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なぜ、書くことが好きですか?

noteを見ていると、私も含めて世の中にはこんなにも、「書く」ことが好きな人がいるんだと 日々感じます。そして瞬々たくさんの言葉が世界中で産まれているということに、圧倒されます。

誰にでも、「書く」理由があると思うのです。

ただ、好きだから書いている、理由なんてわからない、と思う人もいるかもしれません。そもそも私だって、そんなことを考えて書いていたわけではありません。

そんな私はある日、TED Talksで「感動を創造する言葉の伝え方」の動画を見て、自分の理由を見つけました。けれど、このタイトルにあるように、「感動を創造したいから」という理由ではまったくないのですよ。

私が見つけた私の理由は、

自分が「やった感」を感じないものに出会うため、だったのです。

「感動を創造する言葉の伝え方」

動画の内容です。

スピーカーは、劇団四季で主役を務めたこともある佐藤さん。彼は長年、感動を生み出す話し方を研究していたといいます。

彼は言葉を発するときには、3つのレベルがあると教えてくれています。

1 頭で考えて話すレベル 
2 感情から話すレベル 
3 肚(ハラ)から話すレベル 

私たちは相手に伝えたいことがあるときには、相手の感情に訴えようと、感情を込めて話しがちです。

なるほど、と思ったのは、感情から話すとき、私たちは自分に「やった感」がある、ということです。「自分」が喋った、「自分が」伝えた、という。達成感ですね。

ところが、肚(ハラ)から話すときには、自分が「やった」という感覚がまったくないというのです。自分は何もしていない気さえするというのです。そしてこの肚から伝えることこそが、一番相手に伝わる方法なのだと。


確かに、誰かに何かを伝えようとか、考えて話したときよりも、何気なくふっと口からこぼれた言葉が人の心に触れたり、その人の助けになったりすることがあります。

あ、こんな言葉が自分の中から出てきた!とこちらの方がびっくりします。それは、様々な体験が自分の中に落とし込まれているからこそ、必要なときに、必要な言葉がするりと発露してくるのでしょう。

文字通り、「自然」に出てきた言葉なのですね。

私は、このような自然発生的に肚(ハラ)から出てきたものを動画から連想しましたが、実際の動画では、日頃から、言葉を自分の中にいったん落とし込んで口にする、言葉をしっかり実感してから口にする、という意図的な行動をすることで相手にもっと伝わる、ということを教えてくれています。

コンビニなどのお店で 店員さんがやりがちな 口先だけの挨拶など(1の頭で考えて話すレベル)を肚から話すレベルまで昇華するのです。それは日常の暮らしのレベルを上げ、人との繋がりをもっと、真正なものにしていくでしょう。

私が書く理由

私は肚(ハラ)から自然に出てくる言葉について考えているとき、自然に「書く」ということに思い当たりました。

「書く」ことが大好きな人は、例えば「ジャーナリング」や、ジュリア・キャメロンの提唱する「モーニング・ページ」をやったことがある人も多いかと思います。リラックスして、どんどんペンをはしらせているうちに、自分にとって、宝石のような言葉に出会うことがあります。そしてその言葉に励まされたり、癒されたりしている自分がいるのです。

「書く」ことが自分を深く知るツールになるという所以ですね。

けれど、これって、いったい誰が書いたの?と、それらの言葉を読み返し思うことがあります。そう、自分の「やった感」がないのです。

ひとつの文章を書きあげるときにも、それは起こります。

意図して書き始めたのに、言葉は思わぬ展開を見せてくれたりします。

自然界の樹や花々は「やった感」なしに、成長し、花を咲かせます。川や海に流れる水もそうです。私たちの肚(ハラ)は、こういった自然界のエッセンスに繋がっているのでしょうか?

書くことはとてもマジカルです。

この動画を見て、それについて書いているうち、ここに出てくる「やった感」に、何よりも反応している自分に気がつきました。そして、その「やった感」のなさ、これに出会いたくて私は書いているのだとわかったのです。

え、そうだったの?

と自分でツッコミたくなる理由でしたが、でもとても納得しているのです。

そしてまたひとつ、自分のことをちゃんと知ることができて良かったな〜、と思っているのですよ。


あなたの「書く理由」は、何ですか?




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