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アオアシの魅力、個人的解説

星の数ほどあるサッカー漫画の中で、今までなかったユースにフォーカスしファンタジー要素なくユース年代のリアルについて書かれています。

画像引用元: https://gamebiz.jp/?p=257616

ストーリ

愛媛県の田舎中学サッカー部の青井葦人がたまたま試合を見ていた東京シティ・エスペリオンFCのユースチーム監督、福田達也にセレクションに誘われ、セレクション受験、ユース入団後のBチームリーグ戦、Aチーム昇格を通じて技術、戦術眼、精神面での成長を描いた作品です。

お勧めしたい理由

本誌をお勧めしたい理由は大きく分けて3つのリアルです。
①サッカーのリアル
②年代のリアル
③心情のリアル
それぞれの項目に分けて書いていきます。

①サッカーのリアル

サッカー漫画は星の数ほどありますが、その中でも本誌は断トツで戦術面や高校年代サッカーの現実を描いています。
主人公のアシトはサッカースキル、戦術が劣っているので『パスの意図』『トライアングル』『絞り』などの初歩的な戦術から話が進んでいきます。
そのため読者もアシトと一緒に戦術を学んでいくことが出来ます。
ファンタジー要素の強いサッカー漫画では技が出てきてサッカー未経験の方が読むといざ現実のサッカーを見た際にギャップが生まれるのではないかと思いますが、アオアシの世界の戦術は現実世界のサッカーにも通じているので経験者、未経験者問わず楽しめます。

②年代のリアル

高校サッカーを取り巻く環境についても描かれており、ユース施設の充実さ、町クラブの苦悩、高校サッカー部のユースに対しての敵対視などサッカーの裏側まで忠実に描かれています。
冬の選手権でもそうですが育成年代のサッカーは時々、美化されすぎる部分があります。現実ではAチームとBチームの格差、挫折、練習後、自主練など実際には1週間で1試合なのでほとんどの日はトレーニングなので現実的な描写です。それが経験者には懐かしくリアルに感じると思います。

③心情のリアル

作中で、主人公のアシトが監督からFWからDF(サイドバック)にコンバートを命じられます。
これまでのサッカー漫画はFW、エースが主人公という作品が多かったです。その影響もあり、子供たちがサッカーをするときはFWをやりたい子供が一番多くDF、GKは不人気です。
コンバートに際してのアシトのリアクションや心情もリアルでした。アシトも前述した子供の一人でFWに強いこだわりを持ち、『点を取る事こそがサッカーの醍醐味である』と思っていました。
そこから、これまでのサッカー漫画には少なかった『守備』を取り上げたストーリーが進んでいきます。
TVでサッカーを見ていると得点シーンが盛り上がりますが未経験サッカーファンにも守備の楽しさと奥深さを理解してもらえる漫画だと思います。

まとめ

アオアシはサッカー経験者も未経験も楽しめる作品であり、サッカーへの理解を深める教材だと思います。登場人物にも魅力がありながら、新たな角度でサッカーを見ることができると思います。


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