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【旅打ち】福島競馬_2023年7月

毎年夏本番になると、外を歩き回るのはクソ暑いですが「どこか旅打ちに行きたいな」と特に強く思うようになります。ただ、国内の競馬場は帯広を残して全て訪問していますし、これから行くのは基本的に2周目以降になりますので毎回どこに行くのか頭を悩ませますが、今回チョイスしたのは福島競馬場

もう1週待って新潟競馬場という選択肢もあったのですが、なんとなく右回りの競馬場のほうが落ち着くタチですし、さらになんとなく東北に行きたいとも思いましたので、福島の夏開催最終週に合わせることにしました。

あと、せっかくのですので福島からの帰り道は東京に寄り、大学時代の友人と旧交を温めることにします。


1日目/2023年7月21日(金)

移動(大阪→仙台→福島)

「え?大阪から福島までって、JR大阪環状線で一駅とちゃうの?」

という鉄板のボケはさておき、伊丹空港から福島空港まで飛行機でひとっ飛びというのが堅い行き方でしょうが、今回はJALマイルを使いたいワタシにとって大阪-福島便はANAかIBEXしか飛んでいませんので選択肢にはなりません。

それよりはJALも含めて便数が多く、且つ山形市や福島市と意外に近い仙台の方がよかろうということで、朝7:25発のJAL2201便で飛ぶことにします。仙台空港には8:40に到着。こんなに朝早い時間にもう仙台にいる自分に少し驚きながら、9:08発の電車(仙台空港アクセス鉄道)に乗車。

仙台には過去何度か行ったことがあり仙台市内の名所や周辺の多賀城・塩竈などは一通り見ていますので、今日は福島市へ直行。

Yahoo!乗換案内を使うと仙台空港から福島駅までは「仙台駅経由で新幹線に乗れ」と出てきますが、まだ朝も早く時間は有り余っていますのでJR在来線で行くことに。新幹線自由席利用だと片道3,810円かかりますが在来線だと半額以下の1,590円で済みます。

仙台空港駅から3つ目の名取駅でJR東北本線・普通白石行に乗り換え、白石には10:12に到着。ここで白石発福島行の普通電車に接続しているのですが、なんと待ち時間が40分!

白石-福島間は1時間に1本しかありませんので40分の接続時間は普通なんでしょうが、どうやら名取を35分後に出る後続車が本当の接続のよう。ただ、驚いたのは福島行の電車がもうホームに停まっておりその40分間ずっと車内で待てたことで、空調の効いた車内で待てたのは助かりました。

福島行普通電車。白石駅にて。
さすがに発車40分前の車内はガラガラ。
後続車が来た時に一気に満席になりました。

10:52に白石駅を出た普通電車は11:28に福島駅へ到着。

「大阪駅の隣ではないほう」の福島駅(西口)。さすが立派です!
駅前では福島のおいしい水がタダで飲めます

飯坂温泉で日帰り温泉

さてこの福島にて今日をどうやって過ごすかですが、オプションは2つ。ワタシは城好きでもありますので会津若松城へ行くのが一つ目で、もう一つは飯坂温泉の日帰り温泉でまったりと。

どちらも捨てがたいのですが会津若松までは郡山経由でまた結構長い移動となりそれはさすがにしんどいので、福島駅から電車(福島交通)でわずか23分の飯坂温泉に行くことにしました。

旅行が終わってから気付いたのですが、福島から会津若松までは直行の高速バスがありました… これを事前に知っていたら選択は違っていたかも。
高速バス 福島 発 ➔ 会津若松 行き - 会津バス (aizubus.com)

この日は鉄道利用促進デーにつき、
往復740円の切符を一日乗り放題520円でゲット
元・東急の車両らしいです
既に車内から温泉地の雰囲気が

福島交通の電車は12時過ぎに飯坂温泉駅に到着。

駅舎がシブい
川沿いのデカい旅館。ここはまさしく温泉地。
外湯(共同浴場)の一つ・波来湯。
1200年の歴史があるそうです
非常に味のある、昔ながらの旅館

実は福島競馬場に前回来た時(2005年7月)は飯坂温泉の宿に泊まりましたので18年ぶりの来訪になるのですが、当時の記憶が薄れており懐かしいというよりは「こんな感じだったか?」というのが率直な感想です。

飯坂温泉には数多くの日帰り温泉があるのですが、最も設備的に整っていそうな「いいざか 花ももの湯」へ行くことにします。駅から徒歩10分もかかりません。

このデカい「飯坂ホテルジュラク」に併設
花ももの湯 入口

入浴料は1,480円ですが、これは貸出タオルセット・浴衣付きのお値段。設備は内風呂4つ+露天風呂3つ+サウナと充実しており、入浴後は湯上がりラウンジ「涼み処」でまったりと過ごすこともできますので、総じてこれは納得度の高い料金設定と感じました。

涼み処にて
やはりサウナ後はこれに尽きます

涼み処でビール(というか発泡酒)を2本ほど飲みながら、いまだ全く飽きずにやっているスマホアプリ・ウマ娘で最近ピース150個を集めて解放したメジロドーベルの育成に勤しみ、軽く寝落ちしてたりしていたらもう夕方になっていました。このまま飯坂温泉に泊まりたくなってくるのを我慢して福島市内へ戻ります。

福島市内で回転寿司

この日の宿は福島駅東口から徒歩3分のホテル板倉
バス・トイレ付の和室素泊まりで5,500円でした

奇しくもホテルは和室を予約していたので、なんとなく先ほどの温泉地で過ごした時間の延長のような感じが。夕食付のプランにしても良かったのですが福島は海の幸も豊かですので福島駅構内にある回転寿司屋に行きます。

うまか亭 福島駅ピボット店
これらの他にも色々と食べました

ネットのクチコミの通り、おいしい寿司でした。ただ正直に言うと福島の地の物がもうちょっと充実していれば良かったのですが、このあたりは当日の仕入れ状況等もあると思いますので仕方のないところでしょうか。

「福島らしさ」への期待が少し外れたところもあるので、夕食の後は駅前にあるイトーヨーカドーを覗いて福島のお酒を購入。あとはホテルの部屋でゆっくりと飲みながらこの日を終えました。

2日目/2023年7月22日(土)

福島競馬場へ

朝8:45にホテルをチェックアウトし、福島駅東口の3番バス乗り場へ。するととても長い乗車待ちの列がありましたが、これは全て福島競馬場へ行く人たち。しかしこの時間帯はほぼ5分おきに競馬場へ行くバスが出ていますので、最悪1本見送ったとしても次の便には乗れるかと思います。

バスは10分ちょっと走り「競馬場前」バス停に到着(230円)。近いと言えば近い距離です。バス停は競馬場とは反対側車線につき下りたらすぐ目の前にある歩道橋を渡り、右に曲がるとすぐ目の前に福島競馬場の大きな建物がお出迎え。

18年ぶりにやってきました、福島競馬場!

この福島競馬場、メインスタンド入口から道を挟んですぐ目の前に住宅地が広がっているという立地が独特ですね。18年前に初めて来た時の記憶がすぐに蘇ってきました。

しかし中に入ると「あれ、こんなんだったっけ?」という感想が。それもそのはず、2011年の東日本大震災で福島競馬場も大きな被害を受け、そこから蘇りましたので内装は変わっていて当然です。

入るとすぐにメモリアルコーナーがありました
ようこそ福島競馬へ!!
福島と言えばやはり七夕賞とラジオNIKKEI賞
たいへん興味深い展示です
この展示に感極まるものがありました…

ワタシも1995年1月に兵庫県明石市の実家で阪神・淡路大震災を経験しており、阪神競馬場が大きな被害を受けたことをよく覚えています。そして、11か月間にわたる修復を経て同年12月2日の第1回阪神競馬初日第1R(3歳未勝利)のファンファーレにものすごく感動したことも…

福島の場合は除染のため芝の張り替えやダートコースの砂入れ替えもあり、再開まで1年半を要したのですが、そのような困難を乗り越えてきた歴史が詳細に書かれている展示を見ていると時間があっという間に過ぎました。気がつくと第1Rの発走です。

第1Rからパドックはお客さんでいっぱい

福島は阪神に似ている?

それにしてもこの福島競馬場、共に震災からの復旧や修復を経て似たような内装になったせいか、なんだか阪神競馬場と雰囲気が似ている気がします。

この3Fスマートシートからの眺めとか、
特にこのあたりの雰囲気が阪神とよく似ています
ちなみにこれが阪神競馬場3Fスマートシートからの眺め(2023年6月)
こちらは戻って福島競馬場

もう一つの似ている理由として、もちろん福島と阪神は共に右回りというのもあるのでしょう。

関西・西日本の競馬に慣れた身として左回りの競馬場に行くと良い意味での違和感というか「あぁ、普段とは全然違う競馬場に来たー!」という旅打ち感を味わえるのですが、ここ福島ではなんかいつも通りの「中央競馬」という感じも。旅打ちの旅情と阪神感のある普段通りの競馬が良いバランスで入り交じり、これはこれで落ち着きながらの心地良さを感じます。

と言うか、福島競馬場ムチャクチャ良いぞ!また何度でも来たい!

充実の昼食オプション
迷いに迷い、喜多方ラーメン(味噌)を選択。ウマかったです。

移動(福島→東京)

とても居心地がよく、すっかりお気に入りとなった福島競馬場ですが、残念ながら準メイン競走をもって撤収しなければなりません。と言うのも、この日は在京の友人と東京で夕食を摂ることにしていたからです。

ちなみにこの日の馬券成績は気まぐれで買った中京7Rの馬単が当たっただけであとは全敗。中京競馬って何故かあまり好きではないのですが、小回りの割には直線が長いので差しがそこそこ届くのと関西唯一の左回りにつきコース巧者を狙えるというのもあって、実は回収率が最も良いのも中京。ワタシにとっては不思議な存在です…

話を戻し、東京への移動。

競馬場前バス停から再びバスに乗り、15分ほどで福島駅東口へ到着。そして15:52発のやまびこ64号で東京を目指します。

久しぶりに乗る、この緑色の新幹線

東北新幹線に乗るのも10年ぶりだったのですが、今回楽しみにしていたのが大宮を過ぎてからの景色。あの埼京線と並走する区間です。と言うのもワタシは22~23年前に戸田公園に住んでいたことがあり、いつも戸田公園駅のホームから走り過ぎていく新幹線の姿を見ていたからです。

・・・とは言え、別に今と大きな違いは無く、強いて言えば駅近くにあったゴルフ打ちっ放し場が無くなっていたことぐらいでしょうか。しかし久しぶりに見る荒川の景色や赤羽駅前のイトーヨーカドーなどは変わっておらず、ちょっと昔のことを思い出しながらの楽しい乗車時間を過ごせました。

やまびこ64号は17:18に上野駅へ到着。ここから山手線に乗り換えて新大久保へ行き、友人と合流。今晩は韓国料理です。

メシが写っていないですが「新大久保韓国横丁」という
韓国の屋台街を凝縮させたような面白いシステムの店をチョイス

新大久保に来るのも10年以上ぶり。噂には聞いていましたが今は若者が多く歩き回っており、すっかり街の様相も変わった気がします。久しぶりに会った友人とそのような話をしながら韓国焼酎の杯を重ねていると、時計の針はすっかり23時を回っていました。さすがにお開きです。

ちなみにこの日の宿はカプセルホテル

このところ国内の旅打ちは高知ばかりなんですが(実は今年は3月から5か月連続で訪問中)、高知では4000~5000円で十分な宿に泊まれます。あと、昨晩の福島も5500円でした。しかし東京では最低でも1万円は出さないとまともなホテルに泊まることはできません。

しかし5000円前後で泊まることに慣れた身として「たかが寝るだけに1万円も!?その+5000円があればどれだけ馬券が…(以下略)」と思わずにはいられません。そのような中、いっそのこと場所は埼玉や神奈川にした方が良いのか?とか悩みながら検索を続けていると目にしたのがカプセルホテル。

そうか、そういう選択肢もアリだな。

それでもさすがは東京と言いますか、カプセルホテルなのに7000~8000円のところがゴロゴロしているのに心折れそうになりましたが、うまく発見できたのが上述のカプセルホテル新宿510。一泊3900円です!

まぁ立地が歌舞伎町のど真ん中と言いますか、すぐそばには大久保公園もありなかなかディープなところではありますが、建物の中に入ってしまえば関係ありません。

秘密基地感があってちょっとワクワク

カプセルホテルなるところに泊まるのは20年ぶりでしたが、率直な感想として「なんや、泊まるところなんてカプセルで十分やん」ということ。と言うかお値段以上の快適さを感じましたしむしろ普通のホテルに泊まるのがなんだかバカバカしくなってきたぐらいです。

とは言え、まぁ今後も5000円前後で泊まれるのであれば普通のホテルを選びますが、少なくとも東京のような高いところではカプセルホテルを第一候補にしても良いでしょう。そのような新たな認識を得ることができた宿泊体験でした。

3日目/2023年7月23日(日)

パークウインズ東京へ

朝8時過ぎ、想像以上に快適なステイだったカプセルホテル新宿510を出ると、雲の少ない青空が広がっていました。

昔から不思議に思っていましたが、歌舞伎町には
何故かバッティングセンターが2つもあるんですよね

昨晩飲み過ぎてやや体調は良くありませんが(要は二日酔い)、歌舞伎町の街並みを進んでJR新宿駅へ。今日は羽田15:00発のフライトで帰阪するだけですが、せっかくなのでパークウインズ東京(東京競馬場)に寄ることにします。

PS4ゲーム「龍が如く6」をムチャクチャやり込みましたので、
この景色は我が街のように感じられます

JR新宿駅からは中央線快速に乗って西国分寺へ。

この日は日曜日につき中央線快速は高円寺・阿佐ヶ谷・西荻窪のいわゆる「杉並三駅」は通過しますが、実は先述の戸田公園に住んでいた時の職場というか営業担当エリアが杉並区だったので、電車の中からそれら三駅+荻窪駅の周りの様子をこれもまた懐かしく眺めたりしていました。

西国分寺からは武蔵野線に乗り換え、2つ先の府中本町で下車。これも多分10年ぶりぐらいの東京競馬場に到着です。

そうそう、この景色が見たかったのです!
と言いますのも・・・
アニメ「ウマ娘」第1期のOPに出てくる風景だからです
(この画像は2023年7月24日BS11放送分のTV画面を撮影したものです)
やっぱオシャレだよなー、府中のスタンド内は
フードコートもオシャレ過ぎる…
やっとここで競馬場らしさが

それにしてもこの府中、やはりいつ来てもデカくて開放的!コースやスタンドの大きさもあるのですが、他場には無い特徴として西門から東門まで横幅いっぱいに移動することができ、且つその間に日本庭園やローズガーデン、乗馬センター、博物館など様々な設備が存在するからでしょう。

はじめてのJRA競馬博物館

実際、今日府中にやってきた主目的はJRA競馬博物館に行くことでした。以前関東に住んでいた頃に府中はよく来ていたのですが、何故か博物館には一度も入ったことが無かったからです。

東門のすぐ隣にあります
今年は90周年や100周年のようです
安田伊左衛門翁の偉大な功績や、刑法で禁止された馬券発売
復活のための(旧)競馬法制定過程など、多くの学びを得ました
第1回日本ダービーの出馬表(勝ったのは⑯ワカタカ)
第1回だけ別定重量戦だったというのが興味深いです
ワタシを競馬の世界にいざなってくれた馬が付けていたゼッケン(感動)
目黒競馬場時代の馬券も展示されていました

正直、もっと小ぢんまりとした施設かなと思っていたのですがとんでもない、質・量ともに十分すぎるぐらいの規模でとても見応えのある博物館でした。展示替わりの際はまた観に行きたいですし、その時は根岸にある「馬の博物館」とセットでの旅程にしようかと思います。

さぁ帰るか

9時過ぎに東京競馬場に着き10時頃まで場内探索、そしてJRA競馬博物館でじっくりと観ていると時刻は12時を回りました。帰りの飛行機は15:00発ですのでもうそれほど時間的余裕はありませんし、もちろん馬券を買ってるヒマもありません。とりあえずメモリアル60スタンド内にあったうどん店でパパっと昼食を済ませ、羽田空港へ向かうことにします。

なんかスタンド内でぽつんと置かれていたウオッカ像

メモリアル60から府中本町駅まではなかなかの距離、汗だくになって歩きました。府中本町からは南武線で川崎へ行き、京急に乗り換えて羽田空港へ。あとは15:00発のJAL125便に乗り、定刻通り16:05に伊丹空港着。今回の旅はこれで終了です。


以上、福島・新大久保・カプセルホテル・府中・・・と二桁台の「○年ぶり」が多かったのが今回の旅でしたが、さすがに干支も一周以上していれば変わったことも多く、むしろ新しい発見も多々あった三日間でした。

次のターゲットは新潟競馬場や小倉競馬場といったところでしょうか。あと中山競馬場も相当ご無沙汰していますし、実はリニューアル後の京都競馬場もまだ行ったことがありません。まだまだ夏は続きますのでアクティブに過ごしていきたいと思います。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

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