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これからの大学がしていくべきこと

 えらく大きく出たなー、というタイトルなのですが、これからはAIができる仕事は不要、とか、文学や哲学なんて役に立たない、とか、少子化で大学全入時代、とか色々言われる中で、じゃあ大学では何をすればいいのか?ということを考えました。
 一番思うのは、社会を渡っていく強い土台を作りたい、ということです。高校までの延長で、なーんとなく教員の話を聞いて、こうすれば単位が取れる、とうまく立ち回るよりは、この映画、めちゃくちゃいいからみんなで見て分析したいです、と言ってみんなで一つの映画を見ていろんな角度から切り込む、とか、一人一人が自分の呼びたい人を招いて講義してもらうとか、自分の興味や関心から動いて何かを起こす、という「プロジェクト」形式の授業を作って、
1)「〜したい!」という気持ちに徹底的につき合う
2)こんなことが起こせるんだ、と実感してもらう
ということをしていったらどうだろう、と考えています。これにより、能動的な学びができ、かつ、「こんなことは無理」だとか「こんなことをしようとも思わない」という自分の「枠」も壊していけると思います。

 以前訪問した「きのくに子どもの村小学校・中学校」では、国語や算数・数学、という学科による授業ではなく「プロジェクト」という活動が中心に据えられています。学園長の堀先生は、学校を作る際「プロジェクト学習」ではなく、単なる「プロジェクト」という名前にすることにこだわったそうです。ここはとても重要で、「学習」をつけないことで、学ぶために何かをするのではなく、何かをすることで学ぶ、ということがはっきり示されるような気がします。

 今年度は、能動的に学ぶ、ということをしてもらおうと思って、フランス文学関係の授業で資料を一週間前に配り、「読んできてください」と伝えて、「どこに注目して読みましたか」というところから授業を始めてみたのですが、見事に意見が出ませんでした。これは持っていき方が下手なのか、誰も別にフランス文学には興味がないけれど、時間割上ここに講義があるから埋めようと思って取ったのか、本心を聞いてみたいものです(聞いたけれど、明確な回答なし)。




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