泣けるほど書きたくなる本『さみしい夜にはペンを持て』
すごい人に勧めたくなる本に出会った。
『さみしい夜にはペンを持て』。
読み始めたら止まらず一気読み。
最後は感動して泣いてしまった。
この本は、日記を書くことに関する本。
日記を書くとはどういうことか、何がいいのか、どう書いたらいいか等々、日記を書くことの良さやメリットが、ストーリー仕立てで書かれている。
そもそもこの本を読もうと思ったきっかけは、とにかくいろんなとこで目についたから。
よく行く本屋2軒ともで、いつも平積みの目立つところに置いてある。
Xやネットでもこの本に関する投稿や情報がよく出てくる。
これだけ話題になってるからきっといい本なんだろうと思って、買って家に置いておいた。
そして、いざ読み始めたら物語と内容に最初からぐいぐい惹き込まれて、2時間くらいで一気に読み切った。
何がこんなに私に刺さったのか。
そもそも、私は毎日朝ジャーナリングをしていた。
ジャーナリングとは、思っていることや感じてることを、そのまま紙に書き起こすことだ。
日記とジャーナリングは似ているが、その日に起こった出来事を事実として書くという側面が日記には強いと思う。
この朝ジャーナリング、かれこれ5年くらい続けていた。
書くことで思考が整理され自分の気持ちを客観視できることが好きで、ずっと続けていた。
ただ最近、このジャーナリングのやり方というか書き方を、もう少し工夫できないものかと思っていた。
というのは、書いてもモヤモヤがとれない、書いても答えに辿りつかない、ということが続いていたからだ。
そんな時、この本に出会った。
この本は、ジャーナリングではなく日記に関してだが、でも書くときに意識することや書き方の工夫・TIPSがたくさん入っていた。
例えば、この本では、書くことで答えを出すことの大切さを伝えている。
答えを見つけるんじゃなくて、自分で出すんだと。
それをしないと、考える力ががなくなると作者は言う。
ひとりで自分の考えに向き合って、集中して答えを出しにいくという視点、これは大きな気づきだった。
ジャーナリングで、ただ自分の気持ちや思いをそのまま紙にだらだらと書いていることがよくあった。
それは悪いことじゃない。
でも答えを出したくてモヤモヤすることが最近多かった。
答えが出なくてもそれは一つのその日のジャーナリングの結果で、いいかと流していた。
でもそうじゃないんだなと。
書くことで自分で答えを出す!というマインドが大事なんだと思った。
出さなくてもいい、見つからなくてもいいは違うことに気づけた。
他の発見としては、ネガティブなことは書いていいが過去形にする、というテクニック。
ネガティブなことを書くと、それに焦点があたってさらに嫌な気持ちになったり、愚痴ばっか書いてる気がしていた。
だからあえて書かないときもあった。
でも吐き出したい気持ちもあった。
だからどうするのがいいか自分でもわからなかった。書くべきか書かぬべきか。
すると、この本がいいTipsを教えてくれた。
嫌な気持ちは過去形で書く。
そうすることで、ネガティブな気持ちと今の自分の間に距離を置けると。
距離を作れば客観的にその気持ちを分析したり内省を深められる。
などなど。
とにかくこの本には、書くことに関するたくさんの気づきや発見があった。
毎日書く習慣はすでにあったけど、書き方に工夫を加えて、もう少し自分の悩みや不安を解消させたかった時だったので、ちょうどいい本だった。
しかもストーリー仕立てになっていて、話の展開が素晴らしい。
人間世界のストーリーではなく、海の世界なのだ。
主人公はタコッチという、タコの中学生。
この現実離れした世界観と、でも現実でも起こりうる悩みや不安をうまく絡めて、一気読みしたくなるほどのストーリー。
物語の展開もテンポが良くて、あっという間に読み切ってしまった。
最後はちょっと泣ける展開もあって、読み終わった後に、心がじんわり暖かくなった。
日記を書きたいと思ってる人、書くことで自分の悩みや不安を消化させたいと思ってる人、ぜひ読んでみてほしい。
私にとっては、読み終わったあと早速親友と弟に紹介ラインを送ってしまうほどの本でした。
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