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【映画】金田一耕助って何者?

 金田一耕助を演じた役者さんといえばだれでしょうか?

 世代にもよるかと思いますが、私としては石坂浩二(以下、全て敬称略)、古谷一行ですかね。

 以下、一覧です(映画のみ)※抜けがあったらスミマセン

『三本指の男』(1947)      片岡千恵蔵
『獄門島』(1949)        片岡千恵蔵
『八ツ墓村』(1951)       片岡千恵蔵
『毒蛇島奇談 女王蜂』(1952)  岡譲司
『悪魔が来りて笛を吹く』(1954) 片岡千恵蔵
『犬神家の謎 悪魔は踊る』(1954)片岡千恵蔵
『幽霊男』(1954)        河津千恵蔵
『吸血蛾』(1956)        池辺良
『悪魔の手毬唄』(1961)     高倉健
『本陣殺人事件』(1975)     中尾彬
『犬神家の一族』(1976)     石坂浩二
『悪魔の手毬唄』(1977)     石坂浩二
『獄門島』(1977)        石坂浩二
『八つ墓村』(1977)       渥美清
『女王蜂』(1978)        石坂浩二
『悪魔が来りて笛を吹く』(1979) 西田敏行
『病院坂の首縊りの家』(1979)  石坂浩二
『金田一耕助の冒険』(1979)   古谷一行
『悪霊島』(1979)        鹿賀丈史
『八つ墓村』(1996)       豊川悦司
『犬神家の一族』(2006)     石坂浩二

 まず、片岡千恵蔵。戦前・戦後の時代劇スター。
 金田一耕助シリーズと多羅尾伴内シリーズ共通で思ったのですが、

「スーツじゃなーい!」

 そう、時代劇スターさんって、顔がでかい、きゅっとした体型(・・・・・・オブラートに包み過ぎてよく分からんが、察してほしい)、それが良しだったわけですよ。というか、それが日本人の標準体型。

 だから着物が似合うんですよ。カッコいいんですよ。
 だからスーツじゃないんですよ。ソファに座っちゃダメなんですよ(これも察して)

 時代がそうさせたのかもしれませんが、金田一耕助というよりは、明智小五郎か。

 らしくないといえば、高倉健と中尾彬のいで立ち。特に中尾彬版は、ジーンズよ・・・・・・。

 逆に、原作通りの汚い(失礼!)感じは西田敏行版。
 石坂浩二版も、フケがぽろぽろとかあるけど、全体的に汚い感じはしないので、風貌が関係している(これも察して)のか?

 作品で、ホラー感が強いのが渥美清版。

 ちなみに、「殺人防御率」って知ってますか?
 最初の殺人が行われ、現場に臨場してから解決までの間に殺人を防げた割合(主要10作品中)なのですが、この防御率が一番高いのが金田一耕助と言われています。

 こんなこと言ったら身もふたもないのですが、そういう作風なんでねW

 それより気になるのが、「犯人検挙率の低さ」。
 検挙率は正確でないか。正確には、「犯人は分かったけど、生きた状態で逮捕できなかった率」が高いってことかな。

 必ずと言っていいほど、目の前で犯人に自殺されるのがねえ・・・。
 これは、浅見光彦にも言えるモヤモヤポイントなんですよ。(浅見光彦の場合は、彼の見てないとこで死んじゃってるから、これも彼の性格を表しているのかも)

 浅見光彦は「ぼくは警察じゃないので」とか言って、犯人が自殺するの分かってて止めようとしない。
 西田敏行版でも同じこと言ってました。

 いや、言いたいことは分かるのですが、やはり生きててほしいと思うのですよ。

 だから私は、工藤新一のこの言葉を送りたい。

「犯人を推理で追い詰めて、みすみす自殺させてしまう探偵は、殺人者とかわんねーよ」

 とかなんとか言いながら、金田一や浅見光彦が大好きなのでした。
 人間味があるからかなあ。

(画像は、『悪魔が来りて笛を吹く』の西田敏行)

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