて、弊社ではマネージャーの定義を以下のように文言化しています。

“ ハイパフォーマーを採用し、強みが発揮される役割を与え、適切な情報提供とフィードバックを通じてチームの成果を最大化させる人材 ”

最適なマネジメント手法は会社の数だけ存在し、一様に当てはめることができないとても奥深いものです。だからこそ、普遍的なテーマとして何十年も前の専門書が今なお広く読み続けられ、語り継がれているのだと思います。

ただ、間違いなく「成功の法則」は存在し、先天的なセンスや感覚に依存するものではなく、後天的な「スキル」として身につけるべき能力であると信じています。

私自身もまだまだうまくいかないことだらけですが、一緒にこの道を極めていきましょう!最後まで読んでいただき有難うございました。


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