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どうしたら日本のファッションでサイズ展開が広がるのか増えるのか考えてみた

※「服のサイズ展開に嘆くぐらいなら痩せろ」というご意見の方は、この記事を見ると大変時間の無駄になりますので、大至急こちらのページに飛んでください!! 限りある人生を有意義なことに使い、大事に生きていきましょう!!!


日本で暮らす、いちプラスサイズ女として、日本のファッションのサイズ展開について先日Twitterで呟いた。

引用したkasumiさんが描いた漫画にあるように、欧米のムーブメントの影響を受け、日本でも『ボディポジティブ』や『プラスサイズ』、はたまた『ダイバーシティー』というマインドが少しずつ認知し始めたけれど、実際のところ、日本のリアル店舗における服のサイズのバリエーションは、まだまだボディポジティブに対応していないところが多い。

大きいサイズ専門店もあるけれど、例えば駅ビルやショッピングモールに選びきれないほど入っているアパレルショップのように、同じビル内で気軽にお店をハシゴして買う事はできない。(百貨店には大きいサイズフロアがあるけれど)

これらについて「分かる!」「確かにそうなんだよ!」と賛同するコメントや、以下のようなコメントを頂いたので引用して紹介させていただきます。

そもそも『普通サイズ』として売ってる洋服が本当に『普通』なのか??
太ってる痩せてる背が低い背が高い体型はみんな違うのにお洋服のサイズが『普通』と名乗るとそこに合わせようとするから過剰なダイエットにつながるのでは
人間が洋服のサイズに合わせるなんて変だね
コレ、靴も!ええ加減25.0cm以上もお店で売ってくれ!試着したいんだよ!
低身長、ほっそりさん勢にも言えるよなあ…私も小さすぎてもうネットで服買えねぇって思ってる…衣服に幅広いサイズ展開を求む!
もはや、10年単位でイオンとヨーカドー以外店頭の服買ってないです。
百貨店のは一桁多くて買えないし、狭い選択肢で妥協服買うくらいなら、ネットで心ゆくまで選びたい。
私は痩せ型なのですが、身長がめちゃ高く、(175センチ)ショップに売っているお洋服は袖丈が短すぎてちんちくりんです(号泣)海外ブランドは学生でお財布的に厳しいし、ZOZOTOWNで身長高いモデルさん見つけて、これだー!と思ってもモデルサイズ着用と記載されており、悲しい思いしています(号泣)
フリーサイズも、(155〜165)とかで範囲狭すぎない!?ってなります…
これ帰ってきてから日々痛感しています…イギリスにいる時はつい忘れていますが、日本に帰ってくると「あっそうだ、わたし太ってたー!」と気がつきます。
服が入らなかったときのショックはなんとも言えません…
正直太ってるから価値がないんじゃないかと思ってしまう
服のサイズだけでなく、靴のサイズの展開もあまりないのです。私は靴のサイズがLLで、Lまで作っていない靴が多いのです。欧米でなく、アジアの中でLLに当たる女性の靴がたくさん売られているのに、なぜ日本にはないのが、とても不思議に思います。
うん、日本ファッションが好きだけど、胸は日本のKカップ、骨が良く見えるほどまで痩せてもウェストは70センチなので、服を買いたいなら外国から注文しないと体に合わせる服がない。そして、もし日本で可愛いプラスサイズが有れば、絶対にすぐ売り切れ…
わかる(号泣)日本で服を買おうと思うとすごく苦労する。トップスだと胸が入らない、ボトムスだと今度はヒップが…私も着れるブランドH&Mしか知らない。
男性の服でもそんな感じ。スーツでもファストファッションでも“スリム”が多くて買える服が少ない。なんか、布量減らして材料費抑えて儲けようとしてるんじゃない?って思っちゃう。そんな売れない服ばっかり売ってるから儲からないんじゃない?ファッション業界さあ。

などなど、なんとなく呟いたツイートを機に、プラスサイズではない方や日本在住の外国人の方、男性からもコメントがたくさん集まってきました。
なんだ、みんなも思ってるんじゃん!!!!!

そしてアパレル業界で働く方からこんな意見も。

めっちゃ共感出来るけど
お店側から考えちゃうとやっぱりプラスサイズミニマルサイズの購買の比率が実際の売上利益の何割とるかわからないから積極的に仕入れられないのも怖いよね…………売れなかったら不良在庫になっちゃうし…………

はい!そうなんです!!わかります!!!!!!!!
私もモデルとしてお仕事させて頂くので、実際にアパレル業界の方とお話します。
そして聞いたことのあるご意見が、今までレギュラーサイズのラインだけを作って売っていたところに、プラスサイズなど他のサイズ展開のラインも作るコストの問題や、売れなかった場合の不良在庫の問題などなど。

実際、私がラファーファと共に7年を過ごしてきた間に、新しくできたプラスサイズブランドもあれば、残念ながら無くなっていってしまったブランドもいくつもありました。

ただでさえ「服が売れない」と言われている昨今、新しいことを始めるのって難しいことなのだということ、わかります〜〜〜アパレル業界で働いている方でも「もっとサイズ展開増えたらいいのに」と考えている方もきっといると思うのですが〜〜会社経営していくには〜〜あくまで商いとして経済的な利益にならないといけない〜〜〜〜わかります〜〜〜〜

で、ちょっと考えてみたのですが、たとえば、現状リアル店舗でプラスサイズ(ここでは、XLサイズ以上とします)展開しているショップは、経営母体がデカい(韻を踏んでる)会社さんで、プラスサイズの他にもレギュラーサイズブランドを持っていたり、H&MやZARAなど世界規模で展開する外資系だったり、ユニクロGUしまむらなど日本全国規模でサイズバリエーションを持てるファストファッションだったりします。
つまり、コストをかけて少ない数でも生産でき、それなりの価格帯になるものか、
大量生産できてコストを下げ、低価格を実現できるもの。

2014年に誕生した、渡辺直美さんプロデュースの『PUNYUS』もWEGOが運営していますが、渡辺直美さんというアイコンの存在がはちゃめちゃに大きい上に、他にはない斬新なデザインのアイテムも多く、レギュラーサイズ展開もしているので、例えばサイズの違う友達同士でお揃いのアイテムが着れたりします(中高生頃、友達と買い物に行っては疎外感を感じて落ち込んでいた私から見たら、なんて羨ましく素晴らしいブランドだろうと切に思います)

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そしてつい最近では、
『誰かの為じゃなく、じぶんの為の下着を』
『女性にもっと自分のカラダを好きになってほしい』
をコンセプトに、大手下着ブランド・ピーチジョンからバービーさんプロデュースの下着が発売になり、大きいサイズに至っては販売開始から数時間で完売するという現象が起きました。

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女芸人バービーが下着モデルに初挑戦! PEACH JOHNとのコラボ商品を本日5日(水)発売~グラマーサイズも充実。大好評で一部サイズはすでに完売
https://netatopi.jp/article/1233589.html

バービーさんのSNSなどでも、この下着プロデュースのことを念願だったと話していて、バービーさん自ら何年もかけて色々な下着会社にアイデアを持ち込み、やっと開発・発売に至ったということがうかがえます。

商品の良さはもちろん、影響力のある女性がこのような大きなインパクトを起こし、ショップ側も消費者側もwin-winな関係を作れることって、何て素晴らしいのだろう・・・!
と思うと同時に、プラスサイズモデルとして私も、
『やっぱりもっと影響力を持ってプラスサイズのアイテムをPRしていけるようにならなくちゃな...どうしたらいいんだ...もし100万フォロワーとかなったら世界がひっくり返せるのかな....?』
などと思っていたところで、
「大きいサイズ展開があっても即完売になってしまうことや、現状より更にもっと大きいサイズ展開が欲しい」
と嘆いていたフォロワーさんから、こんなご意見をいただきました。

きっとたくさんの声があれば少しは変わるのかな…?
って気がしますが私一人がお問い合わせしても…って感じなのでみんな思ったことは企業に言うべきかもですね!悪いことばかりクレームするのではなくこうして欲しい!って気持ちを!

この時、私に思い浮かんだイメージがこちらです。

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『民衆を導く自由の女神』

そうよね!!!!!!根本的なことだけど、みんな一人一人が声を上げて
『ショップやブランドにサイズ展開の要望を伝える』
っていうのは、めちゃめちゃ良いのでは!!!?!!!!??!!!

私もプラスサイズモデルとして、仕事でアパレルブランドの座談会などに行くこともあるのですが、必ず聞かれることが
「ぽっちゃりさんはどんなお洋服が欲しいのか?」
「どんなデザインが好きで、どんなデザインが嫌なのか?」
ということ。

もしかしたら、レギュラーサイズのアパレルブランドの方たちからしたら、現状よりサイズ展開を増やすって需要もわからないし、必要としているデザインもわからない。それって無装備で霧深い森に入っていくような事だったりするのではないだろうか...

それから、意見を送る他に、気に入ったアイテムやブランドがあったら、SNSやブログなどで、URLや必要としている人に届きやすいハッシュタグをつけて、シェアするのはどうだろう?
InstagramやTwitterなどで見たことはありませんか?
コスメやアパレルアイテムなど「これめちゃくちゃ可愛い」「着やすい、便利」というような推しアイテムがバズって即完売になっているものを・・・。

いくら素敵なお洋服があっても、誰にも知られていないと「せっかく作ったけど売れないな〜」と、作らなくなっていっていくのは当たり前で、「求められているもの」だとわかれば、きっとブランドも「売れるんならもっと作ろう」と思ってくれるのでは・・・・。
(これはお洋服に限らず、音楽や本や推しの作品、人などにも通じると思います)

(追記)
スマイルランドでおなじみ、ニッセンホールディングスの社長さん曰く
『LL以上衣料品の市場規模は約2000億円』だそうです。(2017年時点)
https://netshop.impress.co.jp/node/4242

"商品さえあれば需要は顕在化すると思っている。現状、LL以上衣料品の市場規模は約2000億円だが、これが3000億円になっても3500億円になってもおかしくない"

というわけで、今回考えた末の、私なりのまとめです。

日本のファッションでもっとサイズ展開を広げるには・・・
・アパレルブランドに直接要望を送る、実現したら買う、レビューを書く(これは良かった!とか嬉しいご意見も)
・推しブランド(アイテム)があったら、惜しみなくシェアする
・私がプラスサイズとして大きな影響力を持ってPRできるようになる(応援してね...)

たった一枚の布切れ、たった一足の靴かもしれないけど、
それが誰かの存在を否定して悲しませるものではなく、
ファッションが『生活に喜びや自由をもたらす世界』になりますように。

一緒に革命を起こしませんか?


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