マルケージ 1824(Marchesi): 隅々まで可愛いに溢れている、ミラノの老舗カフェ(2024年3月追記)
ミラノを代表する老舗カフェとして真っ先に名前が上がるものの一つ、それはマルケージ (Marchesi 1824)である。
マルケージ の歴史は古く、創業は1824年である。
そんなマルケージは、ミラノ市内に3つの店舗を展開している(2024年3月現在)。
①モンテ・ナポレオーネ店:Via Montenapoleone 9, 20121 Milan(2014年オープン)
②本店:Via Santa Maria Alla Porta 11/a, 20123, Milan(1824年オープン)
③ガレリア店: Galleria Vittorio Emanuele II | In Galleria da Prada, 20121 Milan(2016年オープン)
今回のnoteでは、筆者が初めてミラノに来た友人にはいつもお勧めしているマルケージについて書いていきたい。
これらの3店舗は、それぞれ違った魅力があり、どれも捨てがたいのである。
1. ガレリア店: Galleria Vittorio Emanuele II | In Galleria da Prada, 20121 Milan(2016年オープン)
先ほど紹介したものと順序が前後してしまったが、一番目につくのは、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリア内のプラダの2階に位置する③の新店舗であろう。
ガレリア内のプラダ脇にある階段を上がるとマルケージ がある。
メニューの一例を挙げるならば、エスプレッソやカプチーノ、ラテマキアート、マロッキーノなどのカフェメニュー、ワインやカクテル、スプマンテなどのアルコールメニュー、サンドイッチやパニーニの食事メニューなど実に様々である(テーブル席とカウンターでは値段が違うことに注意)。
半月状の窓からは、ガレリアを見渡すことができ、写真撮影する人や歩く人の様子をぼんやり眺めながら飲むコーヒーも乙である。
こんな一等席ながらも、カウンターならばエスプレッソは1.5€とお手頃である。
またテーブル席は、カウンターと違ってサービス料が加算されるため少々割高ではあるが、落ち着いた雰囲気であるため、友人とゆっくり過ごしたい時にはお勧めである。
2. 本店:Via Santa Maria Alla Porta 11/a, 20123, Milan(1824年オープン)
一方で、創業当初の1824年から今も変わらず営業を続けているのは本店。
天井のフレスコ画やレトロなケース、カウンターに歴史を感じる。
鮮やかな華が描かれた天井画。
鮮やかなガレリア店とは打って変わって、アンティークな雰囲気の店内である。
木のショーケースやお菓子の棚などは、なかなかお目にかかれないのではないであろうか。
エスプレッソ1.1€、パスティチーノ1.5€(2021年時点での値段)。
なおカフェメニューの料金など、他の二店舗と比べて少し安いのと、お客さんには、地元の人が多いのもポイントである。
またこちらはファンシーなハロウィンのお菓子たち。
ディスプレイが可愛らしく思わず写真に収めた。
3. モンテ・ナポレオーネ店:Via Montenapoleone 9, 20121 Milan(2014年オープン)
ミラノの街で200年近く愛されてきたマルケージ であったが、2014年3月、PRADAがマルケージを買収した。
こうしてモンテナポレオーネに2店舗目(2014年6月)とガレリア店(2016年)が、新しく誕生することにあったのであった。
新しい店舗は、建築家ロベルト・バッチョッキがデザインしており、とても明るいグリーンが特徴的である。
こちらはモンテナポレオーネ通りのメニュー表。
モンテナポレオーネ店は、ブランドものの店舗に囲まれる他、ちょっと足を伸ばせば、ビジネス街のサン・バビラに行き当たるため、近くで働くお洒落なビジネスマンの姿も多いこともポイントである。
どの店舗も扱っているメニューに違いはなく、ショーケースを彩るブリオッシュやケーキ、パスティチーノ(一口サイズのケーキ)は見ているだけで心が躍る。
またティラミスなどの定番ケーキに加えて、様々な季節のお菓子があるのもマルケージの魅力。
例えばこの可愛らしい黄色の花はミモザであり、女性にミモザを贈る日とされている3月8日の国際女性デーの期間に販売されているケーキである。
その他、バレンタインやクリスマスなど、季節のケーキには枚挙にいとまがない。
また全店舗で、チョコレートやクッキー、コンフィチュールなど、美しいパッケージのギフトなども揃っているため、 ちょっといいものを渡したい人へのプレゼントやお土産に最適である。
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シーンに合わせてゆったり過ごすことができるマルケージを3店舗全て紹介した。
一番好きのものを一つ選ぶとなったら、筆者はレトロな本店を選ぶ。
余談だが、一口サイズのパスティチーノの中にあるシュークリーム1.5ユーロは、本店だとラズベリーや苺が入っている他、他の二店舗に比べてクリームなどもたっぷりしている気がする(気のせいかもしれないが)。
また犬の散歩中に立ち寄っている方など、お客さんには街の人が多く、ミラノの人々の生活を垣間見ることができるのも本店である。
いずれにせよどの店舗も素敵であることは間違いない。
「どこかミラノでいいところない?」と聞かれたら真っ先に提案したいカフェなのである。
補足:2024年3月追記(物価高による値上げ)
この記事をリリースしてから3年以上経過した2024年、止まることを知らぬ物価高であちこちで悲鳴が聞こえる今日この頃である。
マルケージもやむを得ず値上げしており、最初に紹介した時に比べてコーヒーやお菓子の値段がかなり変わってしまったので2024年時点でのマルケージ本店の値段も記録しておこうと思う。
まずカウンターでのコーヒー一杯の値段は2021年頃までは、本店では1.1ユーロ、他の2店舗では1.3ユーロだったのに対し、2024年では1.5ユーロとなっている。
驚くべきはパスティチーノの値段である。
2022年春頃までは1.5ユーロのままであったと記憶しているのだが、2024年現在は、写真の右奥に写っているこの小さなパスティチーノがカウンターでも3ユーロ、テーブルで食べると5ユーロである。
その一方で手前に写っているマリトッツォは、カウンターでは4ユーロ、テーブルでは7ユーロとパスティチーノの大きさに比べたらかなりお得感がある。
2024年2月に訪問した時には久々に併設のティーサロンを利用した。
テーブルに生花が飾られている。
テーブル席での値段はこちら(2024年時点)。
エスプレッソはなんと3.5ユーロ、ホテルのラウンジで飲むコーヒーの料金と同じくらいである。
友人はマリトッツォ7ユーロ、筆者はマルケージ・ローザというお店の看板メニューのケーキ13ユーロを注文した。
マルケージ・ローザは、プルプルしたピンク色のムースの中にラズベリーのソースとふわふわのスポンジ、生クリームが入っている。
マルケージのロゴの王冠のマークもしっかり入っている。
自分の分は合計16.5ユーロと贅沢なカフェタイムになってしまったが、友人とゆっくりできたのでよしとする。
ちょっといいことがあった日にでものんびり訪問したいティーサロンであった。
《店舗情報》
公式HP: Marchesi 1824
※各店舗フリーWi-fiあり。
各店舗の案内:
①モンテ・ナポレオーネ店
Via Montenapoleone 9, 20121 Milan.
地下鉄M3(黄色線) Monte Napoleone駅から徒歩5分
年中無休 7:30〜21:00
(メーデー5月1日のみ20時までの営業)
②本店
Via Santa Maria Alla Porta 11/a, 20123, Milan.
月曜定休、メーデー5月1日休み
火曜から土曜まで 7:30〜20:00
日曜8:30〜13:00
③ガレリア店
Galleria Vittorio Emanuele II | In Galleria da Prada, 20121 Milan.
地下鉄M3(黄色線) Duomo 駅から徒歩3分
年中無休 7:30〜21:00
(メーデー5月1日のみ20時までの営業)
(写真・文責:増永菜生 @nao_masunaga)
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