「副業やった方がいいですよ」

 こんにちは。
 副業に手を出し続けた結果、多くの金と時間を失った人です。
 久しぶりの、副業への文句シリーズです。
 ここ数年くらいの間で「副業をした方がいい」と聞いたことがない人はおそらくいないと思います。
 私はそんな軽率な発言にイラ立ちを覚えつつあります。
 さっそく本題に参りましょう。


なぜ副業をやるべきなのか

 あまり詳しくないですが、終身雇用制度の崩壊や年金問題、老後2000万問題、相次ぐ物価上昇など、「本業」をやっていける保証もない、年金も貰えないかもしれない、賃金は増えないのに物価はさらに上昇していく中で、さらに老後のために貯金もしないといけない、地獄のような国があるらしいです。
 それは日本です。国の偉い人が副業を推奨していたような気がします。もはやこの国では、本業だけではそれなりに満足できる生活を続けることが厳しくなってきたのです。

イラ立つ理由

 テレビは殆ど見ないのでわかりませんが、例えばyoutubeでは「副業やった方がいいですよ」と推奨する人はごまんといます。「副業」といってますが、「副業」には何種類もあって各々の特性があって得意不得意があって――と一言では説明できないくらい範囲が広いです。
 彼らの言葉は補足するとこんな意味だと思ってます。

「(私にもできたし誰でもできると思うから)副業やった方がいいよ」(ちなみに何をどうやるかは自分で調べて頑張ってね)

 だと思っています。私はその辺神経質になっているからか反射的に「ナメてんのか?」と眉をひそめてしまいます。
 もう何年も自分にできそうな副業がわからずに、時間とお金だけ失い続けた結果「無理」と感じてしまった人間にとっては、あまりにも無責任に聞こえてしまいます。

できた人にはできない人の気持ちはわからない

 ビジネスで成功するために重要な能力があります。
 その最たるものは「強み」と「継続力」です。
「強み」は自分の知識・経験・スキル。
「継続力」はそのまま継続する力です。

「私は学生時代は落ちこぼれで――」とか、
「私も最初はできませんでした――」とか、

 そういうのは常套句で、結果論をいえば落ちこぼれだったというのはビジネスで成功するのには無関係であり、ビジネスを始める前にビジネスのことが何もできないのは当たり前なことなのです。
 「みなさんよりも劣っている私ができたので」と言いたげな歩み寄り方をする人が多いですが、それなら私はとっくに大成功を収めています。

 早い話が、その人には「強み」と「継続力」があっただけのことです。
 しかし、それは誰にでもあるわけではありません。

成功者と諦観者のパラドックス

「ある境遇について、その境遇にいる人、またはいた人の言うことには説得力がある」
 というのは周知の事実だと思います。
 一度もお金に困ったことのない人が、貧乏生活について語っても嫌味にしか聞こえませんよね。

 そこで私は考えました。
「『成功できる能力がない』と諦めている人に対して、成功者は説得力をもって説得することができるか?」という命題です。ここで、「成功者は説得力を出せれば説得できる」とします。

 もし、成功者も同じ境遇にいたとしたら『成功できる能力がない』と諦めているわけですが、それは現在の成功者という立場と矛盾し、成功者は成功している時点で諦観者と"同じ境遇にはいなかった"ということになるので説得力は生まれません。よって説得はできません。

 つまり、成功者がひねくれ切った人間を奮起させる方法は、通常存在しません。あるとしたら元々深い繋がりがあるか、多大な自己犠牲の精神を持っているか、少なくともマーケティングの範疇で聞いた言葉では全く響かないわけです。

副業はやった方がいいのか?

 結論からいうと、副業はやった方がいいです。こんな状況になってもやっぱり副業で稼ぎたいです。基本的にリスクがあるので軽々しく「やった方がいいよ」なんていうべきではありませんが、私が言うのはセーフですよね?
 成功しようが失敗しようが、挑戦しようとする意志はその人の魅力です。少しでも“このままではいけない”と思う気持ちがあるなら、必ず行動に起こすべきです。
 成功の反対は失敗ではありません、“挑戦しないこと”です。仮に失敗して周りに笑われても気にすることはありません。そういう人間は大概「リスクを取らないことが賢いと思わないと自己を肯定できない人」です。そもそも同じ精神にいる人ではないので無視で大丈夫です。
 とはいえ、失敗した時のダメージはそれなりに大きいのでちゃんと勝算のある挑戦をしましょう。(そんな簡単にできたら苦労はしませんが)

おわりに

 副業はやった方がいいです。しかしたまたま“上手くいく武器”を持っていた人の言葉に唆されてやることでもありません。あなたが野望を持って「やりたい」と思ったときが、真に初めどきだと思います。成功と呼べるまでは非常に長く険しい戦いになるでしょうが、絶対に諦めない姿勢こそが、仮に成功できなくてもあなたの大きな魅力になることは変わりません。

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