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私の転職活動経験談

私はこれまで3回の転職を経験しています。
1回目は第二新卒のようなものでしたので、2回目と3回目の転職について書いてみます。

[転職2回目]人材業界から中小ソフトウェア会社へ

2社目の人材紹介会社(いわゆる転職エージェント)で働いていた際、管理系業務をしていましたが、リーマンショックの煽りで業績不振となりました。管理に人員を割けなくなったためフロント業務に出されたことがストレスとなり、適応障害を発症して休職。零細企業でしたので、状況を考えると早期に管理業務に戻れることはないと判断し転職活動をしました。

このときは、とにかく今と違う仕事内容に変えることがいちばんの目的でしたので、業界問わずかなりの数の求人に応募していました。使ったのはリクナビネクストやマイナビ転職などのネットサービスが中心です。転職エージェントを使う手もありましたが、同業ゆえに登録に行くのは個人的に憚られました。(決して同業者は登録できないということではありません)

転職エージェントで勤務していて、それこそ数千という履歴書や職務経歴書を見ていましたので、どんな書類を作れば良いかは熟知しており得意でした。10年以上前のことですので具体的な割合については記憶が曖昧ですが、書類選考の通過率は平均よりは高かったです。

面接は15社ほど受けて内定が2社、そのうち1社は条件面が折り合わず別の1社に入社を決めました。転職活動開始から内定までは2ヶ月ほどでした。希望していた事務職ではありませんでしたが、中小のソフトウェア会社の顧客サポートの仕事に就くことができました。

[転職3回目]中小ソフトウェア会社から上場ソフトウェア会社へ

3社目のソフトウェア会社で勤務してまもなく3年という頃、またもや業績不振で転職を余儀なくされました。
ある日突然、一人ずつ会議室に呼び出しされて給与減額についての同意書に署名を迫られたのです。必要な経費削減などはまったくせずに、いきなり従業員の給与の削減という、今思うととんでもないブラック企業でした。もちろん署名などしませんでしたし、こんな危ない会社に身を置いておくことはできないと思い、すぐに転職活動を開始しました。

在職中でしたので、時間の制約が多かったため今度は転職エージェントを利用しました。業界問わず求人の多い大手1社と、IT業界に強みのある準大手と中小の合わせて3社に登録を行いました。

転職エージェントを使ったメリットとしては、企業との面接を19時以降など夜遅い時間に組んでもらうことも躊躇なくできたことです。スケジュール調整をある程度お願いできたので、在職中でも比較的スムーズに活動を続けられました。

デメリットとしては、特に大手エージェントにありがちですが、担当者のレベルにかなり開きがあることです。私が登録した大手エージェントでは、まだ経験の浅そうな担当者で、明らかに条件に外れていたりこの業界は受けないと伝えていた業界の求人も多く紹介されました。

私の場合は、BtoBの企業を希望していましたが、当時はソーシャルゲームが流行し始めたころでしたのでゲーム会社の求人を多く紹介されました。また、明らかに私の経歴では面接に進むことができないような高学歴しか採用しない会社を紹介されることもありました。(応募してみたものの、案の定書類NGでした)

担当者は同時期に複数の候補者を担当しているため、候補者一人一人の経歴や希望をそこまで厳密に把握してはいないということを念頭に置いておくべきだと感じました。紹介されたままではなく、きちんと自分で調べることが必要です。

このときの転職活動では、面接を受けたのは10社未満でしたが3ヶ月ほどでベンチャーと上場会社の2社の内定を得ることができました。これを最後の転職活動にして安定したいという思いが強かったので、上場しているソフトウェア会社への入社を決めました。

短期間で内定を取ることができた理由

2回の転職で2~3ヶ月と比較的短期間で内定を取ることができた理由として、個人的には「資格があったから」というのが大きかったと感じています。とはいえ、なにも難しい資格を持っていたわけではありません

中小ソフトウェア会社では、業務上会計の知識が必要な場面がありました。そのため人材紹介会社で働いていたときに独学で簿記3級を取っていたことが有利に働いたのかなと思っていました。
実際に入社後の歓迎会で、最終面接に残った他の候補者との違いは簿記3級を持っていたのが私だけだったと聞きました。

そこの会社で働いているときに今度はITパスポートを取得しました。ちょうど初級シスアドがなくなり、それよりも簡単に取得できるITパスポートができたころでしたので、自分にも合格できる可能性があると思い勉強しました。タイミング的にも恵まれていたと思います。

その後、前述のとおり上場ソフトウェア会社へ入社して現在に至りますが、入社前のイメージでは「このくらいの会社だと社員の大半が基本情報技術者くらいは持っているだろう」と思っていましたが、人事部が公開している資料を見たところ、基本情報を持っている人は5割未満でした。

資格を取っても意味がないという人もいますが、転職活動というのは何も知らない相手に自分を売り込むことですので、こういった少しの差が明暗を分けることが大いにあります。
簿記3級とITパスポートは比較的合格しやすい試験ですが、それでも持っていない人は持っていません。たとえ小さい武器であっても、丸腰で転職活動に挑むよりもはるかに良い結果が待っていることでしょう。

書類選考と面接のコツ

履歴書と職務経歴書の書き方は、自信がなければ転職エージェントを活用して添削してもらうと良いと思います。エージェント側も候補者に転職してもらわなければ売り上げが立ちませんので、内定を獲得できそうな候補者にはとても協力的です。まずは面接に進まなければ話になりませんので、ここは時間がかかっても手を抜かない方が良いところです。

面接のコツというのは、企業によって採用したい人物像は異なるため、これと言ってありませんが、前職・現職の悪口を言わないことくらいでしょうか。
また、当時はまだギリギリ20代でしたので、緊張しているなら「緊張しています」、分からないことは素直に「分かりません」「教えてください」と言っても問題はなかったように思います。
採用担当者はエスパーではありませんので、書類を見ただけではこちらのことなど分からないのです。最低限の経験やスキルはもちろん必要ですが、会社は組織ですので、採用担当者に好印象を持ってもらえるか、一緒に働きたいと思ってもらえるかが意外と重要です。

また、面接NGになっても自分に問題があったと落ち込むのは間違いです。単に企業側の採用ニーズにはマッチしなかったり、自分よりも優秀な候補者がいたというだけで、自分という人間を否定されたわけではないのです。逆に、企業側から次の面接に進んで欲しいと言われても、この会社は何か違うと思えばこちらから断ることもありました。面接はよくお見合いに例えられますが、本当にその通りだと思います。

転職する目的を明確に

転職をしたいと考える人は多くいますが、転職エージェントで勤務していたとき、どうして転職をしたいのかがはっきりしないまま活動している人も多く見かけました。同じ転職をするのでも、仕事の内容を変えたいのか、あるいは環境を変えたいのかで応募すべき求人や会社は大きく変わってきます。転職エージェントを利用する場合、担当者にそこがうまく伝わっていないと、的外れな会社を紹介されることもあります。

私の場合は、2回目の転職では仕事内容を変えたかったので、営業やサービス業などフロントに出る案件は全く応募しませんでした。
3回目の転職では、IT関係の仕事自体は自分に向いていたので、同じような職種で環境を変えようとしていました。突然給与減額を突き付けるような不安定な会社では安心して働けないからです。ベンチャーを断って上場企業を選んだのも、これを最後の転職にしたいと思ったから。そして、その願いどおり30代後半の今も勤続・2回目の育休中で子どもの保育園が決まったら復帰してまた働く予定です。

私が転職活動をしたのはもうずいぶん前のことで、最近のトレンドなどについては詳しくありません。しかし、ここに書いた内容は普遍的なものが多いので何かのお役に立てればと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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