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制作会社におけるディレクターとプロジェクトマネージャーの違い

こんにちわ、MULTiPLEのナオです。MULTiPLEはWEBサイト制作から運用、SNSの運用支援や、企業のブランディング等も手がけています。メンバーは私と代表のディレクター二名です。開発や制作のメンバーは外部のメンバーをアサインしチームを編成し行っています。

僕自身の簡単な経歴ですが、新卒入社した会社ではWEB制作会社の営業としてスタートしました。当時の会社は営業が受注してから開発が始まりますが後の進行は開発部署にお任せ。簡単なスケジュール管理はしますが、クライアントからの要件のヒアリングもお任せ。WEBサイトの営業しながらも制作に絡むことはほぼ無かったため、開発や制作にもっと踏み込んだ働き方をしたいなと思い、広告制作会社にPM(プロジェクトマネージャー)として入社し、制作業界でのキャリアがスタートします。

そこから数社でPMを経験し、PM以外の能力としてディレクションを伸ばしたい、ディレクターとしての経験を積みたいと思いMULTiPLEに入社しました。

ディレクターとしてはまだ新米です。最近の動きとしてはPMとしての企業の案件に入らせていただき、必要な場面で少しづつですが、ありがたいことにディレクション領域の業務もさせてもらってます。

最近ご相談いただくケースとして、制作の相談だけでなく、自社のプロジェクトでの進行管理での課題を抱えていらっしゃるお客様から改善のご相談をいただくこともあります。お話をお聞きするとそもそもPMという役職があることを知らないというお話もあり、確かに会社によって職務の有無、差はある職種なのかもなと思い自分のこれまでの経験を整理する上でもまとめてみました。もちろん、企業によって多少業務の差はあると思います。

制作会社でのディレクターとPM

例えば私が過去に在籍していたWEB制作会社での体制と各職種の概要はこんな感じでした。

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制作を主体とする会社では営業部門がない会社が多く、在籍していた会社もそうでした。その場合は実質ディレクターが営業を兼務し、クライアントとの折衝を担当します。そしてヒアリングを行い、サイト設計から作業者への指示からクオリティコントロールまでを行います。

PMはディレクターを共に行動し、ディレクターの作業指示を各メンバーにタスク化し伝え、管理します。( Backlogなどの進行管理ツールなどのチケット、タスク管理)合わせてスケジュールの進行管理も行います。PMが進行管理を行うことでディレクターは企画書、設計書作成に集中することができます。

制作要件が決まり、後は開発するだけとなった場合はクライアントからの追加要望や、確認業務をPMが窓口業務を巻き取るケースもあります。

PMはクオリティ面での最終判断はしません。あくまでもプロジェクト自体を順調に進めるための管理業務に専念します。制作進行とプロジェクトに関する素材、課題を常に管理するのがPMという職種になります。

これによりディレクターはクリエイティブ面からの判断などのクオリティを高めるための業務により集中できるわけです。

PMがいないとどうなるの?

PMの職務は進行管理です。作業指示に基づいた制作物なのかの正誤の確認しますが、それ以外の開発作業、デザインもしません。クオリティの最終判断はディレクターが行います。一見、専門知識が不要で簡単に思えますがPMは専門職です。

PMがいない場合はディレクターが進行管理、クライアントの窓口業務を担いますのでそのタスク量が単純に倍になりますから、それらを行いながらディレクター1人でクリエイティブ面のチェックもするとなるとそれは大変なことです。

さらに制作案件では広告代理店からのご依頼でプロジェクトを共にさせていただくこともあります。あるケースではWEBサイト制作だけでなく別の会社がCM等の動画制作も同時に進行し、動画をWEBサイトに掲載する場合や、動画素材の一部を写真素材として使う場合は動画制作会社の進行管理者とスケジュールを共有しながら、素材のやりとりを進めなければなりません。

また広告代理店側にもコピライターやプランナー、クリエイティブの全体統括をするアートディレクターの方からの依頼やフィードバックなど、そうした各々の担当者との連携も不可決ですので進行管理は複雑化します。

当たり前ですがプロジェクトに関わるステークホルダーが多くなればなるほどその複雑さは増します。ちなみにCM制作会社にもPMはいますがデスクという言い方をされたり、また、同じPMでもプロダクションマネージャーと言ったりします。

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専門的なスキルを要しないPMに思えますが、PMはプロジェクト全体を見ながらスケジュールを組み立て、進行が厳しい場合にアラートをあげてクライアントとのスケジュール調整を行います。ですのでそもそも制作業務の流れや技術的な知識理解しないといけません。うまく仕事を回せるようになるには経験値が必要です。

スケジュールも各作業者、関係者と合意を取りながら組み上げます。スケジュールの読みが甘いままプロジェクトを進行すると間違いなく全体の遅延や抜け漏れのミスによるトラブル、スケジュールが逼迫することでスタッフの疲弊を引き起こします。この辺りの勘所、調整の仕方などはPMが特化しています。プロジェクトをうまく進める専門職です。

とは言え、スケジュールがそもそも余裕がないなど炎上する時は炎上しますけどね。。まぁそれをなんとか間に合わせたり、調整するのもPMの仕事でもあります。もちろん、PMでもディレクションするよーなど会社により差はあるかと思いますが、今回ご紹介した制作進行に特化したPMという職種について少しでも知っていただけたらうれしいです!

制作、開発プロジェクトにPMを!

プロジェクトをうまく進める上でPMという職能があることをご紹介させていただきました。制作会社の中にはPMが存在しない会社もあると思いますが、PMという肩書きでなくてもディレクターの方が二名で入り、その中で役割を分担するということでよいかもしれません。

もし、ディレクターが窓口業務に追われていて、制作に集中できない、ディレクターにアシスタントも入れたけどなかなかタスク管理がうまく行かず制作進行が滞ってしまうというケースがありましたらPMというポジションを検討してみてはいかがでしょう。

もっとPMについて知りたいなど、こういう場合どうすればいい?と気になることがあれば、お気軽に弊社にお問い合わせください。

info@multiple.work


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