この夏おすすめ小説「瓶詰の地獄」の内容と感想は?【夢野久作】
「瓶詰の地獄」の内容
ある海岸に漂着した、3つの瓶に封入された手記を読む、という形式で進んでいく物語です。
手記の著者は、海難事故で無人島に漂着した男(漂着当時は少年)。
彼は何年もの間、一緒に漂着した妹と二人きりで、両親の助けを待ちながら無人島で生活します。
無人島はこの世の極楽のような場所で、美しい草花や生き物が棲み、育ち盛りの人間2人が労せず成長していくための食糧は芳醇にありました。
しかし、そんな二人の天国は、二人の成長とともに変容していくのです…。
「瓶詰の地獄」の感想
この作品を読むと、頭の中には典型的な「南国」のイメージが浮かび上がります。
青い空と白い雲、美しい海と白い砂浜、青々とした植物に大きく花びらを広げる極彩色の花々。
大ぶりの昆虫に、色鮮やかな鳥たち。
それはまさに「夏」そのもののような光景です。
だから私は、夏になるとこの作品を読み返したくなります。
しかし、そんな美しい景色、自分たちの力で健気に生き延びる兄妹の姿は、彼らが思春期に入るとともに徐々に変容していきます。
その様がまた、汗ばむような湿気の多い夏に読みたくなる雰囲気を内包しているのです。
ミステリアスな作品ながら、短編小説でもあるので、小説にあまり慣れていない人や時間がない人などにもオススメの作品です。
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