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文芸同人誌「天秤宮Ⅱ」と黒川洞穴

南日本新聞で見かけた「天秤宮Ⅱ」という同人誌の記事に気を惹かれて連絡を取り送っていただいた。(1部1000円)
表紙は、日置市在住のイラストレーター、大寺聡さんが黒川洞穴への道をデザインしたという。

左が「天秤宮Ⅱ」

黒川洞穴とは鹿児島県日置市の山中にある洞穴周辺の遺跡だ。
縄文時代から弥生時代の古代から平安時代まで約5000年間、「住居」として使用されていた。
近くには(と言っても山中を車で走って行く距離だが)西郷隆盛の御座石もあり古代の遺跡にとどまらず明治から現代に至る人の気配も感じられる。
金峯山が薩摩半島の突き出たランドマークだとしたら、その突き出たランドマークに対して、黒川洞穴は薩摩半島全体を吸い込んでしまいそうな「へそ」のような印象でとても記憶に残っている。
下の写真は2017年に訪れた時のもの。

 同人誌の内容も興味深く、誌ありエッセイあり、歴史を紐解く文章があったり、中にはパズルや絵の分析などもあったが、個人的には昨年母の死に接したので「死」に関する文章にことさら目が惹きつけられた。
「天秤宮」代表の宮内洋子さんの書かれた葬祭業で感じた想いなど、家族における死とはまた異なる葬祭業という職業としての死における現実も知ることが出来た。

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