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ウェアウルフ・バイ・ナイトの感想(ネタバレあり)

MCU最新作。ハロウィンのスペシャルテレビ作品(みたいな位置なのかな?)。↑この予告の時点でもうめちゃくちゃ楽しいな。

マイケル・ジアッチーノ監督

マイケル・ジアッチーノといえばMCU作品やピクサー作品などでお馴染みの売れっ子作曲家だけど、今作では監督もやっていて、映画ファンとしてはそこもかなり見所だと思う。(多分監督だと今作がデビュー作になるのかな?)

おそらく本人がやりたかったと思われる、特撮メインのレトロなホラー作品へのこだわりが強いモノクロの映像を、隅から隅まで見てるだけで楽しいし、やり尽くされた感がある「狼男」というベタなホラーをこういう逆に原点回帰的なアプローチで作品にしてるのも素晴らしい。

色はなくても伝わってくる美しい美術の数々、影を使った不穏な演出、着ぐるみ的な特殊メイク狼男の味わい、等等、僕はこういうモノクロのホラー作品に関して全く知識がないので、今作を観て昔ながらの特撮ホラーの楽しみ方を少し教えてもらえた気がして、それだけでも映画として意義深い作品だと思う。これを観てどういう作品から作り手が影響を受けたのか調べる人もいると思うし、こういうシリーズ内で映画史的な貢献をしようとする姿勢はトップランナーであるMCUだから出来る余裕を感じる。

そういうめちゃくちゃレトロなチャレンジはしつつ、家族という呪いから通過儀礼を経て解き放たれる話というのが、とても現代的テーマだと思うし、やっている事は昔ながらの怪奇映画の雰囲気なのに最新の作品として受け入れ易い。

これ一作だと作風として特殊過ぎて職人監督としての腕はよく分からないけど、「こういう映画がやりたかった!」という想いはビンビン伝わってくる感じで、観ているこちらもとても楽しかった。

それと当然だけど音楽も素晴らしかった。劇中の音楽使いも楽しいのはもちろんだし、お馴染みマーベルのファンファーレのホラーアレンジから気合の入り方が伝わってきて笑っちゃう。

MCU世界とのつながり

今回ハンター達が奪い合う「ブラッドストーン」だけがモノクロの劇中で赤い色がついていて、MCUの世界に繋がっているアイテムという感じがする。
でも不思議な石に関しての話はこれまでの散々「インフィニティサーガ」の中でやっているのでそこまでMCU世界に関わるアイテムじゃない気もするけど、今後ブレイドがメインになってきそうなモンスターハンター系の話に大きく関わってくるんじゃないかと勝手に予想している。

後、今回気になったのはブラッドストーン家の護衛が「ロキ」に出てきたTVAの隊員の戦闘服にめちゃくちゃ似てる所。
どう見ても今回の世界観に合っていないので明らかに何かしらの意図があると思うのだけど、もしかしたら「ロキ」のドラマシーズン2に関係してくるのかもしれない。

ラストの彼女が当主(?)になるタイミングで画面全体がモノクロからカラーになり、怪物を狩る事のみで生きてきた古い時代の終わりと、閉じきった世界からMCUへの合流を示している様に感じたので、確実に何かには繋がる予定だとは思う。
まあでもこれだけ作品が出てくると全部が全部、今度予定されているアベンジャーズに繋がるのは流石に無理だと思うので、こういう独立したものは独立したまま独自のテイストでシリーズ化していってくれて良い気がする。

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