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Web業界のUIはちょっとおかしい

UI自体ではなくて、UIという言葉の定義の話。

そもそもUIとは?

UIはユーザーインターフェース。
インターフェースは接点ですが、コンピューター界隈においてはユーザーが入力するための仕組みを指しています。
マウスやキーボード、タッチパネルなどがそうで、マンマシンインターフェースともいわれます。

ゲームにおけるUI

Web業界の10年先輩にあたるゲーム業界では、コントローラーなどのハードウェアからの入力によって応答するパーツをUIと呼びます。
しかしそれはウインドウが出る、文字入力をする、といった部分に限定した言葉であり、例えばボタンを押すことによるキャラクターのアクションなどはUIとは言いませんし、画面レイアウトやグラフィックそのものをUIとは言いません。

WebにおけるUI

Web業界でも10数年前からUIという言葉が使われ始めましたが、最初のうちはメニューボタンなどのクリッカブル要素に限定した話でした。
それが次第に大げさになってきて、今では文字サイズやデザイン上のあしらいなど、画面上全てのものをUIと呼び始めています。

そんな馬鹿な話はない

これは、近年勢力を伸ばしてきている「UI/UXデザイナー」なる人たちの陰謀に違いないと思っています。
画面上全てのものをUIというのならば、例えば紙モノであっても紙面すべてがUIであるはずです。
ならばグラフィックデザイナーもDTPデザイナーもWebデザイナーもみんな廃業してUI/UXデザイナーだけが生き残るのでしょうか?

そんな馬鹿な話はないです。

節操のないUI/UXデザイナー

そもそも、何を勘違いしたのかUIとUXを一緒に語っている時点で疑問に思っていた人は多いのではないでしょうか?
まったく別物なのに、なぜひとくくりなのか?
それは画面上全てのものがUIだという無節操な発想が前提だとすると納得です。
最初に書いた通り、元来UIとは入力によって応答するパーツを指しています。マウスをクリックするから反応があるのであって、その時点で初めて「接点」が生まれているのです。
ただ画面に文字が表示されているだけでは接点とは言えません。

自分のことだけ考えないように

このように、UI/UXデザイナーは盛大な勘違いをしながら自己中心的に勢力を広げています。
しかしWebサイトも、他のメディアも、決してUIデザインだけで出来上がっているわけではありません。
さまざまな人たちがそれぞれの専門分野で協力し合って、初めて仕事が出来ているのです。
そう考えるとおいそれと先輩の職域を侵してよいはずがありません。

UI/UXデザイナーは、今一度自らの領分をわきまえることが必要ではないでしょうか。