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【デザイナーなら知っている】ちょっと大事な顔の向きの話

ツクール作品の画面を見ていると、いつも気になることがあります。
それが「顔の向き」です。

ツクールデフォルト素材で表示したメッセージ

これはツクールの元々の素材も悪いと思いますが、オリジナル素材の作品であっても、このように顔が画面の外を向いているものが多いように感じられます。

デザインの基本!

デザインの勉強をすると、顔の向きについて教えられます。
顔は必ず内側を向けること!
外向きに写真などをレイアウトすると、必ず修正されますし、「分かってないな」と言われる部分です。

市販作品を見てみましょう

タクティクスオウガ

タクティクスオウガ

対話シーンで、2人のキャラがきちんと内側を向いています。

英雄伝説 空の軌跡

英雄伝説 空の軌跡
英雄伝説 空の軌跡

こちらは、メッセージウインドウの位置によって、きちんと顔が内側を向くように描かれています。

左右反転してみてみよう!

デフォルト素材を左右反転して使用

どうでしょうか?
外向きの顔グラフィックに比べて、キャラがしゃべっている感が増し、なんとなく見やすいと思います。

視線誘導

デザインにおいて重要な視線誘導
見る人の目線を操り、見せたいものを見せる、あるいは見やすくする技法です。
人は、別の人の視線の先を見ようとする習性があります。
このため、キャラの視線がメッセージのほうを向いていれば自然とメッセージに目が行きますが、外を向いていると画面外を見たくなってしまいます。
その誘惑に逆らってメッセージを読むのは苦痛です。

顔を画面の内側(メッセージ側)に向けることで、プレイヤーはより快適にゲームをプレイでき、メッセージの内容も頭に入ってきやすくなります。(正面向きくらいまでは許容範囲です)

「向き」には別の意味も

顔の向きや進行方向には別の意味もあります。
進むか、戻るかです。

映像作品において、右へ向かうのが前進、左へ向かうのは後退を表しています。人物が右へ向かっているシーンでは見る人は先へ進んでいるように感じます。左へ向かっている場合、後戻りしているように感じます。
横スクロールのシューティングやアクションゲームは黎明期の作品を除いて原則的に右へ進みます。
そういう意味では、昔の『ファイナルファンタジー』の戦闘画面は実は左右反対が「正解」なんです。

こうした点に気を付けて作ることで、なんとなく遊びやすい、無意識レベルでしっくりくる作品になると思いますよ。

おわり

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