その色には意味があった!郷土芸能のおもしろポイント<色編>~東北の暮らしや文化を発信~
東北の暮らしや文化を伝える発信をしている、なおたむです。
各地の郷土芸能や民俗芸能が好きで観に行きます。
(以下、郷土芸能と書きます)
その中でぼんやりと「衣装がカラフルだな」と感じていました。
皆さんもそう感じたことはありませんか?
観る回数を重ねるうちに、ある共通点に気がつきました。
それは衣装に同じ色が使われている、という点です。
いくつか写真でご紹介しますね。
はじめに宮城県仙台市で行われる、川前鹿踊(かわまえのししおどり)。
こちらは幕の色に、白・黄・紫・赤・青の5色が入っていますね。
つぎにご紹介するのは、岩手県北上市の鬼剣舞(おにけんばい)です。
面の色に注目すると、赤い面・白い面をつけていますね。
実はもっとたくさんの色の面があります。
こちらには、白・黄・黒・赤・青の5色が使われています。
また方角とセットになっていることが分かりますね。
ご覧いただいた鹿踊・鬼剣舞とも、5色を使っている点が共通しています。
これは偶然ではありません。
実は"五行思想"にもとづいています。
五行思想とは中国ではじまった考え方で、
すべてのものは5つの要素から成り立つ、というものです。
その要素とは、「木・火・土・金・水」です。
この5つの要素に色をあてたものが「青・赤・黄・白・黒」です。
色だけではありません。
方角をあてると「東・南・中央・西・北」。
同じく中国で方角を守る神と考えられた四神(しじん)
「青龍・朱雀・白虎・玄武」。
こちらにも色名がついていますね。「玄」は「黒」の意味です。
下のイラストをご覧いただくと分かりやすいと思います。
四神・・・参照 精選版 日本国語大辞典
実は、普段私たちが目にするものにも、色と意味がセットになっているものがたくさんあります。
私もデザインで色を決める時、このセットを意識しています。
逆に、セットではない色をあえて使っていると面白いな、と感じたりします。
皆さんの周りの色には、どのような意味があるでしょうか?
こちらでは、東北の暮らしや文化にまつわることを分かりやすくまとめていきます。地域を新たな目で見るきっかけになれば幸いです。
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