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山へ免許を取りに行く③

34歳無職からの免許合宿。前回はこちら。


無職で部屋にいると病む→遠くで転地療養しよう→ついでに職業訓練受けよう→免許合宿で準中型免許を取ろう→ということでようやく東京を出ますが、まだ学校には着きません。

カリキュラムの都合で入校日が予定より1日ずれたので、山形に前乗りして瀬見温泉へ寄ってきました。

最悪の場合、今回の免許合宿で、今後二度と山形県に立ち入れなくなるほどのトラウマを負うかもしれないので、その前に少しでも山形の良い思い出を作っておこう、という私なりの山形への配慮です。

東京駅から山形新幹線の終点、新庄駅まで3時間40分。新庄で諸々の買い物を済ませて、新庄駅から瀬見温泉駅まで21分。
真夜中に旅支度して始発で出てきたので、道中はずっと寝ていました。
寝過ごせない日は寝過ごさないようにいっそ寝ない、という最悪の行動パターン。

瀬見温泉で泊まったのは、山形最古の木造旅館と呼ばれている喜至楼。

喜至楼。
ローマ式千人風呂 貸切状態。
明治期の本館入り口。
館内の装飾も面白かった。
角部屋。
ふかし風呂。床の穴から出る蒸気で患部を温める。
建物内に高低差があると嬉しい。
金太郎。
夕食。山菜やら川魚やら。
大正期の別館。

この旅館は、訪問した人たちがネットにたくさんレポをあげていて、いつか行くチャンスを伺っていました。
増改築を繰り返して迷宮化している温泉旅館、大変良いですよね。

貸切のローマ式千人風呂に浸かりながら、明日からの生活のことを考えました。
どんな心持ちで教習を受ければよいのか、今更ながら分からない。

そもそも、どこかに長逗留したい、という切っ掛けから、最終的に免許合宿に行くことにしたのでした。なにか明確な動機があって合宿に行く訳ではない。
免許についても、無いよりはあったほうがいい、将来的には必要になるかも、くらいの消極的な理由はいくらでもありますが、今すぐ取らないといけない理由は特にありません。
というか、喫緊の必要性がなかったからこそ今まで取ってこなかった。
言ってしまえば、不要不急の免許合宿です。

せめて、マイカーでドライブしたいとか、そういう目的でもあればよかったのだけれど。
私は旅行も温泉も好きだけど、車の運転には特に興味がありません。車やバイクで秘湯を攻めるタイプの旅行者の話を聞くと確かに楽しそうだけれど、じゃあ自分も行ってみたいという気は全く起きない。

どうやってモチベーションを作ろう。
いや、わからんよ。ハンドルを握った途端に運転の楽しさに目覚めるかもしれないし。

実際は最後までそんなことはなかったのですが。悩んだところで詮無い話なので、適当に切り上げて寝ました。前日徹夜もあって久々に大変よく寝れた。

翌朝チェックアウトして、瀬見温泉駅からまた新庄駅で乗り換えて、村山駅へ。
結果的には東京から合宿入りするのに、一拍置いて良かったですね。
生活サイクルがリセットできたし、なにより徹夜明けでそのまま入校してたら体力的に危なかった。

◎◎◎
次回でようやく自動車学校に着きます。

喜至楼、公式サイトも良いんだ。

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