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シアトル版15分都市?(2035年に向けて)

シアトル市長の交代

シアトル市の2022年のまず大きな出来事は、1月1日に市長が交代したことです。前市長が再選出馬をしないことを表明し、もともと市議会議員だったブルース・ハレルさん(お母さんが日本人だそうです)が57代目の市長になりました。
選挙戦も見ていたのですが(ちゃんとテレビで討論会をやります)、ホームレス対策と治安の問題が大きな争点になっていました。ハレルさんはシアトル市なので、やはり民主党なのですが、その時のもう一人の候補者だった方と比較すると中道派かなという感じです。今年はシアトルがより良いまちになりますように・・・。

シアトルの初日の出です

シアトル版15分ネイバーフッド

さて、ポートランドではすでに20分ネイバーフッドがプランで位置づけられていますが、シアトル市でも15分都市について、2035年に向けた総合計画で位置づけるようになっています。(15分でも20分でも、それほど大きな問題ではありません。要は生活のサービスが近くにあるかどうか)
2035年の総合計画はまだドラフト段階ですが、前市長が15分都市の実現を掲げていました。さて、ではシアトルは今生活のしやすさについてどのように評価されているのでしょうか。下記の図はアメリカの15分都市のランキングですが、シアトルは12位となっています。(ポートランドは15位)

(「アメリカ・15分都市になれそうなランキング25」Credit: moveBuddha)

フロリダには行ったことがないのですが、マイアミが一位なんですね。

上記の記事によると、シアトルとポートランドはウォーカブル(歩いてくらしやすい)けれど、住宅価格が高く、治安や公衆衛生のスコアが低いためにそれほど高くないランクになっているようです。ウォーカビリティ=15分都市というわけではないということです。
(2位のサンフランシスコの方が住宅価格が高いように思いますが、ウォークスコアがものすごく高いようです(下記事参照))

アメリカの計画を見ると、「公平さ」や「アフォーダブル・ハウジング」への言及が多く、日本の15分都市に近い概念であるコンパクト・シティが高齢者の移動に対しての言及を多く含む場合が多いことと比べると、社会課題の違いによって、15分都市の意味も変わってくるようです。