「優しさを受け取るのも優しさ」であると同時に
先日2月16日(火)、朝の情報番組「スッキリ」(日テレ系)に、私が推してやまない作家の岸田奈美さんがコメンテーターで出演された。
「スッキリ」は宿直に入る日は必ず見る情報番組なんだけど、残念ながらこの日は日勤。
視聴は叶わなかったけど、岸田奈美さんご本人のnoteを通して雰囲気を覗かせてもらった。
岸田奈美さんの言葉、素敵だな。
「優しさを受け取るのも、優しさ」
大絶賛するぜって思ったんだけど、まあ大絶賛なんだけど、少しでも自分の考え乗っけようとアレコレアレしていたらふと浮かんできた。
優しさを受け取るのも、優しさ。
では、受け取れない時ってどんな時だろう。
ボクはウツが重くて辛い時期があったんだけど、一番辛い時期は人の優しささえ苦しかった。
心にかかる深く重い靄(もや)は自らの優しさを潰してしまっていたと、今振り返れば思うし、奈美さんの一言もそれを思い出させてくれた。
優しさを失うと、優しさを受け取れない。
では逆の、差し出した優しさを受け取ってもらえない方の立場になったらどうすればいいのか。
受け取れない状態になったからわかる。
待ってあげる。
その相手が優しさを受け取れる状態になるまで、優しさを受け取れるだけの優しさを取り戻すまで、待ってあげるしかない。
そして思う。
待ってあげるのも優しさだと。
差し出す優しさも、程度が過ぎれば押し付けになり、優しさでなくなる。
受け取ってくれないからと見放してしまったら、その相手は優しさを取り戻すことはできなくなる。
人を憂いてこその優しさ。
相手に思いを寄せて、そっと差し伸べる手こそが優しさ。
相手の優しさに思いを寄せて、そっと受け取る手も、また優しさ。
人の優しさを受け取れない時は、無理に受け取ることも、跳ね除けることもせずに、殻に閉じこもればいいんじゃないかな。
殻の中で優しさを取り戻して、静かに殻を破れれば、きっと優しさを受け取れるようになっているはず。
ボクは、そんな殻を破れた人に、そっと優しさを差し伸べられる人になりたい。
そして、差し伸べてもらった優しさをしっかり受け取れる優しさを大切にしていきたい。
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