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【シンプルな暮らし】自分にとってのぴったりを忘れるな

使いこなせなかったり、自分の優先順位やライフスタイルに合わずに手放したモノを、もう一度買ってしまうことがたまにある。

最近では、なぜ捨てたのかをすっかりと忘れて買い直した手帳のテンプレート。手帳に予定や天気、気分を表す顔のアイコンを取り入れて、文字ばかりの中身に遊び心を加えたかった。薄いプラスチックの板のくぼみをなぞると、絵心のない自分でもうまく速く絵やアイコンが描けると思って買ったのだ。

しかし、テンプレートを見ている分にはいいアイコンなのに、使ってみるとそううまくはいかなかった。線がガタついたり、押さえるのが下手なせいでテンプレートがずれてしまう。手帳用で小さいアイコンだから、線のガタつきが余計に目立つ気がする。ペンを立てる角度の問題なのか、本来左右対称に書けるはずのワイングラスは、左右非対称になった。

結局うまく使うことができない上、文字を書くよりも時間がかかるため、捨ててしまったのだ。素早く書くという優先順位を下げてまで、手帳にアイコンを描いて見目をよくしようとは思えず、今後手帳は文字で埋めることに決めた。ナイフとフォークのアイコンの代わりにランチならLを丸で囲み、夕食ならディナーのDを丸で囲む。それが私にとってのぴったりだった。

使える人にとっては良い商品だったのだろうけれど、私はうまく使えなかった。なのに使えなかったことや使わなくなった理由を忘れて、同じものを2回買って2つとも捨てている。2回目に買う時は「前に持っていたのに何で捨てたんだっけ。その時は使わなかったのかな」とすら思っていた。使えなかったが正しいのに。2つ目を使い始めてすぐに記憶が蘇り、思わず「そうだった!」と叫んだ。3回目がないよう、ここに備忘録として記しておく。

そんな私が今、ぴったりであることを忘れてしまうのではと恐れているのはnoteだ。

以前、初心者でも簡単にブログやWebサイトの作成ができると言われているWordPressを使ってブログを書いていたことがある。しかし、WordPressはデザインの自由度が高く、様々な機能を拡張できる反面、私にとっては設定や管理が難しく、使いこなすには動画を見たり調べたりという勉強が必要だった。

このマルチタスクがただでさえ文章を書くのが苦手な私のキャパを超え、何記事か投稿しただけでブログサイトを閉鎖してしまった。(なので今後「この記事どこかで見たことが…」という方がいたら、当時の数少ない読者かもしれない)

閉鎖後、noteで記事を書いてみて、私は自分のブログサイトを作りたかったわけではなく、文章が書きたかったのだと実感した。文章に集中できることが、今の私にとってのぴったりなのだ。

もちろん使いこなせなかったことに対して多少の悔しさは残るけれど、それは遠い将来文章を書けるようになってから、もしもまたサイトを作りたいと思ったら挑戦するのでもいいではないか。今は自分にぴったりのnoteを楽しみたい。


これ以上をぴったりからはみ出たモノを買わないよう、自戒を込めてタイトルをつけた。自分にとってのぴったりを知るのは、シンプルな生活を送るのに必要なことでもあるから、【シンプルな暮らし】に分類して。

しかし手帳テンプレートの他にも、手放した理由を忘れているモノがたくさんあるはずなのに、何一つ思い出せない。だからきっとまた「そうだった!」と叫ぶ日は近いし、いつまで経ってもシンプルな暮らしは憧れの域を出ない。

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