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【リクエスト記事#1】入管収容施設で面会したいけど、ハードルを感じています。一歩踏み出すにはどうすればいいですか?

はじめに

こんにちは!私たちBONDは、関東地方を中心に入管問題に取り組む団体です。

今回から新たな試みとして、BONDのnote記事の読者からお寄せいただいたご意見・ご要望にお答えする「リクエスト記事企画」を始めます。

入管問題について「○○なのはどうして?」「○○について知りたい!」「私は○○と思うけどBONDメンバーはどう思う?」などのご質問やリクエストがありましたら、記事末尾の「読了ボタン」のフォームからどんどんお寄せください。今後のnote記事の中で、可能な限り回答していきます。

この取り組みを通じて、入管問題の理解をより深めていただければうれしいです。

ご意見と回答

 #1では、先日お寄せいただいた、面会活動に関する以下のご質問にお答えします(ご質問ありがとうございます)。

「面会活動に参加したいがハードルを感じている。一歩踏み出すにはどうすればいいか?」

 他にもいくつか関連するご質問がありましたので、それを含めてお答えいたします。

 まず前提知識を共有します。BONDが面会活動をしているのは東京入管、牛久入管、および横浜入管です。もっとも多くのメンバーが面会活動をしている東京入管は、品川駅からバスで約10分のところにあります。現在(2022年6月時点)40~50名の男性の方々が収容されています(女性は横浜入管に収容されています)。年齢は30・40代の方々が大半で、出身は東南アジアや南アジアが多い印象です。

 各入管に収容されている方(以下、「被収容者」という)と面会するには、申請書を提出する必要があります(被収容者の名前、自分の名前・住所等を記入します。毎回の面会で提出する必要があります)。

 面会は平日のみ可能で、面会時間は1回最大30分です。BONDメンバーで頻繁に面会に行く人は、週1回のペースで施設を訪れ、数名の被収容者にお会いしています。

 面会中は、被収容者を励ますとともに、体調や仮放免申請、難民申請といった本人の状況および収容施設内の状況等をヒアリングし、問題があれば入管の総務課へ改善の申入れを行ったり、本人への差し入れを行ったりしています。(※面会では主に日本語を使用します。面会で必要な知識は特にはありません。ただ、各種手続きに関する基礎的な知識を持っている方がスムーズな場合もあるので、BONDでは事前レクチャーを行っています)

以上が、大まかな面会活動の内容です。

 ここまでの内容を前提に、本題に入ります。面会活動について、BONDメンバーも時間的・心理的ハードルが少なからずあると感じています。実際、すべてのメンバーが継続的に面会に行くことができているわけではありません。特に平日に仕事がある場合、なかなか面会を継続するのは難しいかもしれません。また、時間に余裕があったとしても、被収容者の先の見えない状況を前に継続していくことの難しさを感じることもあるかと思います。

 そこでBONDは、チームで面会するということを心掛けています。被収容者の状況や面会で感じたこと・ひとりでは処理しきれないやり切れない気持ちを共有する場を意識的につくるようにしています。これは、団体として面会することの強みであり、個人ではできないことだと思います。

 また面会をする中で、被収容者の深刻な状況や、いつまで経っても状況に改善や進展がないことを前に思い悩むこともあるとは思いますが、「自分が面会をどう思うのか」ではなく、「被収容者の方から見て面会することがどのような意味を持つのか」を考えれば、面会に対する見方を少し変えることもできるかもしれません。

 最後にお伝えしたいことは、被収容者への支援のあり方は様々であるということです。例えば、面会以外でもデモや発信の活動を通じて入管の問題に関心を持ったり、抗議の声をあげる人がいることを被収容者に伝えることが彼らの励ましに繋がります。間接的に面会活動に参加することも立派な支援の在り方だと考えます。
 面会活動以外でも入管問題に対してアプローチすることは可能で、それがまわりまわって被収容者の救済へとつながるのではないかと考えます。

 以上が「面会活動に参加したいがハードルを感じている。一歩踏み出すにはどうすればいいか?」という質問に対するBONDからの回答です。ご意見を寄せていただいた方の不安点の解消につながれば幸いです。BONDとしてはぜひ一緒に面会活動できればと思います。

※面会活動に参加したいということでしたら、是非こちらのURL(https://forms.gle/zugDqe852ASUgE6v6)からご連絡ください。基本的にはBONDに加入いただき、BONDメンバーとして面会に参加する流れになります。次回の説明会は2022年10月です。

参考資料

参考資料は以下のとおりです。

note記事①『入管収容施設での面会活動』
面会活動に参加したメンバーの体験レポです。

note記事②『:面会活動で聞いた被収容者の声【第1弾、生活、ルール】』
被収容者の方々へのインタビュー記事です。

出入国在留管理庁「収容、面会・差入れ、仮放免」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/tetuduki_taikyo_syuuyou_00001.html


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