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サッカーにおけるトレーナー目線から見た日本と海外の違い


はじめに

この記事では、日本と世界の文化の違いを
サッカー目線で書いています。

どのスポーツにも当てはまる部分はあるので
自分が取り組んでいるスポーツに当てはめて読んでみて下さい。

多くの日本人アスリートが世界のトップクラスで活躍していていますが、
少し前までは、世界の2部リーグでも
とても凄いこととして扱われていました。

そこからなぜ、日本のスポーツ文化が
世界に通用し活躍できるようになったかを書いています。

活躍できる選手の共通点を理解できれば、
臨機応変にすべき『行動』や『考え方』
が出てきます。

まずは簡単に
文化、トレーニング、身体の使い方の
違いをまとめます。


◎文化
日本:過程を求める
世界:結果を求める

◎トレーニング
日本:身体を大きくして
   相手に負けない身体を作る
世界:プレー中に身体を自由に
   動かせるように身体を作る

◎身体の使い方
日本:連動性がない
  (歩行から走行の切り替えが遅い)
世界:連動性がある
  (歩行から走行の切り替えが速い)


文化の違い

海外から見た日本サッカーは
よく『野球の試合』
のように例えられる事が多いそうです。

1回の表や裏のように、守備が終わったら
次の攻撃が始まるまでゆっくり準備し、
そこから攻撃が始まり、
それが繰り返されているように見られています。

海外のサッカーは日本とは違って、
守備の間も奪った瞬間に攻撃に移れるよう
常に準備しており、
常にスピーディーなゲーム展開になっていきます。

日本選手は小さい頃から
走り込みをしているチームが多いので
チームのために走れたり、
自分を犠牲にして頑張れる選手が多い印象です。
最近ではその献身性が認められ、
多くの日本人選手が海外で活躍しています。

逆に海外は小さい頃から結果を求めているので
味方を蹴散らしてでも
自分が活躍してチームが勝つ選択をします。

ここは大きな違いと言えます。

日本は頑張れる選手
海外は結果で示す選手

前田大然選手は、日本人の典型的な例で
きつい時間帯でも前線から守備をして
味方を助けています。

海外の例ではメッシ選手がいい例です。
メッシ選手は、他の選手に比べて走行距離が少ないですが、
常に攻撃につながるポジションにいて
奪ってからすぐに、攻撃を開始できるようにしています。

頑張れる選手は大人になっても頑張れますし
結果を求めていないわけではありません。

結果を重視する選手も
頑張れないわけではありません。

〈頑張ったから結果がついてきた〉
〈結果を出すために頑張る〉

言い方が違うだけで表現していることは
ほとんど同じで、文化の違いです。

プロになった選手はどちらもできる選手といえます。


トレーニングの違い

ここでのトレーニングは
戦術ではなくフィジカル要素
のトレーニングを指します。

日本と海外のフィジカル要素のトレーニング
での考え方で大きな違いは、


日本:フィジカル
   =相手に負けないパワーを作るトレーニング
海外:フィジカル
   =上手に身体を動かすためのトレーニング


海外では筋肉量ではなく
自分の体重に適した筋力があるか
左右のバランスに差はないか
そこにフォーカスしてトレーニングを行っています。

欧州5大リーグの1つ
イングランドのプレミアリーグでは
ほとんどのチームが測定を行い、
自分の数値がどのくらいなのか、
同じチームの同じポジション
違うチームの同じポジションの選手と比較しています。

プレミアリーグでは、
VALD社の測定機器を使い測定を行っており
様々な観点からアスリートの数値を測定し
トレーニンングだけでなく、
リハビリも行えるものとなっています。

測定を行うことで自分の《現在値》を知る事ができ、
自分の身体を知る良い勉強にもなります。

海外では勉強も兼ねて
測定を行い選手の育成をしています。

ちなみに私の職場のhood trainingでも
VALD社の測定機器を使い
アスリートの測定やジュニア世代の
測定を行っているので
少しでも気になる方は公式LINEから連絡ください!


適切な筋力がない
上手に身体を動かすための筋力がない
と言えます。


◎幼児◎
まずは身体を動かす事が大切なので、
筋力重視ではなく、色々な動きをしてみて下さい。

◎小学生以上◎
筋力は今のうちから気にかけることで
中学高校と上がったときに役に立つ時が来ます。
むしろ筋力不足が原因で怪我につながります。
詳しくはこちらのコラムを参照に

《筋トレはいつから始めるのが良い?》

上記の記事を読むとわかりますが、
適切な時期に適切なトレーニング
を行うことが重要です。

筋肉が硬い=動く範囲が狭い

筋トレのしすぎで筋肉が固まりすぎてしまうと、
関節の動きが悪くなり、動きが狭くなってしまいます。

ということは、これも上手に身体を動かすのに
マイナスな要素になりますね。

では海外の子供たちは
どのようにして上手な体の動かし方を
習得しているか

それは色々なスポーツ、動作を行うことです。

日本では小さい時からサッカーだけ、
野球だけのように
1つのスポーツに絞りがちですが、
海外では時期ごとにジャンルの違うスポーツを
分けて行っているそうです。

そこで自分に合ったスポーツを、
大きくなってから絞ったり、
趣味として続けるそうです!

小さい頃にスポーツを通して
様々な動きを習得しすることで
手足を自由にコントロールできるようになり、
1つにスポーツを絞っても
上手に身体を使えるようになります!

だからと言って複数の種目を習わせるのは
子どもにとっても、親御さんにとっても
時間的に難しいですよね。

スポーツ以外にも
日常生活からも動きの習得は可能で
海外では子供がビーチで音楽をかけて
友達と踊っているのが当たり前だったり
自宅でペットと追いかけっこして
遊んでいるそうです。


ビーチの不安定な砂の上で踊ることで
バランス力や足の裏の感覚が養われるので
小さい子供にはいいトレーニングになりそうですね!

日本でも海や山などに行って
普段では体験できないことを
するのもいいと思います。

身体の使い方の違い

今回はプレー中では無く、
普段の歩行に注目してみましょう。

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