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転職してアイドルに感謝した話

2021年10月10日 運命の日
私はライブハウスで推しに出会った。

それからは坂を転がる石のようにアイドルオタクを邁進した。
コロナ禍で色々と抑圧していたものが爆発するように猛スピードでそのグループのオタクになった。

最初は恥ずかしくて慣れなかったチェキも、一回に撮るチェキの枚数はどんどん増えていった。
月10,000円のFCにも入った。

月に一回の定期ライブには遠征して必ず参加した。
全国ツアーには北海道、東京、名古屋、大阪に行ったし、沖縄にも遠征で行った。
そのほかにもちょくちょく遠征した。
どのライブも思い出深く、最高のライブだった。
2年前の自分に言っても信じないと思うほど、アクティブになっていた。

すると、まあ問題が出てくる。
金がないのだ。

それはそう、今までも、生活にものすごいゆとりがあったわけでもないのに、
遠征費含め、最大月10万ぐらいの出費になる。
自分の美容室のランクを落としたり、服や化粧品を買うのを減らしたり貯金を使ったりとかでは、
もうなんとも追いつかない。

それは、私にとって人生を見つめ直すきっかけとなった。

そう、私はずっと転職したかった。
本当はもっと挑戦したかったのだ。

でも色々な言い訳をして行動に移さず、5年が経過していた。
仕事の内容は好きだから…
育ててもらったのに申し訳ないから…
職場の雰囲気が良いから…
同世代が多くて仲が良いから…
人がいないし私がいなくなったら迷惑になるから…

やはり5年も居ると居心地が良くなる。
職場環境に不満があれど、それでもなんとかやってきてしまっていた。

しかし、オタ活が関係するとなると別だ。
今の仕事ではまず給料が足りない。
そして、時間も足りない。
しかも土日休みではなかったので、ライブにとても行きづらかった上に
人員がいないので、休みも取りづらい。
そんな状況だった。

私は一年発起して、転職活動を始めた。
仕事をしながら、オタクもしながら履歴書を書いたりと
まあ色々あったけど、なんとか面接までこぎつけた。

転職の面接の日、珍しく雪が降っていた。
面談に向かう道中は推しの歌声を聴いて心を落ち着かせた。
推しに「転職頑張ってね!」と書いてもらった直筆の手紙(FC特典)を就活カバンの
内ポケットに入れてお守りにした。

面接はものすごく上手くいった。
チェキを撮った際の短時間で話す訓練をしていた私は、以前に比べて簡潔に分かりやすく話す事が上手くなっていた。
そして、この転職を成功させるんだ!!!(もっとオタクするんだ!)という強い熱量をアピールできた。
何より推しとのビデオ通話(FC特典)より緊張しなかった。


すぐに採用の連絡があった。
誰よりも、1番最初に顔が浮かんだのは推しの顔だった。
本当に嬉しかった。

私は10月10日、推しと出会わなければ、このアイドルグループを好きにならなければ
多分、転職はしていない。
自分の本心を偽りながら、なあなあで同じ仕事を続けていたと思う。

今、私は本当に幸せだ。
転職して、やりがいがある仕事に就けているし
何より給料も上がり、土日休みで時間のゆとりもできた。
年間休日も20日ぐらい増えた(前職ヤバ…)
あと給料上がったらその分オタクで使うという事も学んだ。
そんなもんよね。


兎にも角にも

踏み出す一歩をくれるキッカケとなった
推しとの出会いに大感謝している。
あの時、出会ってくれてありがとう。
自分もあの日にライブハウスに行く選択をしなければ、今は無いのだと思うと不思議な感じがする。


アイドルを始めてくれて、
歌とダンスの練習を頑張ってくれて、
ステージで輝いていたからこそあなたを見つける事ができました。

あなたが私の転職を応援してくれたように、
これからもずっとあなたの夢を応援させてくれたら嬉しいです。



終わり


#あの選択をしたから

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