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イベント報告 「入管問題の現場から」 @小平市

【イベント報告】

5/13(土) 小平市中央公民館で 「入管問題の現場から 〜なぜ入管法『改悪』に反対するのか〜」 を行いました。

当日の流れ
1 BOND学生から入管問題についてのレクチャー
2 在日ミャンマー、ロヒンギャ難民 ミョーさんからのお話
3 感想、質疑応答

当事者の方の話を直接聴くことで、参加者一人ひとりが入管問題の現状と向き合い、行動に踏み出すきっかけとして貴重な時間になりました。

◎ 企画したBOND社会人メンバーより

今回、集会を開催したきっかけは、前小平市議会議員から、何度も「小平でぜひ入管問題についての集会を開催しよう」と誘われていたことでした。
彼は、BONDの発信する入管関係の情報を、積極的に拡散してくれていました。
入管法改悪案が国会に提出されている時期と重なり、一人でも多くの人に、今の入管法改悪案の問題点を知ってもらいたいと思い、開催することにしました。

集会では、学生メンバーが入管法改悪に反対する理由を説明したあと、難民の方の話を聞いてもらいました。参加者の感想の中に、「難民の方の話を聞いて、怒りで体が震えた」というものもありました。

難民のお話を直接聞く機会はなかなかないので、彼らの日本での厳しい状況を具体的に知ってもらういい機会になったと思います。

支援者学生からのレクチャー

◎ ミョーさんのお話

ミャンマー出身、ロヒンギャ難民のミョーさんより、日本に来るまでの経緯や難民申請、入管収容、仮放免での生活について、お話を伺いました。

ミャンマーにいたときのことを話すミョーさん

帰らないのではなく「帰れない」ということ、切実な事情を抱えているのに、入管が人を人として扱わず、仮放免の基準や難民認定(不認定)の理由も明らかにせず、今なお当事者を理不尽に苦しめ続けているということが、具体的な描写とともに鮮明に伝わりました。

そして、これを知った私たち一人ひとりに対して、入管のやり方を根本的に変えるために声を上げ続けてほしい、変えられるのは私たち市民であると、力強い訴えがありました。

こちらの記事にも詳細があります。ぜひご一読ください。
ミャンマー男性が強烈に感じた「入管」に対する違和感 - 弁護士ドットコム (bengo4.com) 

◎ 参加者から

何も悪いことしてないのに。帰らないんじゃなくて帰れないのに。
ミョーさんからは、非人道的で差別的な入管行政の実態のお話がありました。ミョーさんは刑事犯罪者でもなく入管法違反もしていない。生きるために来日し難民申請をして、その結果が不許可だっただけ。
ミョーさんの話から、難民該当性の高い人までも難民として認めず、さらに「嘘の難民」として追い出そうとする入管側に問題があるとはっきりわかりました。

ミョーさんの状況を聞いても入管法はまさに改悪。いかに人種差別的かが痛いくらいにわかった。絶対に通してはいけない。また、入管法改悪案を廃案にするのはもちろん、問題の根本にある人種差別を乗り越えた社会を作っていかなければいけない。

◎ 最後に

当事者の切実な訴えを聞き、参加した一人ひとりがこれを受け止めて広めること、当事者と共に「声を上げる」ことが求められています。
日本社会で生きている私たちは、入管の実態を知らなければ、何も行動を起こさなければ、入管による人権侵害を黙認し、加担することになります。

入管法改正案は強行採決により成立しましたが、ここで諦めるわけにはいきません。今もなお、先の見えない不安定な状況に置かれている当事者がいます。私たち市民に求められているのは、当事者の道理ある訴えに連帯して抗議の声を上げることです。これからも、当事者の声を聴くイベントや各地でのアクションを継続的に実施していきます。問題を知るだけで終わらせず、当事者の声を聴いて、一緒に行動に移していけたらと思います。


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