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ミラノのカフェ・パスティチェリア5選 vol.18:イタリアのお菓子を食べるならここ、朝食からランチ、アペリティーボまで

今回もミラノの美味しいお店を紹介していく。




1. ラルフローレン(The Bar at Ralph Lauren)

最初に紹介するのは、モンテナポレオーネのエリアにあるラルフローレンのカフェである。

ラルフローレンと言ったらあの洋服のブランドのことであるが、ラルフローレンでは、ミラノの他、パリ、成都、シカゴ、ニューヨークにカフェがあるとのこと。

創業は1967年でニューヨークにてと意外にもラルフローレンの歴史は服飾のブランドとしては新しい。

ラルフローレンのカフェは、シックで高級感に溢れており、以下のようなドレスコードがある。

「The Bar at Ralph Laurenでは、洗練されたエレガントなドレスコードを設けております。運動着、ビーチウェア、パーカー、野球帽を着用されているお客様のご入場はお断りします。男性のお客様は、ジャケットの着用は必須ではありませんが、ジャケットの着用が好ましいです。」
(The Bar at Ralph Lauren prevede un dress code raffinato ed elegante. L’ingresso non è consentito a ospiti che indossano capi atletici, outfit da spiaggia, felpe con cappuccio o cappellini da baseball. Per gli uomini, la giacca non è obbligatoria, ma è gradita)

実際に止められている人を見たことはないが、綺麗な格好をしていくのが良いであろう。

馬をアイコンにしているブランドらしく、店内は馬のモチーフに溢れている。

ミラノ店には美しいテラスもある。

ちょうど天気の良い日だったのでテラスを利用することにした。

朝ごはんやカフェメニューはこちらから。

エスプレッソが5ユーロとかなり高い。

ミラノの普通のバールではエスプレッソは1ユーロ、ホテルのラウンジでは3ユーロが大体の相場なのでこのカフェの敷居の高さが分かるであろう。

休日限定のブランチは70ユーロ、ランチのスターターやサラダは10数ユーロ、メインは30ユーロから、カフェタイムのデザートは14ユーロほどという価格帯。

この時は6ユーロのカプチーノをオーダー。

ラルフローレンのロゴ入りのチョコレートもついてくる。

明るいテラス席でのんびり、友人とのおしゃべりに花が咲いた。

この時は朝の時間帯に行ったが、ランチとアペリティーボの時間帯は予約がお勧めとのこと(飛び込みで行って入れなかったことがある)。

確かに高いカフェではあるが、ここは他のミラノのカフェとは異なる、ファッションブランドの高級カフェというコンセプトである。

その辺を理解した上で、クラシカルな空間を楽しみたいという人におすすめなカフェである。


ラルフローレン(The Bar at Ralph Lauren)

住所:Via della Spiga, 5, 20121 Milano, Italy

営業時間:10:00-22:00

公式ホームページ:ralphlauren.it



2. ジャマイカ(Jamaica)

こちらはブレラ地区にある1911年創業のミラノの昔ながらのカフェ。

こちらのカフェには、創業以来、芸術家やジャーナリストが足繁く通った。

また2023年にアレッサンドロ・ミケーレの後を継いでグッチのクリエイティブ・ディレクターに就任したサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)は、グッチでのデビューコレクションを発表する上でミラノのブレラ地区にクローズアップした。

サバト・デ・サルノが生み出した「新生グッチ」は、ミラノの知識人たちがタバコの煙を燻らせながら、コーヒー片手に談義する、そんな古き良きミラノのブレラ地区をイメージしたものであった。

2015年以降、アレッサンドロ・ミケーレが主張してきたグッチの世界観は、奇想天外かつ煌びやかなものであった。

そのために、2023年9月に発表されたサバト・デ・サルノによるグッチのコレクションに対して「地味すぎる」と思った人もいたに違いない。

しかしながらこのカフェ・ジャマイカとブレラ地区の石畳を見れば、サバトが描いたミニマルかつシックなデザインのルーツが分かるであろう。

イタリア、いやミラノのエスプリが詰まったカフェ。

コーヒーだけならば1ユーロちょっとで楽しむことができるので、特にファッションやアートに興味がある人にはおすすめしたいカフェである。


ジャマイカ(Jamaica)

住所:Via Brera, 32, 20121 Milano, Italy

営業時間:9:00-翌3:00(火曜から土曜)、10:30-翌1:00(日曜)、9:00-翌2:00(月曜)

公式ホームページ:https://jamaicabar.it/

参考:
「A STORIA DEL BAR JAMAICA DI MILANO È UNA BOHÈME AMBROSIANA DI ARTISTI E INTELLETTUALI」『ELLE DECOR』(2022年8月30日付記事)

「Gucci Ancora : Sabato De Sarno makes crisp and cool debut」『Fashion Network』(2023年9月22日付記事)




3. キンタル(Kintal)

こちらはイーゾラ地区の比較的新しいカフェ。

ピンク色が基調の可愛らしい内装。

なんでもブラジル風のケーキやお菓子を扱うお店とのこと。

カフェメニューはこちら。

エスプレッソ1.2€、席料なしということでミラノのカフェとしてはとてもお手頃。

ショーケースの中には様々なケーキやお菓子が並ぶが、ブラジルのお菓子を食べたことがないために、どれがブラジルのものなのか検討がつかず…

それでもどれも美味しそうであった。

(ボリュームあるレッドベルベッド)


どれがブラジルのお菓子か分からないと言いつつも、筆者がオーダーしたのは、ブラジルのチョコレートボンボンであるブリガデイロ

食器まで苺ミルクのような色合いで可愛らしい。

他にもブリオッシュやドーナツ、チーズケーキやパウンドケーキなど色々あるので甘いもの好きな方にはおすすめである。


キンタル(Kintal)

住所:Via Carlo Farini, 40, 20159 Milano, Italy

営業時間:8:30-14:00(水曜)、8:00-16:00(木曜、金曜)、9:00-14:00(土曜)(日曜、月曜、火曜定休)

公式ホームページ:kintal.it


4. マンキューソ(Mancuso Gelati Italiani dal 1920)

こちらは可愛らしいピンクのデザインで統一されているチェーンのジェラート屋、マンキューソ(Mancuso)。

その歴史は古く、創業はなんと1920年。

1920年に創業者のサルヴァトーレ・マンキューソ(Salvatore Mancuso)がシチリアからアメリカ合衆国へ移住し、シチリア風のジェラートの店を開いた。

1950年、サルヴァトーレの息子のヴィチェンツォ・マンキューソは、一家の拠点をアメリカからイングランドのリヴァプールに移し、そこで魅力的なシチリアンジェラートを作り続けた。

その後もマンキューソ家による美味しいジェラートの評判は上々であったが、2020年、今度はイタリアに逆輸入される形で、ミラノにマンキューソの店舗がオープンした。

現在、パオロサルピとガリバルディ、そしてリマと、ミラノ市内だけでも3店舗あるが、今回はパオロサルピの店舗を利用した。

その他、ローマやフィレンツェにも店舗があるとのこと。

ヴィーガン用のジェラートもあり。

ジェラートだけではなく、他のシチリア風デザートも実は豊富である。

南のお菓子はとても甘そうに見える。

カンノーリも人気とのことである。

この時は、一口サイズのカッサータ1.5ユーロを頼んだ。

おもちゃの宝石みたいな可愛らしい見た目。

中にはクリームが詰まっているカッサータである。

そういえば日本のコンビニで販売されているカッサータと、よくイタリアで見るカッサータは形も色も全然違う。


(ローソン公式ホームページより)


レシピが何種類もあるのか調べてみたいところである。


マンキューソ(Mancuso Gelati Italiani dal 1920)

パオロ・サルピ店

住所:Via Paolo Sarpi, 6, 20154 Milano, Italy

営業時間:12:00-23:00(月曜定休)

ガリバルディ店

住所:Via Gaetano de Castillia, 20, 20124 Milano, Italy

営業時間:12:00-23:00(日曜から木曜)、12:00-24:00(金曜土曜)

リマ店

住所:Via Plinio, 22, 20129 Milano, Italy

公式ホームページ:mancuso1920.it




5. カヴァ(Kava Coffee Shop e Piccola Cucina)

実はこちらのカフェ、訪問してから実際にnoteの記事にするまでの間に一時期閉店していたみたいが、再オープンしたとのこと。

場所はサンタンブロージョ駅(S. Ambrogio)の近く。

お客さんが多かったので店内全体の様子は写せなかったが、大学や学校近くのエリアということで、比較的若いお客さんが多かった。

カウンターで飲んだマキアートは1.3€。

カラフルで可愛らしい内装のお店、パソコンや本を開いて長居している人もおり、居心地の良さそうなカフェだった。

ショーケースにはケーキやクッキーがあったほか、食事メニューもあったので要チェックである。



カヴァ(Kava Coffee Shop e Piccola Cucina)

住所:Via Olona, 11, 20123 Milano, Italy

営業時間:8:00-18:00(月曜から金曜)、9:00-16:00(土曜)、日曜定休



以上、ミラノの美味しいカフェ5軒を紹介した。

次のシリーズもお楽しみに。

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