お題「堂々巡り」(掌編小説)

また次へと歩き出す。
淡く白く光る玉に案内されて。
頭上は木々の枝葉に覆われ暗く、足元は玉砂利が白くぼんやりと明るい。
玉が止まればお堂が現れる。
お堂を向いて立ち止まり、合掌し頭を垂れる。
顔を上げ、玉を振り返ると、玉が動きだす。
次のお堂へ歩き出す。
あの方の願いが叶うまで、ずっと。

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