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iPadで読書

自分用のiPadを、はじめて買った。
目的は、電子書籍を読むため。ここ数年は実家から譲り受けたタブレット(ケーブルテレビの契約時にもらったものらしい)を持っていたのだけど、液晶が故障してしまった。といっても、コロナ前は電子書籍を見ることはほとんどなかったので、そのタブレットもたいして使ってはいなかった。それが数ヶ月前から、自分の作品づくりも電子書籍を視野に入れ始めたこともあり、意識してタブレットで電子書籍を読むようになったのだ。そんななかでの故障だったため、すぐiPadを買うことに決めた。

コロナで外出が減ったことで、書店に行く機会が減っている。行っても、長居はしない。
もともと何時間でも過ごせるくらい大好きな場所に以前のように気軽に行けないのは切ないし、出版に携わる身としてどうなのかという後ろめたさもある。でも、感染はやはり怖いのだ。
それでも本は読みたい。そんなときはネットで取り寄せるのはもちろん一つの選択肢で、というか、ついこのあいだまで、書店に行くかネットで買うかの二択だった。でもタブレットを購入したことで、そこに「ダウンロードする」という選択肢が加わった。世の中の流れからずいぶん遅れていることは重々承知なのだが、「タブレットで電子書籍を読むこと」に、実はずっと抵抗があった。そもそも、その行為を「本を読むこと」として捉えられなかったのだ。でもそれは、ただの先入観や思い込みだった。

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暮らし・仕事・おしゃれ・健康を題材としたエッセイ(平均2000字)が28本入っています。

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