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ラッキーの積み重ね_100日チャレンジ(3/100)

昨日の続き。

「ライターになりたい」と思ってみたものの、そのための王道ルートである「出版社or編プロに勤務して修行する→独立」に乗ることはほぼ不可能と悟る。わたしのライターへの道は、無理ゲーから始まった。

講座の受講、そして転職

未知の分野に挑戦するなら、まずは学びだ! と、仕事につながりそうな講座を探した。今でこそオンラインで学べる機会は多いが、当時は東京開催のものばかり。地方で幼子を育児中のわたしには、とても無理だった。

それでも何かをつかみたいという一心で、地域で開催された市民ライター講座に参加したこともある。結果的に仕事につながりはしなかったけれど、プロのライター兼編集者が講義をしてくれて、取材もさせてもらって、あれはあれでとても良い経験になったと思っている。

そんなとき、勤めている部署が解散することになると聞いた。コールセンターの会社はだいたい、いくつものクライアントと契約をしている。で、スタッフはそのうちのどこかの「中の人」となって働く。何らかの理由でクライアントと契約が切れれば、スタッフはまた別のところの「中の人」になるわけだ。

「これはもう、転職しろってことだよね。そうに決まってる」

わたしは転職を決意した。新しい世界へ、飛び出すんだ。

現実の前に夢、やぶれる

結局、小さな会社の事務の仕事が決まった。出版社やフリーペーパー制作に関わる会社など、「書く仕事」に近づけるところも受けたけれど、全部落ちてしまった。

もっとお金があれば、粘れたのかもしれない。もっと勇気があれば、違う道が拓けたのかもしれない。でも、その時のわたしには選べなかった。

生活を維持するために、わたしは夢を捨てたのだ。

あきらめられず、再び

日々の育児と、家事と、仕事とに追われ、いつしか「ライターになりたい」なんて夢は、どこかへ消えていった。時折思い出しては「そんなこと、思ったりもしたよね。まあ、この歳になって、しかも子持ちで、夢を持つなんてちゃんちゃらおかしい話だったわ」なんて自分で自分を笑ったりして。

けれどある日、上司から言われた言葉に、心を揺さぶられる。「あなたはまだ若い。でもそろそろ、今後どんなキャリアを歩みたいか考えてみて」と。

まず、はあ? と思った。若いって、もう30過ぎてるんだよ。キャリアって、そんな立派なもん、わたしの人生にあるわけがないじゃない。……と思ったものの、だ。単純なわたしはここで、思い出してしまう。「そういえば、わたしライターになりたかったんだった」

そこからわたしは再び、行動を起こす。やってダメなら仕方がない。でもやらずにあきらめるのだけは、もうしたくないから。

生きるためには稼ぐしかない!

オンラインで受けられるライター講座の受講(当時、今よりもっとお金のなかったわたしにとっては、相当な出費だった)と、クラウドソーシングを並行する。ついでに家族や親しい友人に「ライター目指します」宣言をし、会社も辞めることにした。とにかく、後には引けない状況を作り出した。ダメでもまあ、どこかでパートすればいいだけだから、という心理的なセーフティネットを設けるのも忘れなかったけれど。

クラウドソーシングでは、初月の売上は300円ほどだった。働きながらだったし、それほど時間が取れなかったことも大きな要因ではあるけれど、「こんなのいくらやっても、仕事になんかならないぞ」と危機感でいっぱいだった。

それでも、生きるためには稼ぐしかない。「低単価案件を数多くこなす」という力技で、少しずつ売上を伸ばした。ブログも書いたしSNSで発信したりつながりを作ったりしながら、亀の歩みで実績を積み上げていった。その繰り返しで、なんとなく今に至る。

とまあ、こんな感じでわたしは今も「書く仕事」をしている。ノースキル・ノー経験で始まったフリーライター生活が、今も続けられているのは、ただただラッキーが重なってくれたおかげだ。今後もラッキーを継続させるために、できることをやっていきたい所存である。



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