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中田翔選手の移籍を受けて考える

プロ野球界に大きなニュース。

暴力事件を起こして謹慎中の中田選手を、「紳士たれ」を球団訓とする読売巨人軍が獲得したというのは、なかなかの決断というか、それでいいのかというか。

誰が入っても風当たりの強い球団だけに、厳しい道のりにはなるでしょう。

こういう事態になって初めて獲得を考えたのか?と、巨人軍側を勘繰らずにはいられませんけど。

ただ、この件で個人的に一番気になったのは、

日本ハムは同日、野球協約第60条(1)項を適用してコミッショナーにより「出場停止選手」として公示していたが、20日をもって処分解除になると発表した。

同僚選手に対する暴力行為があったのが8月4日。

その件を受けて出場停止の処分が下されたのが8月11日。

事件から16日、処分から9日で、出場可能な状態になったわけですが。

これだと、移籍がある種の「禊」になってしまうのではないか?という疑念が消えません。

移籍の期限が8月末であること、中田選手が日本を代表するレベルのスラッガーであり、今回の件が重大な事件であるとしても、選手生命を奪うことが正解とも言い切れないことを考えたとき、移籍で心機一転ということ自体は想定内といえます。

しかし、北海道日本ハムファイターズの選手としての謝罪や説明、反省の弁などがないまま移籍が決定し、移籍会見でついでのように謝罪と反省をし、出場停止処分も解除となるのが、今回の暴力事件の解決の在り方としていかがなものなのでしょう。

被害者となる相手選手は、「大事にしたくない」と語ったようですが、「移籍しました、ハイおしまい」という解決を望んだのではないのではないでしょうか。

さらに、北海道日本ハムファイターズには新たな火種も生まれていました。

この件については球団から何も公式な発表がないまま、「中田翔、巨人移籍」のニュースに埋もれようとしています。

中田選手には直接関係がないかもしれませんが、球団の姿勢、あるいは選手間の関係性が疑われても仕方ない事例が続いて発覚したことに、きちんと向き合ってほしいのですが、どうでしょうか。

中田選手が野球を通して汚名を返上することに異議はありません。
しかし、今回の北海道日本ハムファイターズの球団としての対応には、疑問を禁じえません。

いじめ問題が起きた時に批判される学校や教育委員会の対応と重なって見えるのは、私だけでしょうか。

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