大阪万博記念公園 ある冬の日
大阪万博記念公園 園内の飲食施設が軒並み撤退していた 万博記念公園の中央口ゲート付近に ヴィレッジ・ヴァンガードの支店 タナカカツキのコミック、太陽の塔ソフビフィギュアや抱き枕 抱き枕はどことなくしちみ楼の漫画のキャラクター「ピーヨ」に似ている ひょっとして園内の物販はミュージアムショップ以外ではここしかなくなってしまったのではないだろうか
少し歩いてエキスポランド跡地のエキスポシティでめしをくう 東京のお台場か立川にあるような複合商業施設とほとんど同じような風景 その後太陽の塔を内覧し 鉄鋼館あとのEXPO’70 パビリオンを経由 国立民族学博物館(民博)に移動する
エキスポシティ IMAXシアター、水族館、大観覧車 飲食店は平日昼でも家族連れなどでそこそこ賑わっていた しかし万博記念公園は全体的に廃墟然としている 複合商業施設のほうに吸い上げられてしまった感じで、シナジー効果はなさそうだ
太陽の塔内覧 当時は胎内めぐりで地面から進化系統樹のようなツリー上オブジェに沿ってエスカレーターで上昇していき、右腕から空中展示に抜けるコースだった ガイドの案内に沿って歩いて登る 思っていたよりも高さを感じる ツリーの最上部は塔の両腕の間くらいのところにあった
EXPO’70 パビリオン 元鉄鋼館 スペース・シアター 高橋悠治「エゲン」とクセナキス「ヒビキ・ハナ・マ」の抜粋が、宇佐美圭司のライト・インスタレーションと併せて垣間見られた 一階には武満徹、高橋悠治、ヴィンコ・グロボカールらのネームプレートや音響彫刻 さらに特別展「万博を追い求めた日本~万博黎明期から現在まで~」 ついたてで囲まれた簡素な展示 資料はそれなりにある 来るべき2025 大阪・関西万博のイメージもあるが 70年万博とはいろいろ違う
70年万博の公園造成前の土地の資料は、写真が辛うじて数枚 当時の地図もあり 部落がいくつかあって、山と畑といった感じか すべて塗り替えられてしまった 鈴木則文 監督、1971年「女番長ブルース 牝蜂の挑戦」で万博直後の山のあたりから行ったロケがあった まだ墓地が残っていて映り込んでいたが どこらへんだろうか
少し前 仕事上のつきあいの オッサン(六十代男性)との雑談 大阪で十数年働いて数年前に東京に戻ってきた元ビジネスマン 2025 大阪・関西万博について 「あんなところこの前(2018年秋)みたいな台風が来たらどうするんや 建築中やられたら最悪や」 たしかに会期は5月から11月に予定されている
「湾岸の埋め立て地でやるちゅうのもなあ いっぱい建物できたが 夜になるとあそこらへん暴走族しかおらんねん 仕事帰りにちょっと遊びに行くゆうても遠いし 最近まで運賃が高かった」 都市計画があかんかったということ? 「うまいこといかんかったな」
天下の台所言われてた大阪なんであかんようになってきたんでしょう 「みんな東京にいってしもたからな バブル崩壊からずっとあかんようになった」 知り合いでこんどの大阪・関西万博が経済的に最後のチャンスやと言うてる人がいるんですが 「たしかに、そらそうやけどな・・・」
国立民族学博物館 平日夕方ということでほぼ無人状態 展示室で視聴者のいないビデオが回っている 知的には豊富なコンテンツが、政治経済的には等閑視されている状況と重なっていろいろつまされる
動画サイトのある現在 ビデオライブラリもレガシー感が大きい 物販でアオラ・コーポレーション経由の輸入CDがあり購入したが これもCDショップが衰退しつつある現在はレガシーになりつつある